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第384話「ダンジョン個体以外のリザードマンと遭遇」

19時の更新でーす( 'ω' )و✧グッ


王都スーパーコロニーダンジョン編もそろそろ一旦閉幕


ダンジョン攻略には時間がかかりますねぇ……マッピングに冒険者(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)


フラグは終了ꉂ(≧∇≦)さぁさー次話には何を持ってこようw




「ハ!す!すいません僕だけ!」



「何言ってるんですか!?あんな良い宝を貰って見張りしろなんて言えませんよ!」


「そうですよ!まだ休んでてください!」



 そんな風に口々に言っている彼等は、マジックバッグに詰め込んでいた先程の宝を、鑑定スクロールを使って調べて分配をしていた様だ。


 

「私たち銅級冒険者なのに!本当にこんなの貰って良いんですか!?この武器って稀に店に並ぶと直ぐに買い手がつくほどの逸品ですよ?」



 手に持っていたのは『豪傑の・血を啜る・ブロードアックス』と出ている……当然持っているのは戦士系の職業の子だ。物騒な名前と見栄えが合致した武器だが、話では結構お高いらしい。



「いや渡した箱なのでお好きに……呪いの件は『シャインさん』にお礼を言っといてください。」



 そういうと、僕はシャインを探すと真横で寝息を立てていた。



 少しすると、上の階からキュウテとテッドが降りて来た。アーチャーとシーフなので索敵がてら上の階を見に行った様だ。



「おお!ヒロさん起きたんですね!今上の階………」



 テッドが声を掛けてくると同時にキュウテが駆け寄って来て、話を遮る様に僕に弓を見せる。



「ヒロさん見てください!これヒロさんがくれた箱に入っていたんです!!『風の弓』って言うマジックボウで、矢がなくてもMPを使って撃てるんです!ヒロさんの火矢と同じです!!あの攻撃見た時!……矢が無いのに!?スッゴイ欲しい!!って思ったんですーーー!!」



「やぁ……キュウテの圧がすいません……まさか同じ系統種の武器を手に入れられるとは思ってなかったので、さっきから大興奮で……試し撃ちに行きたいって煩くて……このままじゃ起こし兼ねないって事で上に行かされたんですよ……上には魔物の気配は無かったので、試し撃ちはまた今度ですがね!」



 テッドがキュウテを引き剥がして謝ってくる……


 鑑定してみると……マジック・ボウ『風属性』と書いてあり、名前のままだった……エルフ専用武器のマジックボウというわけではなかった。



 それぞれのパーティーはが僕が寝ている間に、十分な話し合いのもとに分配を終えたらしい。


 箱に入っていたのは主に近接用の武器が多かった様で、銅級冒険者は寝る前とは装備の質が変わっていた。


 アタリ箱を引いた様だ。



 エクシアは僕が起きたのを確認して全員に号令をかける。


 全員に緊急時のアイテムの準備を確認させて、それから全員で地下2階へ向かう。



「良いかい?此処から先は下手すれば連続の戦闘になる……誰かがヘマすれば全滅する事だってあるから、十分気を引き締めて行くよ!王都に帰ってこの件を伝えないとならない!地図もない巨大迷宮だから、今のアタイ達だけじゃ斥候程度の役にしか立たない事が分かったからね!」


 エクシアが階段の先を指差しながら……『スタンピードで魔物がどう動いているかはわからない。索敵班は随時確認をして、状況報告を怠らない様に!行くよ!」



 そう言って、ベロニカを先頭にして階段を上がっていく……



『ライト!!』



 ライトを使える者の数人が、魔法で周りを照らす。



 相変わらずの鍾乳洞の景色に、エクシアは『うむむむむ……こんなのダンジョン違う……』と愚痴をこぼしていた。


 

 僕達は進む方向で悩んだ……進行方向をこのまま進めば、城まで帰るのに間違いなく時間がかかる……何故ならば『直進』で既に数時間の距離を歩いているからだ。



 僕はアリン子に乗って帰れば済むが、皆はそうはいかない……



「どうしましょう!?もし階段がなければ戻る事になるし……でも『蟻の巣』と考えると出口は山ほどある事になるんですよね!」



 僕が蟻の巣が前提で話をすると、皆黙り込んでしまう……何故ならばそうなったら最後、スタンピードを止める術はなくなるからだ。


 蟻の巣だけに出口が多数あると、もはやどこから出てくるか分からない。



「ひとまずヒロ殿の言う通り、城方向へ戻りませんか?既に数刻は歩き詰めですので、此処から更に3刻も4刻もかかっては説明に戻るにも半日がかりで大変ですし……」



 エルオリアスの賛成意見でまとまった僕達は、来た道を帰るつもりでいたが………すぐに壁にぶつかりそこから垂直に左右へ道が伸びていた……


 巣穴の形状が今度は、T字路の様になっていたので、城まで帰るには結局時間を要さなければならなくなった。




「ギュワ!ギョエエエーー!!ギャッギャ!!」


「ギュイ!ギャワギャギャ!グイギュイ!」


「ギュ!?ギョエェェェェェェ!!ギャワ!ギョッギョ!ギョヨヨ!ギョエェェェェェェ!!」




 僕達はT字路を右に進んで後、程なくして安定のリザードマンに襲われた。



 それも数は2グループで少なく『リザードマン・ウォーリアー』は混じっていない……それどころかこの個体は若干身体が濡れて居るので、今まで水にいた形跡さえある。


 僕は鑑定をしてみると『迷宮深化条件』がステータスの表記されていない……



「これは……?ダンジョンの個体ではない??」



「どう言う事だい?ヒロ?詳しく説明くれ!……オイ、ロズ!アタイの代わりに指示出して倒しておいてくれ!」



 僕の呟きを聞き逃さなかったエクシアは、質問をするためにロズへ一任する。



「へい!姉さん!行くぞ〜オメェ等!トカゲ潰しだ。ベロニカ!周りを索敵新手が来たら、全員へ通達、銅級冒険者!ぶっつけの戦闘訓練だ。学べよー!俺の後についてこい!」



「「「「「はい!」」」」」


 ロズとベンが先頭に立って、攻撃のいなし方を教えつつ戦闘に入る。




「あの個体には『迷宮深化条件』が出ないんです……多分ダンジョン個体ではなく、外から来たって事ですね……身体が濡れているじゃないですか?だからかなり短期間で此処に降りて来たって証拠じゃないですか?」




「!!『迷宮深化条件』だって?そうかいそんな物を見通せるのか……でかしたヨォ!!ヒローーー!って事は出口が近い証拠だ……アイツ等は向こうから来た……足跡が続いてて『濡れてる』からね!そうか!この風景で苛々してて、冒険の基本を見失ってたわ!」


  

 僕の説明を聞いたエクシアは、リザードマンを確認して皆に指示を出す。



「この周辺に階段があって、更にその周囲に出口があるよ!そしてその周囲には『リザードマン』が生息する沼か池若しくは川がある!良いかい……皆集中しな!この後は結構な数のリザードマンと戦う事になるよ!!」




「「「「「オウ!!」」」」」



 エクシアの先の見立てに一同が返事をして、その直後リザードマンを危なげなく殲滅する。


 流石に、銀級冒険者3グループに銅級冒険者1グループにエルフ3グループだと、リザードマンはそれほど時間を要せずに倒す事ができる。


 アリン子は暇そうに地面の石を手にくっつけている……多分巣穴にいる時はこうしていたのだろう。


 僕はクロークからチョコレートを出して、アリン子の口に放り込むと……



『ナニコレ!ナニコレ!ナニコレ!ナニコレ!』


 

 仕方ないので、もう一個口に入れてあげてから念話で『ちゃんと歯を磨かないとミルクチョコレートは虫歯になるから2個だけね!』と言うと、エルフたちにガン見されていた。


 どうやら彼等は暇な様だが、異世界食品をそうそうあげるわけには行かない……彼等の為だ……

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