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第225話「折角だからとことん罠をかけてみよう!正解?そこには無いよ?」

19時のディナー掲載でーす_(:3 」∠)_


食事ネタじゃないよ〜読んでくだしゃいw


「いいかい?伯爵!今回の『秘薬』護送の件だが、絶対にアイツらが干渉してくるはずだ。理由はアンタ達を陥れる為か、帝国で成り上がるためのどっちかだ。」


「男爵から話は聞いたが、あの箱は数個あるんだろう?だったらヒロが言った『ヒトデナシ大作戦』が効果的だ!だからこそ1日テロルを使ってずらしたんだろう?」



「ここで力ある冒険者を使うより『わざと奪わせる』方が効果的だ!そうだろう?ヒロ!」



 執務室に連れて行かれてガチガチのチャックに目をやると、入れて貰ったお茶を手を震わせ『ガチャガチャ』言わせながら飲んでいた。


 目の前に伯爵と男爵、真横には騎士爵テロルに銀級冒険者個人ギルドのエクシアとギルマスとサブマスだ。反対側には鉱山から帰ってきた、これまた個人ギルドの希望の盾ギルマステイラーとサブマスのシャインに、更には銀級冒険者の輝きの旋風メンバーも勢揃いだった。



 一応『秘薬』運搬はテロルと輝きの旋風に個人ギルドの希望の盾が対応する形だが、エクシアのファイアフォックスを入れてガチガチに固めたかった伯爵と『罠に掛けたくて仕方ない男爵』の意見が割れていた。



 伯爵曰く、万が一箱を分けた場合戦力を分散する必要がある。奪われた片方を追い掛けなければ不自然だからだ。


 普通なら全力で追いかけるのに半分残せばおかしいと気がつく……そう言いたかったらしい。



 確かにそうであるが、相手は箱の存在が1個だと思ってのことなので何ら不思議はないと思った僕だが……此処でまた変なことを思いついた。


 魔物を寄せ付けない『ハーバリウム』を使用するのだ。


 上級魔物が出なければ少数の冒険者で『先に王都に向かえば』何も怖いことはない。


 それどころか『マッコリーニ商団』を利用すれば尚の事カモフラージュできるのだ。


 マッコリーニには『秘薬』護送話は伏せておけばいい。


 伯爵権限で商材を王都で扱える様に話を進めれば良いだけだ。


 『催事』にでもして販売させれば良いだろう。


 問題はその様な販売方法が可能か?どうかだ。


 ちょっと聞いてみよう!


「すいません……」


 話そうとすると……男爵がニヤニヤしながら『また!一泡吹かせる案ができたか!』と言いエクシアもニヤニヤしている。



「ちょ……ちょっと聞きたいことが……王都での商材の販売って許可が要ります?例えば、伯爵様が此処の街の商材を王都で売る的な……『催事』をできればと思うんです……そうすればちょっと妙案?が……」


 皆頭に『?』が浮かぶも伯爵は答える。


「王都での販売は、許可制だから必要だぞ?『催事』が何かはしらんが……」



 僕は現代知識を用いて言ったので、故郷特有の用語と誤魔化して話をする。


「『催事』って言うのは僕が居た村で使っていた名称で、この街で言うごく短い期間を設けた出店みたいな物です。人の通りが多い特定の場所に『店を開く』って事で、催しごとの事ですね。要するに『期間販売』です。」



「ごく短い期間の販売なので、大掛かりな店舗も入りませんので楽でしょう?屋台よりちょっと豪勢にすれば良いのでマッコリーニさんの『移動販売馬車』のような物ですね」



「ほう!それであれば私の伯爵権限でもすることが出来るぞ?所でそれが今回の件と何か関係があるのか?」



 伯爵は不思議そうに質問する。護送の話から出店に話になれば繋がらないのは容易に想像できる。


 一応僕は簡潔に説明する。



「いや……単純にマッコリーニさんの商団にお願いして、僕達が伯爵様の騎士団の数名とカムフラージュの他の護衛をつけて先に『秘薬』を持って王都にいれば良いだけではないかと?」



「あとは本隊が適当に罠にかければ良いわけですし!?どうせ開けられないんですよね……あの『黒箱』は?」



「まぁ安心できなければ、マッコリーニさんの商団を本隊から少し離れた1時進程度後ろを進ませれば良いだけでもありますけど……たまに伝令を走らせれば良いだけですし。商団は強い護衛隊がある周辺に合わせて出発なんて事ざらって聞きますしね」



 どこに人が潜んでいて情報がいつ漏れないとも限らないので、僕は話を簡潔にすませるつもりだった。



 しかしそれを見透かされたのか、伯爵と男爵の執事がこの周りを見張っているらしく、2人は元々その手の冒険者だと教えてくれた。


 なので順を追って説明することにした。



 まず事前準備として『罠となる』王の黒箱は実際2個でも3個でも良いが、王様に渡す以上『箱』に入れておく必要があれば必ず1個は必要になる……そこは伯爵が判断して貰う事だ。


 次に、マッコリーニを使う為に『催事』を王都で開かせる。


 これは『本物の秘薬』を運搬する為の偽装なので、実際の『催事』をする商材は何でも良いが、伯爵が考えた商材が入ったと偽った『トロールトランク箱』を持たせておく必要がある。


 その中身は勿論マジックバッグに入った『黒箱』で黒箱の中身は当然『秘薬』だ……これはマッコリーニに持たせた中身を彼自身に悟らせない為だ。


 当然この場合マッコリーニに『黒箱』の存在を知られない様にする為、中身を勝手に覗けば『縛り首』などと言っておく必要がある。


 しかし、『催事』の取りまとめはマッコリーニに任せるし、『自由に自分の商材をその場で販売して良い』とでも言っておけば良い。


 そもそも伯爵には催事での売りものなんて無いのだから。


 その際、伯爵の『新しい金儲けの手段』とでもマッコリーニに言っておけば、彼は間違いなく食いつく。


 黒箱の偽物を扱う伯爵が指揮する『護衛団』と、本物の秘薬が入った黒箱を運ぶ『マッコリーニ』の商団には、それぞれ護衛の冒険者を配置する必要がある。


 マッコリーニは以前僕が渡した『ハーバリウム』があるので魔物に関しては中級種までは安全なのは間違いがない。


 ただし問題は魔物に有効であっても人間は対象外だ。


 なので対応できる冒険者が必要だ。


 出来ればファイアフォックスが護衛すれば内容も知っているので全てが安全だろう。


 実際出発する時は、マッコリーニの商団を先行させるか、少し後ろを追走させるかは伯爵の好みの問題だ。


 

 そして襲われるとしたら、間違いなく王都へ行く道中だろうから、後続でマッコリーニが行けば、本隊が襲われている所に鉢合わせする可能性がある。


 なのでお勧めは前進させる方がいい。


 襲われている最中に相手にさっさとトンズラさせたかったら、マッコリーニ商団を後方から進ませた方が相手も逃げやすいのでスマートだ。


 そして伯爵本隊が襲われたら、いよいよ然るべき措置を取る。


 手際良く追いかけて、罠に掛かり本隊兵士が無力され逃がしてしまうパターンだ。



 しかしこちら側の怪我人だけは避けねばならない。無駄な怪我でしかないからだ。



 そして、それぞれの護衛隊だが、伯爵本隊には騎士テロルを筆頭に、『希望の盾』『輝きの旋風』『伯爵騎士団』「冒険者A」「冒険者B」だ。この冒険者AとBには銅級冒険者が配置される。


 銀級と銅級はちゃんと交代できる様に、らしい。


 この流れが王都に行く最も安全な采配らしい。


 話では銅級冒険者枠に『ラビリンス・イーター』が決まっていて、もう一つは出来ればヤクタ男爵が『金で雇って潜ませている』冒険者グループが良いのだが、どれがそうかは分からない。



 その為、ちなみにエクシアはそこにできれば『僕が今いるパーティー』をブッコミたい様だが、僕には生憎『心得受講』あるのでそうは行かない……面倒事はこれ以上ごめんだ。

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