第176話「オーク!? いや………サイズ的にはもう殆どクマじゃ無いの?」
すいません今日1本目の掲載です。
活動報告に書きましたが……ボードゲームが倒壊して_(:3 」∠)_わいの精神も倒壊中です……
此処最近起きる地震で少しづつ隙間があった?見たいです………
ミニチュアがぁぁぁバットマンのミニチュアがかぁぁ:(;゛゜'ω゜'):最高にカッコいいのに!
「この銀色の鍵を1個貰って良いですか?」
「「「「え!?」」」」
「いやいやいや……遠慮しないで!リーダー!」
「そうよ!さっきから遠慮し過ぎよ。スゥに譲る為にユイにも交換で多くあげて、今回はちっこい鍵だなんて……ねぇ?ユイちゃん。」
「そうです!モアちゃんの言う通り、遠慮はよく無いですよ!?今回はちゃんと欲しい物を貰ってください。」
「僕も皆の意見に賛成です。さっきもなんか微妙な物貰ってたし!」
4人の言葉とは逆にチャックだけは違う事を言い始める。
「マジか!?その鍵何に使うかとか、効果も知ってるんだ?さすがリーダー!あんな遠距離があるなら武器よりそっちなのは納得だ。今後の冒険優先か……俺シーフでよかったわ!その選択肢ないから!」
僕がちっぽけな銀色の鍵を意味がわからないチャック以外の4人は不思議そうに僕が持つ鍵を見ているので僕は説明する。
「コレは罠を外す鍵です。宝箱が安全に開けられるんですよ。多分銀なのでCランクまでいけるはずです。」
「「「「え!?」」」」
知らない情報に固まる4人
「そうなんだよ!シーフだったら見向きもしないアイテムだけど、冒険者なら誰もが欲しい道具ってことは間違いない!リーダーの言う通りソレは曲がってないからC箱罠解除まで出来るぜ!リーダー」
そう言ったチャックは宝箱に目をやり自分の欲しい物を凝視する……物欲センサー発揮するとダメなんだが……
次の順番はスゥだが選んだのは、当然スケイルスキン・リザード・アーマーだった。
続いてユイが選んだのはユニコーン・サークレットだった。防具が欲しいユイはローブとリングにイヤリングがあるのだ……サークレットがあれば頭部用装備が改善されるので選択肢はバッチリだ。
ユイの後に選ぶのはモアで、手に取ったのは火炎球のワンドだった。
今後魔法を使う事を前提に選んだのだろう……選んだのがワンドなので既に火炎球の魔法が封じてある物だ。コレは特定の魔法が既に使えるタイプで使用回数分の魔法をMPを使い充電するタイプだ。
ワンドに封じ込めてある分しか使えない回数制限の携帯型タイプとは違う。
ソレを見たチャイが携帯タイプと勘違いして『やっぱりそこだよねっ』と残念がる。
しかしチャイがさっき獲得したのは雷効果を持つ杖なのでモアが選んだ物より遥かに上位の武器だが、鑑定してないのでちょっとお高いただの杖だと思っているかもしれない。
そして欲しい物を既に取られたチャイが選んだのが、サハギンスキン・グローブだった。
最後にチャックが大喜びで手に入れたのが、ベノム・ダガーだった。
僕も含めて皆も不思議そうな顔をする。
『防具だー』とあれだけはしゃいだのに、選んだのは皆から見るとなんの変哲も無いダガーなのだ……そこでチャックが説明をする。
「コレはなシーフだったら誰でも欲しい、ベノムダガーと言って毒の短剣だ。本当だったらあのガントレット欲しかったんだが、皆が取っていくと下から見えてびっくりしたぜ!仕方無く方向転換してこっちにしたんだ。」
「バックスタブって言ってな……シーフには影潜みした後に背後から強襲できるスキルがあんだ。コレがあると無いとじゃ生存確率が天と地ほどの差が出ちまう。」
「そしてダガーには種類があって、毒(小・中・大)があるんだ……まぁ他のダガーよりは(小)でも持ってる方が遥かに良いわけさ!」
「コレが麻痺毒だったら最高だったんだけどな!まぁ贅沢言ってちゃバチが当たるな!」
そう話しながらチャックは箱に残ったフェザー・アンクレットとガントレット・オブ・オーガ・パワーに金貨袋(240枚)1袋と罠外しの捻れた鍵(銀) 1個はチャックが今日の収穫袋にしまう。
「今日は大量だな!後が楽しみだ!」
そう言った時になってやっと僕らは、バーム達が覗いていたのが分かった。
「いいな!ガントレット………あれはいい物だと思うぜ!万が一店売りするなら色付けるから俺に売ってくれ!分配で誰かゲットしたらとりあえず街に戻ったら話そう!なーー」
「いいですね!僕らの装備見せてそちらの店売りする物有ればこっちも買わせてもらう感じなら意外と良い感じに取引出来るかもですし!」
そう言った事で帰った後も、僕たちは仲良くさせて貰う口実ができた。
「よし!いよいよモアの目的の駆け出しの記録更新地下6階だな?俺達がその現場を目撃するとはな!鼻が高いぜ!」
そう言ってモアに葉っぱをかけるバーム達だった…………。
◆◇◆◇◆◇◆◇
僕達はバーム達と共に地下6階の階段を降りていく。
突然広がる光景に息を呑む…5階の石造の迷宮とは全く作りが異なるのだ。
「ま……街?それも朽ちた………」
「ビックリしただろ?地下迷宮っていうのは大概は迷宮やフィールド系になってることが多いが、このトレンチのダンジョンは何故か6階からガラリと街並みに風景が変わるんだ……それもだいぶ前に廃墟になった。」
バームの説明の通りこの階層は上とは全く異なり、朽ちた街並みだった。
煉瓦のタイルで一面舗装された道は所々剥がれて、そこからは雑草が生えタイルの下を更に伸びた根が横のタイルを持ち上げ新たな群生地を増やそうとしている。
「いいかこの階層から敵の生態域が全く異なる。ダンジョン特有の階層別生態域だ。この階には『オーク』が居る。問題はそのオークには『食用で狩られるオーク』の他に、『オークウォーリアー』と呼ばれる全く異なる進化を遂げた奴らが居る。」
「コイツらはかなり知能があり、少数だが群れで活動する……その上かなり凶暴で戦闘に飢えている。もちろん地上にも居る個体だが、ダンジョンの個体は特有なんだ。何故ならば既に武器を持っている。」
「地上の個体ならば冒険者から奪った武器がメインだ。それ以外は森で拾った木材を棍棒として加工したり、平たい石を挟んで石斧に加工して襲ってくる奴もいる。」
「食用のオークでも出会えば危険だ。奴等はトロくてかなり知能が低いが攻撃力だけは半端ない。その上、分厚い脂肪で攻撃が通りにくいんだ。」
「この階層から危険度がぐっと増す……でもヒロの攻撃力があれば問題はないと思うがな……」
そう話していると、3匹の大きな豚が崩れた壁を破壊しながら現れる……大きさにして熊くらいの大きさがあり、農場で見る豚などとはまるで桁が違う。
餌を巡って2匹が取っ組み合いの喧嘩を繰り広げていたが、その様はもう豚ではなかった。
2匹が争っている横で1匹のオークはそれを気にする事も無く、瀕死のネズミを上から大きな手で叩きつけ次の瞬間バリバリ喰い始めた。
ファンタジー漫画や小説でイメージする物とは大分違い四足歩行だ。何やら足元の草を喰うために四足なのかも知れない……イメージで言うと熊に近い。
熊がそのまま戦闘意欲旺盛な凶暴な豚になった感じだが、呑気に観察している場合じゃなかった。
3匹が僕達の存在に気が付いたからだ。
どんな魔物なのかひとまず鑑定する。
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・迷宮深化条件 98/180
・固有個体発生討伐率 13%
オーク (最下位兵種個体)
(通常種・デミヒューマン人豚系統・中型種)
(別名: 食用オーク)
『使役可能個体』 第一次系統進化個体
・ステータスには個体差、系統差あり。
LV.12 HP.100/100 MP.0/0
STR.20 ATK.52 VIT.32 DEF.45
INT.14 REG.23 DEX.17 AGI.21 LUK.23
スキル
条件により使役可能
捕縛の魔物罠、使役強制スクロール、
従魔契約スクロール、使役の絆…etc
・必要条未達成により開示不可。
鋭い牙と大きな拳を武器に、襲っ
てくる。
知識レベルは非常に低く、同じオ
ークの上位個体に壁として使われる
ことが多い。
進化種には様々有るが一番有名な
進化先はオークウォーリアーやオー
ガーであり、寿命や知識レベルが大
きく変化する。
数匹の群れで行動して、餌を巡っ
てよく争う。
オークの骨、オークの耳、オークの指
オークの外皮、オーク肉、小魔石、中
魔石…etc
『ダンジョン限定』
オーク肉、小魔石、中魔石
上記部位は武器、防具、etcは素材に
使用可能。
攻撃・防御:
斬撃、殴打、薙ぎ払い、強打、連打
蹴り飛ばし、噛み付き、引っ掻き
系統変化先(進化先)
・オークウォーリアー
・オーガー
LV、経験値不足で鑑定不可。
稀に宝箱を落とす。(ダンジョン個体のみ)
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形的には熊によく似ていたが、デミヒューマンで亜人種だった。