第172話「ダンジョンの特殊なガーディアン」
_:(´ཀ`」 ∠):Oops!
またやっちまった!
18時の更新遅れましたー!
読んでくだちぃ!
襲来条件なるものがあると知っていれば、それは避けなければならない事ぐらい冒険者だったら誰でもわかる。
そして銅級の皆が青ざめている……赤黒いゴブリンが真ん中に現れたからだ。
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襲来条件『迷宮の試練』3/3『解放中』
・3パーティにて攻略(地下5階エリアボス)
・1パーティ『恐怖』で戦線離脱
・戦士4人以上のパーティー
『ガーディアン・特殊個体・通常種』
ゴブリン・バーサーカー (戦士系狂乱個体)
(通常種・小鬼妖精系統・小型種)
(別名: 破滅の小鬼)
『使役不可個体』 第ニ次系統進化個体
・ステータスには個体差、系統差あり。
LV.19 HP.120/120 MP.90/90
STR.35 ATK.89 VIT.24 DEF.41
INT.10 REG.15 DEX.40 AGI.41 LUK.24
・スキル
狂乱(初級)
・戦闘に突入すると狂乱状態になる。
・敵と味方の区別がつかない。
・対象を殺す度に狂乱時間が延長する。
使役不可
・必要条未達成により開示不可。
無骨な武器で攻撃する。
森で拾った錆びた武具や、木材を加
工した棍棒が基本の武器。
稀に人を襲った際に手に入れた装
備を使っている。
系統種では、ゴブリンベルセルク
・ジェネラル・ゴブリンキングに系
統変化する。
知識レベルは狂乱中の場合、思考
停止している。
戦闘時は常に狂乱し、単独で狩り
を行う。
進化種には様々有るが一番有名な
進化先はホブ・ゴブリンであり、寿
命や知識レベルが大きく変化する。
オークの知識レベルが高い種に命
令されて共に行動することも多い。
ゴブリン棍棒、錆びた武器、錆びた鎧、
錆びた盾、木製盾、スリング、ゴブ茸
各貨幣、ゴブリンの指、ゴブリンの耳、
ゴブリンの心臓、小魔石、中魔石…etc
上記部位は武器、防具、etcは素材に
使用可能。
攻撃・防御:
斬撃、殴打、薙ぎ払い、強打、連打
蹴り飛ばし、噛み付き、引っ掻き
系統変化先(進化先)
・ホブ・ゴブリン
・小鬼
LV、経験値不足で鑑定不可。
稀に宝箱を落とす。(ダンジョン個体のみ)
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現れた敵の数は、
ゴブリンバーサーカー1
ゴブリン・キャプテン3
ゴブリン・ウォーリアー9
ゴブリンキャプテン1に対してウォーリアーが3兵士として共に行動している。
バーサーカーに関しては空を見上げてヨダレを垂らし心ここに在らずだ。
「クソ………最悪だ……キャプテン3匹とウォーリアーは時間を掛ければ何とかなるが……バーサーカーはダメだ。周りが戦闘になった瞬間襲ってくるぞ!」
「いいか駆け出し!あの下層へ降りる階段がある部屋に逃げ込め!此処は俺たちが壁になる!……すまんな……クーヘン」
「いいってことよ!ここの危険を此奴らが伝えてくれれば……私達の命は無駄にならないだろう?……バームさっきはカッコよかったよ!」
「いいか!駆け出し合図したら逃げ込めよ!」
「ウォーター・バレット!!」
僕は1発だけ確実に頭に当たる様に狙い澄まして、水の弾丸を撃ち出す。
水っ子が撃てばもっと速くて威力があるんだけど流石にそこまでは……後がまずい……
彼等がかっこよく台詞を決めたところ申し訳ないが、射程範囲なんだアレ………
ぼけっと涎垂らしてるんだもん……狙ってくださいって言ってるもんじゃない!?
吹き飛ぶゴブリン・バーサーカー……戦闘に入らせなければ普通のゴブリン以下じゃないか……アレってば?
突然この試練のキモが吹き飛んだせいで、魔物もパニックで人間もパニックだ。
ひとまずゴブリンキャプテンは危険らしいので、戦闘訓練用に残そう……動きに慣れれば今後も苦じゃない筈。
そう思った僕は小走りでゴブリンの1グループに突っ込む。
まず右からの袈裟斬りで切り倒した後、一歩踏み込んで突きを放ちゴブリンの心臓をひと突きする。
魔物といえども心臓を破壊されればひとたまりも無い。
空いてる片手でウォーターバレットをゴブリンウォーリアーに撃ちこんで、残り4発を2グループ目のゴブリン目掛けて撃っていく。
ちょっと遠い事もあり2匹に2発ずつ当たるが致命傷とはならない。
「ソイツ等はアタイ等が今撃つよ!」
番えた矢を速射するタルトとベリーの弓の正確性は抜群だった。
そうしてるとチャックが負けずに
「あそこの1匹は俺のですよ!一人で経験値総取りさせませんよ!こんな経験滅多にないんだから独り占めは狡いっす!リーダー!」
若干話し方がロズっぽい感じだな……と思ったが次々に敵の頭に打ち込むチャックにタルトとベリーは『やるね〜』って拍手をする。
目に前ではゴブリン・キャプテンが部下をやられたので走り込んでくるが、僕と敵の間に割り込むスゥ……
「ゴブリン・キャプテン……怖いけど!貰った装備はちゃんと使わないと!………甘いんだよ攻撃が!所詮ゴブリンなんだアンタは!」
踏ん切りがついたのか、ゴブリンキャプテンの強打を斜めに構えた盾で受け流すとバランスを崩し倒れるキャプテン。
そこにモアは馬乗りになり背後から頸椎に武器を挿し込む。彼女の武器はうっすらオレンジがかった刀身でフレアダガーと言うだけあって刺したゴブリンが火達磨になる。
火達磨になったゴブリンに驚き慌てて飛び退くモアは、かなりビックリしつつもその効果に飛び上がって喜んでいた。
残っている2グループ目の単独になったゴブリンキャプテンと最後の3グループ目のゴブリンをバームとクーヘンが連携して倒していた。
3グループ目のゴブリンキャプテンはベリーにタルトと、チャックが遠くから弓を使い機動力を削ぎ、最後の仕上げにーモアが走り込んでいった。
「この武器は刺されると燃えるんだよ!燃えちゃえ!」
そう言って器用に攻撃を避けて脇腹にフレアダガーを差し込むと、途端に燃え上がるゴブリンキャプテン……
「すごーーーい!モアちゃんはもう戦えるんだね!」
「皆が譲ってくれたこの武器のおかげだよ!薬師なのに前衛しちゃった……前衛する冒険者はこんな興奮するのね!」
そんな物騒な話を楽し気にしている。今まで後ろで待機する事が多い彼女の場合役に立つのが嬉しいのだろう。
装備を軽戦士にすれば、今後も今日みたいな良い動きができるのではないだろうか?しかし帰ってきたモアは『新緑のローブ』を着たままなので綺麗な緑色が汚れてないか返り血が気になった様だ。
「マジか……終わった……簡単に終わった……」
「バーサーカーがなんか酷い事になってたね……って言うかバームのカッコいいセリフも酷かったわね……」
「言うなよ……クーヘン……あえて言わなかったんだ……察してくれよ!?」
「でも〜私は嬉しかったヨォ?」
「ですね僕も聞いててドキドキしましたよ?『最後まで一緒』みたいな『死が二人を分つまで』みたいな……」
「やめてくれーーーヒロ……お前それよりいいのか?皆は知ってたのか?その力の事……臨時パーティーって言っていたのは君だぞ?」
「「「「「誰にも言いませーん!死にたくないのでーーー」」」」」
「誰も……闇討ちは考えてませんよ……まぁ黙ってくれているのが助かりますが、これは水魔法ですただの……」
「魔法使いか……それ良いかも!モアも勉強しよう!本格的に!」
「ユイも!」
「俺も薬師だけじゃなく魔法習うかな………」
「ビーンズはあっても良いかもな!魔法と薬師相性良さそうだしな!」
僕の魔法で一段と冒険者的な話が増えて来たところで、中央の魔物の門だった場所に宝箱が現れる。
全部で6個も出た。
その一つは何故か箱が蒼かった………