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第154話「エクシアの底力…鉱山の魔獣討伐完了!」

夕方分の2話目です_(:3 」∠)_


遅くなりました!物凄く嬉しいことがあり現実逃避してました!


今日は1話多く掲載しますーーー幸せのおっそわけですー。


準備が終わったら掲載しますが、夜の部になります。


夜の部は2話目☞3話掲載に変更です



 巨大な氷柱が空に突然できたかと思うと、デビルイーター目掛けて落ちて来るのは一番遠いエクシア達でさえも皆が目視できた。



「「「「「「「「「「あ!」」」」」」」」」」



「姉さん!絶対にあそこです!!!あんな馬鹿誰も思いつかないし!」



「だな!アイツだ!くそ〜お前ら……出遅れたぁぁぁぁぁぁぁ行くぞ!アイツがあそこに居る以上、既に此処はもう終わる!!手柄を立てなきゃ!此処の戦いは何も貰えないぞ!」



「「「「「「「えーーーーーーー」」」」」」」」



「まぢか!行くぞお前ら!儂等旋風も手柄を立てなきゃ男爵様に合わす顔がない!」



「私達は距離行ったら弓で撃つから、あんた達早く畳み掛けて来なさいよ。男爵別邸借りれなくなると困るでしょ?」


「私は撃ちながら怪我したらライトヒールかけるんで下がってくださいね?」



そんな会話がなされてエクシア達と旋風も一斉に突っ込むと笑いながらテロルも突っ込んでいく。



「はははは!生きておった!生きておったやっぱり!姫様方〜生きてましたぞ!」



「我はウィンディア様に仕える騎士なり!道を開けろ!盾グループリーダーは何処だ!テロルが参ったぞ!」



 それを聞いた周りのソロで戦場に来た銅級冒険者も一斉に走り出す。

 


 フロストランスがデビルイーターに突き刺さると、魔物の絶叫が起きる。



◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇

  

      状態『瀕死』

     怒りカウント 12

出血(大)・混乱・氷結(中)・凍傷(中)


デビルイーター・レッドアイ (ユニーク個体)


LV.42 HP.314/1100 (-106HP)

    MP.0/0


部位破壊 腕、拳、尻尾、逆鱗、甲羅(一部)

◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇


 僕の簡易鑑定では既に『出血(大)』が出ていて随分継続ダメージが入った様だ。



 それ以外にも結構なダメージが入った様で残りHPも僅かだった。



 しかし気になったのは怒りカウントだ12から既に10まで減っている。



「ヒロ!お前此処で何やってんだ!昇格試験はどうした!?」



 そうエクシアが言う横をファイアフォックスのメンバーと輝きの旋風のメンバーが颯爽と走り抜けてデビルイーターに攻撃を仕掛ける。



 皆戦闘慣れしているだけあって手際が良い。



 ダメージを与えるのは、相手に完全な隙がある時が好ましいからだ。



 しかし僕は、その皆の攻撃だけでは終わらない気がしていた……圧倒的に皮膚が硬いのだ……ましてや背後の甲羅など狙っていたら勝つ事は到底出来なかっただろう。



 魔法も弓も剣も斧も皆が持てる攻撃をした結果、やっと此処まで追い詰めたのだ。

 


「エ……エクシアさん?!!良いところに!今すぐあの燃えるムチのやつを!あのデビルイーターに打ち込んでください!」



「全員!退避ーーーーー!盾持ちタンクの後ろに下がってーーー!!い〜ま〜す〜ぐーーーーーー!!」


 僕は大声で叫ぶ……既にカウントは9になっている。



「どっ!どうしたんだい!?」



「どうした?ヒロ?攻撃なら俺達が引き受けると、騎士テロルも来たことだし此処からは安全に……」



「ヒロ殿!?……………!っつ!!…………エクシア殿、今は言う通りに!」



「早く時間がない!嫌な予感がします!テイラーさんテロルさんすぐに盾陣を!」



「「分かった!」」



 突然焦り始めたヒロの言葉に何かを感じ取ったテロルとテイラーはすぐさま行動に移す。



「テロル変わってくれ!もう残数がゼロでスキルが使えないんだ。」



「分かった。此処は私に任せろ!範囲スキルを使うぞ!全員!!構え盾!良いかーーーー!」



 テロルの言葉に合わせる様に盾を構えるタンク達そして、焦っていたヒロの嫌な予感は当たる。


 デビルイーターは、ダメージを蓄積した後にそれを怒りに変えて『狂化』する事ができ、それがあのカウントだったのだ。


 ゆっくりと起き上がると、先程までに無いスピードで攻撃を仕掛けて来た。


 但し、なりふり構わず感が否め無い、瀕死の時にのみ使える最後の手段なのだろうか?……早い話が『道連れ』だ。


 運が味方したのは、足元がまだ凍結していた為にうまく歩けない事だ……距離に若干ゆとりがある。


 デビルイーターは大きな脚で凍結した地面を踏み抜くと、アイスバーンになった一面の氷が破れる、それを地団駄の様に繰り返すところを見ると、冷静さもない様だ。


 しかし先程の嫌な予感がしたせいか、僅かだけこっちが優っていた……テロルの声が響く。



「『天陣』!!いまだ!横に並べ!!全員急げ!いくぞー!範囲スキル!!『剛壁』!!」


 天陣というスキルは、一定時間人を組む者の防御力をテロルと同じ値まで引き上げる特殊スキルだ。


 テロルの防御力より自分の防御力が上回る者は、当然自分の防御が下がるデメリットがある。


 しかし、剛壁の範囲スキルはテロルの隣り合った盾持ちの分だけ横に伸びる性質があり、横に伸びた分の長さを更に上方に伸ばしす事ができる。


 効果は物理ダメージ完全防御であり、剛壁より後ろへのダメージを完全に無効化する。


 単純に一人だと何の意味もないスキルだが、集団戦になると化けるスキルだった。


「キャッスルガード!」


 キャッスルガードとは自分の防御力を3倍にする効果があり、この様な状態でキャッスルガードをかけるとテロルの防御力が3倍になるので陣を組む全員が同じ防御分上がるのだ。



 防御バフをテロルにかけるとその分周りに波及するので、彼一人がいるとかなり周りが楽になるというのはこの事からだ。



「ローリィ!テロルに障壁を!」



 ラバルの叫び声で慌ててローリィは障壁をテロルへかける。



「光の精霊よ!我らの敵なる者からかの者を救い給え!『障壁』」



 障壁は対象者の受けるダメージの15%を遮断する事ができる。



 この魔法をテロルにかけた事で、範囲スキルの効果もあり15%程盾陣全体のダメージ遮断がなされる。



 勢いよく突っ込んできたデビルイーターの突進に堪える盾持ちのタンク達。



「アタイはアレにぶち込めば良いんだね?取って置きを見せてやるよ!ヒロ!アンタが言ってた『もう一つの私の力さ!』」

 


「「使役精霊融合(チャンティコの化現)」を見せてやる!ヒロ……凄いのはアンタだけじゃないよ!アタシはギルド・ファイアフォックスの『ギルドマスター』エクシア・フレンジャーだ!周りの奴らよく今日の事は覚えておきな!」



「おいで!焔蛇!もう一人の私……『炎の女神!山神たる力を!』この世の穢れを!共に焼き尽くすよ!来れ!『チャンティコ』」



 そう言うと、エクシアの髪は真っ赤な焔の様に燃え上がり、全身を包む焔はやがて下半身を包み込み炎の尾になる。



 姿形はラミアと呼ばれる魔物に似ている。



 ヒロの前で精霊と融合してみせたエクシアは長い尾を鞭の様に使いこなして、デビルイーターに焔の尾を打ち付ける。



 みるみるうちにデビルイーターのHPは減っていく……チャンティコは山神であり、怒りの焔とも称される事もあるので攻撃力が段違いに違った。



 エクシアは一言だけデビルイーターに言い放つ。



「アンタも運が無いね!この馬鹿がいる此処にいなけりゃ長生き出来たかもしれないのに……遠い地でひっそりと宝石喰ってればねぇ……」



 そう言って力一杯自分の焔の尾を力一杯ぶん回してデビルイーターにぶち当てる。



 デビルイーターに比べれば遥かにサイズの小さいエクシアだったが、実は物凄い力がある様だ。一際大きく振りかぶった後に渾身の力を込め振り切ったエクシアの尻尾は、そこに遠心力も加わった結果、殴られた衝撃で岩肌まで吹き飛ばされるデビルイーター。



 エクシアは隙を見せずスルスルと追い掛け、尻尾を槍がわりに心臓へ突き刺してトドメを刺す……どんな魔獣でも心臓があり、そこを破壊されれば生きてはいられない。


 この攻撃でデビルイーターのHPは完全に0になっていて、倒れ伏す……ゲージの上は『死亡』の表記に変わっている。


「「「「「うぉぉぉぉおお!!!」」」」



 その様を見ていた冒険者が一斉に勝鬨をあげる。



「勝ったぞぉぉ!焔神エクシア!がとどめを刺したぞぉ!」



 現在もエクシアは燃えるラミアのままの格好なので、皆が口々に焔神エクシアと呼び始める。



 エクシアの炎精霊化現を目視しているので、精霊魔法を初めて見た冒険者の興奮は最高潮だった。



 そのお陰で僕のやらかした事が上塗りできた様だ。



 エクシアのお陰で全て、僕は次の行動に移す事ができる……


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