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第143話「狂い出す歯車」

ランチタイム更新DEATHっぽ٩( 'ω' )و


お昼休憩で読んでいければ嬉しいでーす(๑╹ω╹๑ )ノ


 新人の冒険者は料理長とコックに凄く気に入られて、それぞれが翌日朝の弁当を貰って意気揚々とギルドの蛸部屋に帰っていった。



 因みに今日の宝物の受け渡しは金貨含めて明日以降になるらしい……理由はダンジョン産はギルドとして出来るだけ記録に残したいらしいので時間がかかるらしい。



 鑑定士にお金を払うと鑑定した後すぐに返してくれるが、今回の様な特別無料の場合は時間を貰う様だ。



 エクシア達の助言で出来るだけ肌身離さずしておく様にと……無くなってからではどうしようもないのはこの世界も同じだ。



 宴会締めをした時刻はこの世界で虚無の22刻で元の世界でいえば夜中の22時だった。



 既に外は完全に真っ暗になっていて、所々松明で照らされたりしている以外は手持ちのランタン以外は光がないが、こっちの世界はこれが当たり前だった。



 ◆◇◆◇◆◇◆◇



 宿に帰ると僕は気になっていた『スライムの消化した魔石』の後を調べることにした。



◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇


   上位種中級魔石3個溶解完了

   溶解終了から24H以上経過中


    属性取得可能(土、土、水)


スライム (小型種) 使役中 : ヒロ

   第一次系統進化前個体 

・ステータスには個体差、系統差あり

  

LV.3(7UP)(上限+3)


HP.25/25(+MAX35)

MP.20/20 (+MAX35)


STR.5(+7) ATK.15 (+7) VIT.5 (+7)

DEF.15 (+7) INT.11 (+7) REG.20 (+7)

DEX.8 (+7) AGI.10 (+7) LUK.50 (+7)


    条件により使役可能

 捕縛の魔物罠、使役強制スクロール、

 従魔契約スクロール、使役の絆…etc

 ・必要条未達成により開示不可。


 粘体を持ち、身体の中には核があり絶えず

核を動かし身を守る。

 

 常に動かす核の中に魔石を持つ。

 スライムの粘体は錬金素材として使える。


 スライムの核を別素材(液状、ゲル状)に入

れる事で系統変化させ素材体積を増加させる

事ができる。


 系統変化先 LV、経験値不足で鑑定不可。


 稀に宝箱を落とす。(ダンジョン個体のみ)


◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇


 鑑定を使って何が変わったかみたところレベルは上がっている上に何やら属性取得可能となっていた……RPGゲームは好きだが攻略本がないのでどうして良いかもわからない。



 その上属性取得については鑑定してもこれ以上何も出ないので属性を得ることで、種族が変わるのかそれとも別の能力を得るのかなんのヒントもない。


 その上スライムはレベルが上がったのにステータスが上がった形跡がなく数字のみ変にカッコがついて増えている。

 

 僕は行き詰まってスライムに対して話しかけていた。



「なんかレベル上がってるんだけど……数字増えてないんだよね……これどうやって増やすんだ?困ったねー」



「それってさ……ヒロがそのスライム使役してるんでしょ?ならレベルを上げる『許可』出さないとダメじゃない?使役って使役者よりレベルが上がると経験値無駄になるから」



 突然モンブランから情報が溢れてきた…



「ちょっと待ってモンブラン……使役に関して知ってるの?」



「そりゃそうよ?精霊だって契約した後『使役』するんだから私もヒロによる『使役中』だよ?魔物や精霊とかは自分が倒した魔物の経験値の他に『使役している主人が得た経験値の7割を貰える』んだよ〜」



「このスライムはまだ簡単な意思表示しかできないから分からなくても当然か……まぁ折角だから私が教えてあげよう!」


 モンブランの言った事をまとめるとこうだ。


 使役中の魔物や精霊は僕が得る経験値の最大7割を貰える。



 この最大と言うのは絆が関係するらしく餌付けや普段の行動で深まるらしい。



 僕は経験値を失う事はないらしい。



 僕が得る分が勝手に流れ込んでくるとの事で『絆』と呼ばれるらしい……所謂ボーナスだ。



 元のレベルが僕より『低い』場合は、取得レベル最大値は僕のレベルまで。

 

 レベル上限をもっと増やしたい場合は魔石を与える事で上限が増えるらしいが、例外として基本レベルが3以下の場合はレベル3までは使役者の許可なく上がる。



 コレは生存本能や自己防衛の為との事。



 元のレベルが僕より『大きい』場合もしくは『同じ』場合は、使役した個体が倒した魔物の経験値が100%還元され、これも『絆』の一種らしい。



 最大レベルの時に得た経験値は、スキルなどのレベルupや新しいスキル獲得に使うことができる。


 

 逆にレベル最大時じゃないと新たなスキルは得られない。



 ちなみに自然個体ではこの様な方法でスキルを得られないので、使役中個体の特権になるらしい。



 使役中の魔物や精霊はスキルや魔法を使うと熟練度が上がりスキルのレベルが上がる。



 そこに経験値を注ぎ込むと追加で経験を積むことができる。



 使役中の魔物は自分の意思でレベルや能力値を上げられなくなり飼い主が『許可』する必要がある。



 しかし熟練度は関係ないので、スキルのレベルや魔法のレベルは使用するだけで勝手に上がってしまう。


 

 魔石はそのまま与えるらしい。魔法生命体であれば自分で魔力に還元するし、魔獣だったら噛み砕いて消化してしまうらしい。



 なので僕のスライムも溶解液で消化したらしい……そもそも使役前に捕食してたのでこのスライムは出来る子だ。



 種族によって取り込み方が異なるので、その種族個体に渡せば勝手に消費するらしくモンブランも流石に全部知っているわけではないらしい。



 与えた魔石は上限レベルを上げることができるだけで無く属性を取得できる。



 属性は攻撃方法や耐性や防御そのものに使用されるが、レベルと同様に使役者の許可が必要らしい。



 理由は属性先の進化に影響するからだと言う。



 魔石を与えた場合は、特定時間後に勝手に増えてしまうのでやめさせる事はできない。



 魔石の種類・サイズに関係なく一個につきレベル上限は+1しか上がらないので数を与えないといけないが、一度にあげられるのは10+まで。



 そしてコレは魔物や精霊はどの種族でも知っていて説明の必要は不要で本能の様なものらしい。



 ひとまず翌日の銅級昇級試験がある僕はこれ以上起きている訳にもいかないので、ひとまずモンブランとスライムと水っ娘にレベルを上げる許可を言い、続きはダンジョンから帰ってからにした。



 ダンジョンで得る経験値も関係するので、万が一を考えてひとまずレベルだけは上げさせて就寝することにした。



 勿論だが皆を見られる訳にはいかないのでお留守番確定だが…

 

 ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇


 翌日は起きてからが大変だった……完全に寝不足で思考回路も滅茶苦茶だ。現代の感覚が抜けてないのでつい夜更かししてしまう。


 出来るだけ安全且つ早めに済ませて宿に帰ろうと心に決め、勢いをつけて布団から出る。


 そうでもしないと絶対に二度寝する自信があった。


 前の日に遅くまで踊るホーンラビット亭で皆で騒いでいたので全員疲れてると思いそっと部屋の扉を開けてなるべく音を立てずに宿の食堂まで向かう。


「オッ!今日はやけに早いな!飯はあるから大丈夫だが何かあるのかね?」



「実は銅級昇格試験の日なんです。」



「メンバーは一緒じゃないのか?起こさないで平気なのかね?」


「はい今日は僕だけなんです。運良く僕だけ試験許可が降りてダンジョンでテストを受けるんですよ。昨日エクシアさんもメンバーにも遅くまで祝ってもらったので今日はゆっくり寝ててもらおうとそっと出て来ました。」



「そうなんか?じゃあ彼等が起きたら伝えておくさね!飯は食っていくんだろう?今から昼飯に食えそうな簡単なものを作って包んでやるから安全そうな場所で食べるんじゃな。」



 そう言うと奥から朝飯を持ってきてくれたかと思うと、すぐに奥に引っ込み昼用の弁当の準備をしてくれた。


 食べてる間に皆なが起きて来るんじゃないかとも思ったが、相当はしゃいで疲れたのか一向に起きてくる気配がないので僕は弁当を持ってギルドへ向かう。



 タバサはファイアフォックスの部屋を間借りしているので此方までは来ない。



 彼女の事だから朝から薬草を作りながら皆がが来るのを待っているかも知れないが、そうすると起こさないとならない上今からだと予定の時間より遅くなるのは確実なので、このままギルドに向かうことにした。



 ギルドに向かうとミオさんは窓口に居なかった。



 僕が新人窓口に行くとイーザが居た。



 しかし不思議な事に、彼女以外は誰も居ないので銅級昇格試験へ向かう事を彼女に伝えると、僕とミオさんが仲が良いのを知っている彼女は受付台帳に名前を書くと、『早くいかないと間に合いませんよ馬車の時刻に』と冷たくあしらわれた。



 しかし、彼女のこの警告を聞いたせいで僕の運命は大きく変わることになる。

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