表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
128/1208

第124話「ワテクシ!タバサが!リーダーでしゅ!……ふぇ噛んだ……」

今日は朝から雨ですなちなみに今5時前……


トロールトランク調べててこの時間……_(:3 」∠)_うううううう……自分のバカン


今日も頑張っていきましょう!


 料理人契約の事は後でマッジスから聞いた話だが、既に踊るホーンラビット店のコックを食事会のコックとして呼べるかどうか…が貴族の中の力の優劣が関係し始めているらしい。



 有名店を従える実力の様だ…しかしユイナの方が遥かに上手に作れるのは3人娘と夫妻は一番よく知っているので、万が一の最終手段はユイナに任せるのだろう…。

 


 因みに男爵邸にいく前に僕がギルドに着くと既に僕達以外の皆が集まっていた、今日のリーダーはタバサになって貰い受注と報告を任せてみた。



 エクシアさんがとサブマスターのザッハさんが、出発前にタバサにそうする様に言ったのだ。



「今日はヒロは男爵別邸行ってから行くんだよね?だったら一番古株のタバサがリーダーで纏めな!ちゃんとそう言うことも覚えとかないとね!タバサは現場ではオネェさんだろう?」



「そうですね!一応ビラッツさんを紹介して向かいますが、そこまで遅くはならないはずです。」



「そうだな!エクシアの言う通りだ、いつもは5人組の猪突猛進で余り考えないヒロがやっちまうけど、こんな時はちゃんと皆をまとめないとな!ちゃんと冒険者として先輩だって実力を見せないと駄目だぞ?」



「で…でも私全てにおいて皆さんより…劣ってますから出しゃ張るなんて…」



「そんな事ないわよ?タバサは今では私たちのパーティーのメンバーじゃない。出しゃ張るとか実力とか関係ないわ…それに冒険者の大先輩じゃない!」



「そうだぞー?って言うか、一番初めに薬草の取り方伝授してたじゃないか?あの調子でやれば良いんだ!間違えても誰も何も言わないよ。」



「そうですよ?間違えても人間だもの時には間違い迷うこともあるんです。私も色々悩んで彷徨いましたから。タバサさんも頑張りましょう。一緒に成長しましょう!」



「そうですね、そもそもあんな凄い薬類このギルドで作れるのタバサだけだし、私も薬師として教わることしかないんだから!同じ初心者同士失敗しながら学びましょう!早く失敗すれば起き上がり方も早く学べるし!ネ!」



「わ、ワテクシやってみます!…ああ、既に言い方が…」



「「「「ぶ!ははははは」」」」



「良いじゃないか!がんばれワテクシ!」



「エ、エクシアさんまで!…頑張ります今日は!既に失敗したから怖くないですもん!…ワテクシ!」

 


 そう言う事があったのでタバサに任せたのだが、受付担当は僕と同じミオさんなので対応は慣れた物だろう。



 =======================



「そ、それでは!今日はパーティー2つの連合で、薬草30本採取の後魔の森外縁水路でスライム狩りします。」



「貯水池は最近倒し過ぎたこともあり数も減っているらしく、水質浄化に影響が出るので狩場一時封鎖中です。水門には他の冒険者が向かっているそうです。」



「な、なので、わたし達は畑周辺の退治にしました。割と農作物に被害が出ているそうなので、ミオさんと話してそちらのスライムや魔物を倒す事になりました。」



「えっと…水路の中のスライムも倒さないといけないので、水路討伐用の槍を借りて来ました。」



「皆さん受付横にある槍を忘れずに持っていってください。」



 タバサが説明しきれなかった部分をミオさんが見かねて説明に来た。

 


「上出来ですよタバサさん。今タバサさんが言い忘れた事があるので受付から注意事項です。依頼を受けたのがパーティー単位になるので討伐箇所は2箇所になります。まず魔の森外縁部水路のスライム討伐と近隣の郊外畑側の水路付近でのスライム討伐なので2箇所での駆除になります。」



「森外縁部からは、スライムの他にゴブリン、飛びつき蜘蛛、そしてホーンラビットが現れることもあるので気をつけて下さい。万が一危険だと判断したらすぐに離れる様にしてくださいね。」



「飛びつき蜘蛛はギルドで先日大掛かりな討伐があったばかりなので、出るのは稀になると思われます。」



「稀にフォレストウルフの斥候やはぐれゴブリンが現れる場合があります…その場合は必ず逃げてください。畑付近には常備兵も居るので大きな声をあげれば街の救援が来ます。」



「街を取り囲む壁沿いに走れば、上から衛兵が魔物に弓で射撃してくれますので壁に向かって走ってください。以上です。」



 僕達はミオさんの追加説明を聞いてから、外縁水路の畑周辺に向かった。


 ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・



「では、盾の3名は森から敵が来た時の為にその場で待機、索敵をお願いします。敵が来たら盾で対処してください。」



「それ以外の人は槍持ちと接近戦を交代で。スライムに槍を突き刺すと絡んでくるので素早く引き上げてください。」



「水路で倒すと魔石が沈んでしまうので、刺した後のトドメは水路から出してからでお願いします。」



 タバサの指示で、どんどん水路にうじゃうじゃいるスライムを狩っていく。



 水質浄化の為に水路に入れられた魔物だが、畑に綺麗な水を使うには大切な魔物なのだが多くなりすぎると、仲間を踏み台に這い出て来たスライムが周りを荒らして逆に害になるのだ。



 それに、農民にはここのスライムを倒すだけの力は無い。



 正確に言えば1〜2匹なら倒せないことも無いが、戦いの基本を知らない以上は沢山のスライムに囲まれれば100%助からない…この手の事故は多く、年間何人もスライムだからと油断した農民が命を失っている。



 森外縁部の水路にはそこそこのスライムがいた、水路は長く群れている場所とそうで無い場所に分かれているが全滅させる必要はない。



 何匹か残しておかないと水質浄化が出来ないからだ。



 水路から溢れんばかりの場所を中心に調整しながら倒して、郊外畑側の水路まで倒していくと畑にはホーンラビット1匹にゴブリン3匹が入り込んでいた。



 農民は遠く離れたところに見えて、衛兵を呼びに行った様だ。



 状況から見て、森の中を追われていたラビットが水路を超えて畑に侵入し、飯のタネを追っかけてゴブリンまで出て来てしまった様だ。



 ゴブリンは目の前のラビットを必死で追っかけていたので、僕とカナミが持っていた槍を目の前のゴブリンに投げつける。



 運が良ければ1匹は倒せるだろうと思ったが、僕の投げた槍は運良く頸の辺りに突き刺さりその場に倒れ伏すゴブリン。



 ステータスに差があるカナミが投げた槍は、横腹に刺さり槍先が反対側から突き出ている。



 槍が刺さっているのに気がついたゴブリンはビックリするも内臓を傷付けられたのでその場に倒れてビクンビクンと痙攣している。



 急に2匹が倒れたので残るゴブリンは慌てて森に逃げようとするが、ヒーナが弓を引き逃げるゴブリンに数本撃ち込む。



 このゴブリンは斥候だった為に、逃がせば他の仲間を呼ぶ可能性もあるので、この畑を守る為には逃す事はできない。



 衛兵が農民に連れらて来るが、僕達は手負のゴブリンを仕留めてから、呑気に野菜を齧ろうとしているホーンラビットを倒す。



 敵と認識されれば周りの育てている野菜類に被害が出ないとも限らない。



 既にゴブリンに踏まれて野菜類の被害もあるので、これ以上は荒らすわけにはいかない。



「おお!見習い冒険者なのに見事だな!これは俺たちが冒険者ギルドに持って行ってやろう!」



「君たちの名前を教えてくれるかな?」



 そう言われたのでタバサが2パーティで討伐中だと説明し、衛兵達にはそのままギルドに伝えてもらっておく事にした。



 衛兵が他にもゴブリンが出る可能性もあるので、農民は様子見で作業する様に言っていた。



 僕達はその後も畑側の水路のスライムを減らしていたが、夕暮れも迫ってきていたので作業の終わった農民と街に帰る事にした。



 ギルドに戻ると、タバサがミオさんに連合2パーティ分の報告をする、今日はここ二日よりはるかに少ない薬草一人30束と魔石が60個だ。



 貯水池に比べると流石に水路にいる少ない様だ…寧ろあそこが繁殖しすぎでおかしいのだ。



 タバサが自分の指揮が悪いから数が少なかったと反省していたが、そもそもこの二日の僕の行動がおかしいので気にする事はないとミオさんが言って来た。



 本来は見習いなのだから頑張ってこの位なんだと言っていた。



 今日の僕達は余裕があり過ぎたが…そもそもの魔物の絶対数が少ないからだ。



 皆がタバサから今日討伐した魔物全ての報酬を受け取ると、その一部始終を確認したミオはタバサを呼んで何やら説明をするとタバサがシュンとし始めた…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ