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第1130話「世界に異変!?穢れし精霊達の主」

予約更新1本目!(  '-' )ノ)`-' )ぺし……おっと……押しミス!


みなさん寝坊してませんかーー?∠(゜Д゜)/イェーイ


 想定外の力で、かなりの距離を飛ばされるチャタラー………



『ドガァン』



「グハ!?………まさか……相入れない力がこれ程までとは………身体の半分が……消し飛びやがった…………」



「チャタラー!大丈夫か?」



「オリオン……気を抜くな!!今が重要だ………アンバーに使ったホムンクルスの身体が想定外の変質を始めやがった………精霊核を……暴走させない様に………グハ……ゲホォ……」



 エルデリアは『大丈夫だ!』と言って、僕と一緒に力で核の暴走を押さえ込む。



「アンバー!!意識を保て!!」



「そうだ……アンバー……お前はこの世界でただ唯一無二の存在に……闇精霊の眷属を束ねる精霊王に……ヒロと共に精霊を守護する側の者に!!……意識を保て……負けるんじゃ無い。我等の偉大なるトレントの王……アンバーアイズよ!」



「うおぉぉぉぉ!死なない………絶対に………精霊を救ってこそ……王だ!……哀れな……エルフ達に……明日を生きる道標を!!……俺が!!………」



 アンバーの声が途切れると、突然大きな変化が訪れた。



『我等の世界に祝福を……新たな主が誕生しました!………トレントの王アンバーアイズは光の精霊と穢れし精霊の力をもって、この世に新たな生命として再構築されました。再構築された新たな命は、闇の精霊・血の精霊の精霊核により昇華します。穢れし精霊王が世界に化現しました……全生命は彼女に祝福を!穢れし精霊女王・アンバークイーン……『琥珀の女王』誕生です』



「アンバー……精霊の王じゃなく……女王に?」



 僕は想定外の結果にアンバーへ質問をした……僕は偉大なる王になる様に願い、アンバーの核へ力を注いだ。


 アンバーの力が暴走しない様に尽力はしたが、女王の存在はイチミリも考えては居なかったのだ。



 しかしその答えは、至って単純な事だった……



「主様……私は闇精霊達を産み守る……母なる存在を願いました。涙を流す守るべき種を見て、そう切に願ったのです。精霊力を失った哀れな子達に、新たなる精霊の力を授けたいと思ったのです。その結果、力は父としてではなく……私に『眷属を作る変化』を齎らした様です」



 アンバーはそう言うと、手を開き面被り達に手をかざす。



『精霊を奪われし哀れな子よ……この私が新たなる精霊……闇の精霊の力と新たなる加護を授けましょう。今後はヒロ様の元で精霊の使命を果たしなさい……』



 アンバーの力は凄まじく、面被り達のポッカリと空いた心に精霊力が灯っていく。


 今まで彼等は、闇以外の精霊を宿していたが、元老院の悪巧みに嵌りそれを失った。


 そんな彼等が新たなる友を得たのだった。


「ヒロ様………」


「ああ金面の……良くやってくれたね!信じてくれてありがとう」



「お礼を言うのは此方の方です。元老院の奴等に騙されていたとは……情けなく思います。エルフ国を思えばこそ、必死に元老院へ従って来た父も母も浮かばれません」



 僕は金面の彼女に『父と母は可哀想だけど……』と言う。


 何故なら『チャタラーが遠くで首を横に振っている』のだ……


 それは『もう変異が完了して助けようが無い』と言う事だ。



 金面の彼女は半身が残っていた。


 だから僕はゴリ押しで、再生して元に戻したのだ。


 それを耐えたのは、彼女の元の身体に対する憧れと想いの力だ。


 僕は単にきっかけを与え、力を貸しただけに等しい。



 そんな彼女は『おおよそ見当はついてました……』と反省を口にする。



「元老院の口車に乗ったのは私の責任です……そんな私に新たな身だけでなく……生き甲斐と使命まで……」



 そう言った彼女は跪き『なんでも御命じください!元老院・金面ことエルメーディア命をかけてお仕えいたします』と言う。



 僕は彼女に第一の仕事として、人間の解放と森エルフの姫・ユイの解放を命じる。



「はい。直ちに!!」



 そう言った金面のエルメーディアは、部下へ指示をする。



「人族を解放せよ。危害を加えてはならん。例え何をされても手を出すな。我々の間違いをこれ以上増やすな」



 銀面の隊長がそう言うと、赤面と黒面はすぐに腐肉の様な扉をこじ開ける。



「くそが……そっちがその気ならやってやるよ………おろ?……かかって……来ないのか?……おろろ?」



「ソウマさんに続け!!これ以上、深手の彼に頼ってはいかん!!商人と傭兵の意地を………おろ?」



 扉が大きく開け放たれた瞬間、一斉に中から武器を持ち飛び出してくる。


 しかし赤面も黒面も両手を上げて、何もする気配がないので人間達はすぐに歩みを止めて様子を見る。


 

 面をつけた周囲には、別のエルフが居て手に武器を持っている。


 その姿を見た人間達は、当然の如く勘違いをした。



「あ!?アンタは……森エルフのエルデリア?………助けてくれたのはアンタか!やっぱりエルフってのはいざと言う時に助けになるよなぁ。なぁヒロ?………ヒロォォォォォ!?……お………お前………此処で何を?ってか……なんで此処に?」



 その言葉に僕は反応ができない。


 しかしエルデリアの方は、想定外の表情で驚いていた。



「ソウマでは無いか!!何故此処に?……まさかヒロに助けられて反対側にはソウマまで居ようとは……流石ファイアフォックスのメンバーだな。準備と手回しがいい……うん?ヒロにソウマ……なんだ?その顔は……」



「いやいや……エルデリア……今の今まで俺達ファイアフォックスのメンツはヒロを捜してたんだって!それがアンタと一緒に居るから……俺はてっきりエルフ国に居たのかと……」



 ソウマ曰く、僕がこの場所を発見したことでエルデリアを呼びに行ったと思ったそうだ。


 何故ならば、エルフが絡んでいる事件のため単独行動を控える為に……と言った。



 しかしエルデリアは自分が死にかけていた時に、僕が助けてくれた上に想定外の力までくれた事を話した。


 てっきりソウマは、別独房の人族を守る為に別行動をしていた……と思った様である。



 しかし僕は……と言えば、ソウマという人物を知らない……というより忘れている様だ。



「おい!チャタラー。穢れ界のこっちの用事は済んだ。そう言えばさっき、穢れの精霊なんとか……アンバー何とかがどうのって……何が起きた?……それとヒロの頼まれごとを解決に…………うん?なんだ……この状態は………」



「ちょっとマモン………アンタさっきのアンバーナントカって何よ?………どうせアンタ達が………って……何よコレ?」



 すごいタイミングで、問題児のマモンとヘカテイアが来た。



 マモンはチャタラーの元へ用件をこなしに来て、ヘカテイアは問題を起こしたのはマモンだと思った様だ。



「「お!?ソウマじゃんか!」」



 すごく息がピッタリのヘカテイアとマモンは、台詞が丸かぶりする……


 しかし、お互い睨み合うのでそうしたかった訳では無い様だ。



「おい!ヘカテイア……マモン……お前たち此処に来たって事は……ヒロの事を知ってたな?何故俺たちに言わずにいた!」



「あん?色々忙しくて馬車馬の様に走り回ってたんだよ!!お前の知り合いのおかげでな!!文句あるならお前が俺の代わりにやれや!」



「お!?……マジか……マモンの癖に珍しいな………」



「ってソウマ!アンタ……今、私にも喧嘩売ったわよね?アンタの知り合い匿ったり、訓練したり……こっちの世界に連れて来たりって……滅茶苦茶大変だったのよ?穢れ界では小火騒ぎを起こすし!!……やることが全て滅茶苦茶なんだからコイツ!!」



「あ……え!?………何言ってんだ?……ヒロにとって……それは昔から………」



「「はぁ?……文句あるならお前がヤレや!ソウマ!!」」



「お………おろろ?………なんか……すいません?………」



 怒った手前、ソウマは想定外の反撃に遭い素直に謝った。


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