第1083話「伝えぬ想いと……旅立ち……」
予約更新中でーす_(:3 」∠)_
前回までのホニャララはまたまた省略ꉂ(≧∇≦)ごめんねー
「じゃあ……女性組3人は女将さんに料理の基礎を習ってね?宿の場合、掃除洗濯宿の準備とやる事は多いから頑張って!私はヒロ達と周辺の魔物駆除に行ってくるわ」
「「「ユイナさんいってらっしゃい!」」」
「宿の女将として凄く助かるよユイナ!エルフ達が森の魔物を駆除しないから困ってたんだ。ありがとうね!」
僕は『既に皆の心を鷲掴みだね?』とユイナに言うと『あの子達が迫害されてるって言う子達でしょう?』と即見破られた……
ユイナ曰く、『人間だとしたら歳の割に何も知らず、あまりにも何も出来ない……』と言った。
僕がいない間に、かなりの観察眼を養っていた様だ。
「それで……ヒロは魔物駆除が目的じゃないんでしょう?」
「実は……エルフ国の問題絡みなんだ……」
そう言ってから僕は出会った白面エルフと、録音した内容をユイナとエクシアに聞かせる……
「最悪だな……自分が甘い汁を吸う為に……元老院とうとうやっちゃいけないことをした訳だ……」
エクシアはそう言うと、僕に『国潰しって……こっちが最初か?』と言う。
「証拠集めが先だけど……ユイとモア‥‥あとスゥは?今何をしてるか知ってる?この周辺だと森の国は無いから、スゥとモアだけになるみたいだけど……」
「行方知れずだよ……ヒロ……。アンタの時と同じで情報を集めて回っているんだけど……二人があの宿屋周辺を出た話は聞いたかい?」
「スゥはあそこの前を通り薔薇村方面に……モアは宿泊後に向かった話でしょう?」
エクシアはうなづくと『インチキ並みに流石に情報が早いな?』と言う……
「ここいらの森周辺で消息を絶ったんだ……何か見てる奴がいればな……」
「領主様……俺に手助けさせてもらえませんか?」
エクシアは『領主様』の言葉にギョッとする……
しかし僕は、エクシアを気にせずにアンバーに許可を出す。
探索任務の案が何かは知らないが……
エクシア荷手段がないのだ……見つける手段があるなら、アンバーに頼ってもいいだろう。
「お前……穢れの世界でも領主になったのか?一体目指す場所は何処で、何をする気なんだ?そもそも地上にも土地を持ちすぎだろう!?」
「それより……エクシアさん……聞いていいかな?三姫が消えたのは理解したけど……他の異世界人は?サイキとシリカは……元気かな?マモンが送り届けたでしょう?」
「ああ……来た事は来たんだが………」
「え?その様子だと何か……あったの?まさかホリカワ?」
「いや……やつ絡みじゃ無いよ。なんか一度帝国に戻るって……書き置きが……確か2天前かな?」
「ええ!?マジで?あの二人……帝国に戻ったの?危険なのに何で!?」
エクシアに詳細を聞くと、彼女が探索任務でいない間にサイキとシリカは装備を整え、帝国まで僕を探しに行ったそうだ。
それからと言うもの音信不通だと言う……エクシアが帝国に渡り探す手段がない為致し方ないが……
しかし僕が蘇生復活してからは、カサンドラの氷穴で彼女達を見かけた話はない。
なので現状では完全に行方不明という事だ。
「じゃ……じゃあアラーネアと北の冒険者は?ホリカワの罠にかかって危険だったから、安全のために帝国から王国に行かせたんだけど……」
「ああ、アラーネアとアリッサだろう?」
僕は『良かった。アリッサ達は無事か!』と言おうとする。
しかしそれを言う前に想定外の言葉が返ってくる……
「いやぁ……アイツ等も行方不明で………」
エクシアは『多分……アラーネアとアリッサはサイキ達と落ち合った筈だ……ウチの奴等が経路を辿ったら……二組がそこで消えてたから……アラーネアが帝国まで運んだと思われる……』と説明をする。
「じゃ……じゃあ……ディーナって言うお母さんとメルルって言う娘が帝国から来なかった?ドドムって言う………その顔は来てないのか……じゃあまだ帝国……かも……」
そこまで話した僕は、そもそもエクシアとユイナがたった二人でエルフ国の付近にいる理由を聞こうと思った。
ロズもベンも連れていない……あまりにも人数が少ないのが気になった。
決してローズガーデンやジェムズマイン……そして当然王都からは近い距離では無いからだ。
◆◇
「じゃあ本当に良いんだな?エクシアとユイナは置いていくぞ?」
「うん……あの二人にはまだ仕事が残ってるって話だから……」
「でも……伝えないで良いんですか?」
「今から僕たちは、マモンとヘカテイアの黒穴を使ってジェムズマインまで移動するんだよ……」
僕はそう言ってから、理解できてない皆に現状を説明する。
ユイナとエクシアは、当然ながら単身で来たわけではない。
少し先に王国の駐屯地があり、動きがきな臭いエルフ国の斥候対策の任務出来ていたのだ。
駐屯地に戻り共に行動していたのでは、騎士団と行動と共にすることになる。
僕達の素性を考えれば、避けて通る道以外の何物でも無い。
世界を滅ぼす王国の敵の悪魔と知り合い……とはエクシアとユイナは言い辛い。
偉大なる龍族のゼフィと破壊の化身マモンでは、王国に居る民の受ける心象が大きく違うのだ。
その上、迫害されている『ハーフエルフ』を連れている。
その身の上を知られたら、過度な反応を示す騎士団相手では危険でしかない。
知られれば当然だが、彼らの命はその場で潰えるだろう。
「今説明した様通りだ。いいかい?君達は魔法で人族に化けている。根本を変えてからでないと危険はついて回るんだ」
「じゃあ……私達のために?」
「それだけじゃ無い。説明した通り僕達は生きとし生ける者にとって敵なんだ。命を奪い魂を喰らう悪魔。それが本質だと忘れてはいけない」
自分で言っていて哀しくなるが、彼らには『助けられた恩』があるから、僕達が良く見えるだけなのは言うまでもない。
「僕が街に戻り、ちゃんとした手続きを経てからでなければ全てが上手く回らない。僕の素性が知れれば王国は敵になる可能性もある……それどころか全世界が敵になるのは目に見えているんだ」
僕はそれを踏まえて、彼等に『ついてくる気があるか?』と再度尋ねる。
「下手すれば迫害の次は、自身の居場所を得るための戦争かも知れない……命を失うかも知れないが、居場所を得るには通らねばならぬ道だ」
「当然……断れば生き残る道もあるわよ?隠れ住んでその日の生を得る。人に紛れて生きる術は教えたわよね?此処からは貴方達の選択次第よ。兄弟や知り合いなんかの言葉に縛られず……周りに流されず……自分の意思で選びなさい」
「私は……兄さんも姉さんも好きです……でも……逃げて隠れて生きていたく無い!!」
「兄さんも同じだエルル。見つかって死ぬ運命なら……戦って居場所を……ハーフエルフである誇りを……持って生きたい!!」
「私も……エルテン兄さんと妹のエルルと同じです!!種族がハーフエルフだからってだけで……死んでなんかやらない!!」
3人が泣きながらそう言うと、他の3人も泣き咽ぶ。
戦争で失うかも知れないその命……武器を握りしめて、必死に争いながら文字通り運命を切り開こうとする。
「じゃあ行くか……お前達にとっては新天地……ヒロにとっては故郷だ!」
「ああ!戻ろう……あの場所……僕達が出会い冒険を始めたジェムズマインに!!」
マモンは全員が黒穴に入るのを待った後、森の奥を見る。
「何時迄も隠れてるんじゃねぇよ……エクシアにユイナ………」
「チィ……分かってたか」
「マモンとヘカテイアには、絶対にばれちゃうって言ったじゃん!エクシア」
マモンは『ヒロだって知っててわざと大きな声で説明してたんだぜ?』といった……




