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第998話「階層主の褒章

こんばんわー\( ॑꒳ ॑ \三/ ॑꒳ ॑)/いやぁ連日アツィですね


前回までのお話


マッドネスプディングを呼ぶも現れたのは別の個体。


プディングと主人公の出会いは、進化をより上位のものへ変えていた。


しかし戦闘終了するも転送先で閉じ込められた主人公……


短気な風っ子は大暴れしてしまう。


今回はその続きからヾ(≧▽≦*)o








『うわぁ……見るからにヤバイわね?』


『ねぇモンブラン……これって……心臓?』


『風っ子にモンブラン……って言うかコレさ……血がとめどもなく出てるんだけど……また放っておくとあの階層主が産まれるって事なのかな?』


 僕がモンブランと風っ子に続きそう言うと、全員が『ヤバイ系ですわー』という。



 上の階層で見たような石櫃があり、大量の財宝の下に底面仕掛けの二重底になっていた。



 その中には上層階と同じような封印が施された『心臓』が安置されていた。


 見た限りヤバイ……しかし放置もヤバイ……という状況になっていた。


 財宝を回収した石櫃は、封印された心臓から溢れ出る血に満たされて既に、その中央に心臓が浮かぶ有様だ。



 僕は手を触れぬように、恐る恐る鑑定を施す……



『墳墓王<ネクロキング>の心臓……呪われた王の心臓。太古の技法で、生きたまま抜き取られた心臓。禁忌の呪術『枯れぬ流血』がかけられており、特大魔石を棺に満たされた血に沈める事でブラッディ・プリンの召喚が可能(1個体まで)。心臓には強い魔力障壁が込められており、障壁を解かない限りは破壊不可。この心臓で対象への『吸魂の呪い』が使用可能。対象から魂を引き抜き切り裂く呪い。<所持者への呪い効果……不死と流血>』



「またこの手の呪物か!!最悪だ……」



『どうしたの?呪物か!って……かなりヤバイもの?』



『水っ子……ヤバイもヤバイ……やっぱりこの波波としている血の中に、特大魔石を放り込むと<ブラッディ・プリン>が湧くみたい……多分心臓を守る役目の魔物だろうけど……』



『でもさ……16階層ってソロで階層主部屋へ入らないと……この部屋には来れないんでしょう?そんな奴ヒロ以外に居るかな?』



『モンブランの言う通り、そんな大馬鹿者はいないじゃろうな……主様はある意味普通じゃないからのぉ。そもそも階層主と戦うのに精霊を連れ歩くんじゃぞ?他には居るまいて……』



『オラもノームの爺様の言う通りだと思う!雪ん子さ連れてる精霊使い自体さー他にいねぇ……限り無く少ないんだべさ!』



 僕はその発言から察するに『放置していても、この部屋には誰も来ない』と感じた。



「放置してても平気……皆はそう思うって事……かな?」



『呪いを受けるよりは、貴方はその方が良いって皆は言ってるのよ?相変わらず鈍いわね!貴方?』



 風っ子がそう言うと、皆が笑う……


 確かに16階層の階層主戦を、ソロで行こうなどと言う馬鹿は僕以外はいないだろう。



 入室の順番などではソロとは見なされない……


 そして精霊やテイム中の魔物も、自分のパーティーとして見做さないのだ。


 その点は敵と戦う上で数の利になる。



 連れている個体が強ければ強いほど、こちらの戦力は上がり有利となる。


 だからこそパーティーを組んで、さらに状況を有利にして勝利を得るのだ。



 僕はミミックジェリーに『またここで戦う時は宜しくね?』と許可を得る。



 すると『任せとけ!』と言わんばかりに走り回ると、空間が裂けて戻っていった……



 どうやら元の場所に還す手順は、こちらの意思だけで無く向こうの意思でも自由に帰れるようだ。



 ◆◇



「参ったなぁ……16階層で戦って……部屋にでた階段を降りたら……文字通り17階層って……」



『何が困ったのよ?階段で戻れば………あれ?階段が……』



「だから困ったんだって……階段は降りると消える仕組みみたいだよ……」



『じゃあ16階層へ戻ってやり直せば……』



『あのね?モンブランさっきまでの事を思い出しなさいよ!16階層降りたらすぐに階層主の部屋よ?』



『知ってるわよ!風っ子……だからそこからやり直せば……あ!!』



『気がついた?ヒロはソロである限り16階層の迷宮部分には入れないの!!』



「そうなんだよ……だからあの階層でスワンプ・タートルとは戦えないって事なんだ!」



 モンブランとそう話していると『仲間を見つけてパーティーを臨時で組めば?』と言う話になったが、それは本末転倒だ。


 万能薬を作るために素材探しをしているのだ……


 ドドムパーティーやガルムパーティーだったら話は早いが、探している間に日が暮れる……



 そうなれば一日を無駄にしてしまうのだ。


 ならばスワンプタートルが居るかもしれない下層へ降りた方が早いのだ。



 17階層を階下への階段まで歩くも、この階層ではスワンプタートルは見つからない……



 居たのはブルミノタウラーやらベノムシュリカーだけで、得られるのは牛肉とキノコ祭りだった。


 食の宝庫であるこの階層は、メルルにしてみればお宝階層で間違い無いだろう。



 メルルのお腹は膨れそれこそ幸せだろうが、取得量にも限界がある……ディーナ親子が数日間で消費できる分量で問題はないのだ。


 歩きながら収穫するだけで、その量は十分だといえる。



 石畳の床石を瞬歩を使い勢いよく進み、僕は下層階段の部屋がある十字路に差し掛かる……



 僕は慌てて階層階段を探していた……


 ここはダンジョンだと言うのにだ……



「あ!?ゆ……床!?……ねぇし!!………嘘……だぁぁぁぁぁ!!」



 十字路中央に足を置いた時だった……『ガラガラ』と音を立てて崩れる足場……


 瞬歩をどう行使しても届かない。


 何故なら足場が既に無いからだ。



『ガチン!!』



 下に落ちた僕は、目の前にスワンプタートルのしまる大口を見た……


 偶然下層も吹き抜けになっていたその罠は、18階層も穴続きで僕は更に落下していたのだ。



 床が18階層にあった場合、間違いなく顔面に噛み付かれていた……


 運が良いのか分からないが、僕は17階層の罠で18階層を直通し19階層へ落ちてしまった。



 問題は落下の衝撃だ……



「ヤバイ……風っ子!!罠の落下の衝撃だけはなんとかしないと!!」



『あーもう!!どうしてアンタはこんなに間抜けなのよ!?スキルを使って、罠の中央を見事に踏み抜く馬鹿は初めて見たわ!!』



 風っ子はそう言いながらも、風でクッションを作ると、今度は横からの突風で横壁に僕をぶち当てる。



「げふぅ……いでぇ……。ちょっと!コレはひでぇ!!もう少しやり方があったでしょう!?風っ子さん……」



『今度罠にかかったら、同じ目に遭うと心に刻むためよ!!私が居たから平気だけど……上の階層に床があったら、貴方は既にあの亀に噛みつかれて、大ダメージじゃ済まなかったわよ?』



 見事に上の階層をスルーした僕は、風っ子に怒られつつも『18階層にはスワンプタートルがいた!』と感動をする程だった……


 だから地図を見ながらも一生懸命登り階段を探す。



 しかし運が良いのか、こんな時に限って上に登る階段より先に、転送陣と下層階段へ辿り着く………



「これって……転送陣を使う方がいい奴だよね?」


『16階層の事をテカロンにでも言っておけば?財宝も得たなら……メルルの売り物も増えるし!』



 困った時のモンブラン様だ……相談した結果昼食時と言う事もあり一度地上へ抜ける事にした。


 焦って事を運んだ結果、特殊階層主との激戦と罠での落下……このままだと負の連鎖が続くような気がしたのだ。


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