綺麗な顔をした神童との出会い
中学時代に母親を無くした健太は、道を外れる。学校をサボっていると、いつも会う不思議な少年の妖艶な魅力に惹かれて行く。その出会いで人生が変わって行くが健太に予想も出来ない事件が次々と起きていく。平凡な毎日のはずなのに歯車がズレて…。
中学時代、突然母親がくも膜下出血で亡くなった。
それはある日突然やってきた。
健太にとって受け入れられない信じがたい出来事だった。
自分がショックがあるという認識があればまだ良かった。
周りの時間が全て止まっているように感じて、前へ一歩も踏み出せない状態であった。
父親は仕事をしながら家事が出来ない事を理由に、実家へ引越しをした。
僕は知らない学校へ、父方のおばあちゃんと一緒に生活をおくる事になった。
半ば、こんなんじゃまともな中学生活をおくれないと思っていた。
学校へ通う途中で不思議な美少年と出会い、そこから人生が変わり始めた。
寿樹と名乗る綺麗な顔をしたスラッと背の高い少年。
同じクラスらしいが話した事も無くて学校をサボる時の公園でいつも鉢合わせする。
どうして学校をサボるのか聞いてみると、父親と母親が喧嘩をしていて、もう別れるんだとか……。
母親が生きているだけマシだと僕なんか中学入って直ぐに母親が病気で亡くなったんだと話した。
すると、汚い両親の喧嘩を見るより清く亡くなっていった母親の方がまだマシだと答える寿樹くん。
本当にそうなのかな?そんな事を言われても僕の心の穴は空いたままだった気がする。
そんなこんなで、母親に不自由な僕らは話をぶつけ合って一緒に抗議し合った。