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滅びゆく世界ー巫女姫と魔術師の鎮魂歌ー  作者: 花菱(ハナビシ)
第一章 ~始まりと…~
7/23

戦略的散歩

脱走には下調べと行動力が寛容ですよね!

 リーダスの演説から早一か月、取り合えずリーダスのシナリオに乗ったふりをして、巫女姫としての生活していた。

朝夕の礼拝にも慣れ、冊子を使わずとも聖句を唱えられるようになっていた…が、相変わらず禊には慣れず水の中に入ると「冷たいっ!」と声を上げてしまう

まだ真冬でないことが唯一の救いであった。


 礼拝が終わると朝食となり、宮へ戻って用意されていた食事をとり、その後午前中の勉強と礼儀作法を学んだあとは昼食まで自由時間となっていた。

綾は午前と午後の休息の時間を神殿内の散策に充てていた。

運動の意味もあるが、この神殿から逃げ出すための下調べをしていた…がお付きの侍女ノースとネルケが後ろをついて歩いている為、細かいと事まで見られないのが残念である。花畑を散策するふりをして壁の亀裂がないかどうかさり気なく探したりしたが、詳しく脱出経路を探すことは出来なかった。

また、廊下や枢機卿の間や、綾が生活している白華の宮には神殿騎士が交代で24時間見張っている為

夜にこっそり出ていくことが出来ない。


(うーん、思ったより警備が固いな…買収も厳しそう)


 綾がこんなことを始めたのは、一か月前のリーダスの演説が原因だった

綾は召喚されてこの世界に来たのに、頭の中では別の記憶…神殿の門前に倒れていたのを保護されたという

記憶があった。何時この記憶が入って来たのか…考えられるのはリーダスに魔力を調べられた時だろう

それ以来彼の事を信じられず、とりあえずは従順な巫女姫を演じ日々を恙なく過ごしているフリをしつつ

神殿から抜け出す道を探していた。


(せめて侍女のお仕着せが手に入れば…って言ってもクローラ女史にはバレる)


 優雅にお茶をしながら脳内で色々シュミレートしたが、確率はかなり低かった

寝る時もベッドルームの前には侍女が控えており、寝室の窓の下にも神殿騎士が配置されていた。

見事な軟禁状態である。綾は茶菓子を食べつつ、脳内で愛読書

バイブル

を開き脱出の確立を上げることを考えた…


(神殿騎士は職務に忠実…買収は無理、眠り薬は…眠れない時にノースがハーブティを持ってきてくれたから、薬草はある…これは書庫で調べるとして…宮の内部にいる侍女、外部にいる神殿騎士達を眠らせたとしても、他の場所の警備に見つかる可能性大…即効性のしびれ薬とかが無いと詰む…後、現状でこの国の事しか知らない、万一脱走できても隠れることも、他国の事も知らない…詰んでるな…)


 この一か月で国の歴史も勉強してきたが、主にフィークス神聖国の歴史や地理が多く

他の国だと聖樹のある隣国のシェルナについて、聖樹のこと以外はさらっと習って終わった。

考えても考えても脱出の確率は上がらず、クローラから昼食の時間だと告げられ

ここ一か月で習得した「巫女姫らしい」動作でゆっくりと立ち上がり、ダイニングへと向かうのだった。


お読みくださりありがとうございます!

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