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滅びゆく世界ー巫女姫と魔術師の鎮魂歌ー  作者: 花菱(ハナビシ)
第一章 ~始まりと…~
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最初の一歩(2)

綾の魔力位を白銀位にクラスチェンジしました

 綾が意気込みを新たにしたところで、イルに付いてきていた巫女に

一枚の白いワンピースのようなものを手渡された。


「これなんですか?」


「それは禊用の衣でございます。まずはそれに着替えてください」


綾は言われるがまま、侍女たちに衣服を脱がされ、髪をほどき、禊用の衣に袖を通した


「では、禊場の中へお進みください」


それを確認すると、次は水の中に入り、中央まで行くよう指示された

水は冷たく思わす「冷たいっ!」と叫んでしまった。

水の冷たさに泣きたくなったが、指示されるまま手で掬いあげた水を交互に両肩にかけていく。


「それでは肩まで水に浸かってください」


足元までなら何とかなったが、肩までとなると…

だが、ここは決心してゆっくりと肩まで水に浸かった


(うーっ、冷たいっ!どれくらい浸かればよいのよ!)


水の冷たさに震えながらも、上がっていいと言われるまで水に浸かる

5分ほどして上がるよう指示され、侍女達が用意したタオルで水気を拭かれ

巫女達が用意した白を基調とし、裾という裾に薄い翠の混じった銀糸で縫い取られた刺繍が施された礼拝用の法衣に着替えて、巫女頭のイルとお付きの巫女達に連れられ

フィークス神の祀られている正殿へと向かった


 正殿と禊の間は屋根付きの回廊で繋がっており、雨の日も濡れないようになっていた

正殿ではすでに他の巫女や神官が集まっており、綾が正殿へ入ると一気に視線が集まった

中には隣どうしで囁きあう声も聞こえてきた。


(あ~得体の知らない人間が巫女姫って…確かに気になるよね)


値踏みされるのは仕方ない、愛読書(バイブル)のヒロイン達の何人かは

今の綾と同じ視線に晒されていたことを思い出し、ヒロイン達に倣って深呼吸をすると

視線をまっすぐ中央に鎮座しているフィークス神の像を眺める。

そんな綾を先に来ていたリーダスが隣にやってきて、綾の手を取って

神像の前の祭壇前へと誘う、そして集まっている神官や巫女に対し


「皆聞け!この方はは昨日この神殿の門の前で倒れていたのだ」


良く通る声で綾の事を説明を続ける


「魔力の測定を私自身が行ったが、白銀位と判明した!ここ最近我が国での白銀位持ちは我らが教皇様と数名のみと減っている!その為彼女を…レリア様を巫女姫としてお迎えすることになった」


正殿内がざわつく、白銀位だからそれなりに魔力量は多いのかなと首を傾げる綾

しかも…


(あれ…私、門前で倒れて…?あれ?召喚じゃ…あれ?)


 綾の頭は混乱する、考えると頭が痛くなる…自分は召喚されて…でも、頭の中では門前で倒れていたような気もする…考えるほど頭痛は酷くなる…そしてもう一つ気になることは、リーダス以上の位の人…教皇猊下と呼ばれる国のトップ。白銀位だという自分を保護したなら真っ先に報告と謁見位ありそうなものだ…


(召喚…されたのよね?…でも、門前で倒れていた気もする…どういう事?)


「皆、レリア様に礼を!」


リーダスの一言に神官と巫女達が膝を折った


ドクドクと鼓動が早くなる、落ち着くために深呼吸をし、今は眼前の神官と巫女達をまっすぐ見据え


「皆様、初めまして…昨日の今日なので礼節については多めに見ていただけると幸いです…宜しくお願いいたします。」


一気に言い切ると深く頭を下げ正殿内は一気に静かになった。

そしてリーダスが祈りの時間であるこ事を告げると同時に鐘がなる

神官や巫女達はその場で膝を折り、祈りの聖句えを唱えていく

綾もそれに習って壇上で女神像に向き合い、イルに貰った冊子を開いて

たどたどしいながらも祈り始めるのであった。


お読みくださりありがとうございます!

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