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滅びゆく世界ー巫女姫と魔術師の鎮魂歌ー  作者: 花菱(ハナビシ)
第一章 ~始まりと…~
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巫女姫生活

リーダスの部屋を後にした綾は衛兵と侍女に囲まれて神殿の最奥にある白華(はっか)の宮へ案内された。

すると先頭を歩いていた侍女達が恭しく宮の扉を開け

傍に控えていた侍女に促されて宮の中に入った…

白を基調とした部屋は落ち着きつつ品が良い家具で纏められていた。

綾の好みにストライクな部屋に、はしたないと思いながらも辺りをきょろきょろと見回してしまった。

それを見ていた侍女が部屋の設備を案内してくれた

宮は円形で、入り口の目の前は応接室になっており、その隣は図書室となり、中庭を挟んだ反対側はすべてこれから綾が住む事になるプライベートルームになるとの事だった。


(うわぁ…本当にこんな事に住むのか…寝れるのかな?)


あわあわしていると部屋で控えていた侍女達が現れ、湯あみをしないかと提案してきた

色々ありすぎて疲れていた綾は湯あみに飛びついた。

そしてあれよあれよと準備がなされ、自分で髪や体を洗う前に、控えていた侍女3人がかりで全身を洗われ…

そのせいでライフを削った綾を薔薇油を垂らしたバスタブに誘い…

ようやくお湯に浸かる…ぬるめで薔薇の香りがほんのりするお湯に全身から疲れが飛んでいくようだった…が…

程よく温まったところで巫女から声がかかりお湯から出ると、髪や全身を真っ白く清潔に保たれたタオルで拭われ

髪も風魔法で乾かしてもらったとこで終わりかと思ったが…

今度は白を基調としたシンプルな踝丈のワンピースを着せられ、髪も結い上げられて全ての工程が終わった…

リラックスするための湯あみだったのに一気に疲労が襲ってくるとは…愛読書(バイブル)

の庶民派ヒロイン達はこんな気持ちだったのだろうか…と思いながら綾はプライベートスペースに設えられたソファーに身を預けていた。


 暫くすると侍女がお茶と焼き菓子をもって入室してきた、そしてあっという間にソファーの前に置かれていたテーブルにお茶の支度が整った。夕食前なのでお菓子は小ぶりだったが、可愛らしい花を模した焼き菓子は小腹の空いた綾には丁度良い量だった。紅茶に近いお茶とジャムを乗せた焼き菓子はとても美味しかった。


(うちじゃこの量だと争奪戦がおきるだろうな…)


そう感じた途端、家族の事が心配になった…

急に居なくなったから心配しているだろうか…そう思うと胸が苦しくなる…

でも、ここでしっかりお勤めを果たせば神様が帰してくれる…それを糧に明日から巫女姫としての

勤めを果たそうと心に誓った綾だった


 …そして翌日

侍女がカーテンと窓を開けて起きるよう促す


(あー…夢落ちじゃなくてリアルで召喚されたのか…私は)


眠い頭で召喚されたのは夢で、起きたら自宅のベッドの中だった…と期待していたがそうではなかったらしい

まだ眠たげな綾は昨日は色々ありすぎて疲れていたため夕食後即座に「もう寝る!」と侍女たちに伝え、寝室に案内されネグリジェに着替え

ベッドに潜り込むとそのまま夢の世界へ旅立っていた…

そして…現在お日様が登り始めたころに侍女によって起こされた。

あれよあれよという間に洗顔、着替えを終えていた。

本日の装いは薄い水色の踝丈のワンピースに白いボレロのようなものを羽織らされた

髪はハーフアップで白い小花が散らされていた。


「巫女姫様、良くお似合いでございますわ」


着付けと髪結いを担当侍女はどうだろ!とばかりに得意げな顔をしていた…そこへ


「皆さん、話をしていると巫女姫様のお食事が冷めてしまいますよ!各々の職務に戻りなさい!」


傍で控えていた40代くらいの女性が一喝すると侍女達は自分の仕事をするために散って行った


「大きな声を出してしまい申し訳ありません、さ…食堂へ参りましょう?」


さっきとは違う優し気な声に促されるまま、綾は食堂へと誘われた


 食堂にはすでにパンやサラダが並べられていた、そして綾が夕食時に座った席に座ると

メインの卵料理が運ばれてきた。トロトロの卵にチーズを散らした一品はとても美味しく

パンとも相性ばっちりだった。幸せそうに食事をする…そして全てを美味しくいただき、食後のお茶を飲んでいると、隣に控えていた侍女から今日の一連の予定が告げられた。

始めは白華(はっか)の宮に仕える侍女の紹介、その後リーダス枢機卿のから巫女姫としての役割と神事の説明、歴史の勉強、この世界の基本的な知識の勉強…と盛りだくさん、綾は一瞬気が遠くなるのを感じた…


(でも、これらに慣れてちゃんとした巫女姫になれば家に帰れる!頑張らなきゃ!)


内心で決意し、今日の予定を消化しよう心に決めたのだった。




読んでいただきありがとうございます!

ブックマークまでしていただき本当にありがとうございます!

これを糧に執筆を頑張ろうと思います。

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