旅立ち ~晴天と花びら~
次章に続くためちょっと短めです
何だかんだで巫女姫の威厳を保つという名目で衣装を新調したり…なんだかんだで
非常に疲れた荷造りが終わり、あっという間にシェルナ国に旅立つ日
その日は朝から巫女や神官が右往左往し、出立の最終確認を行っていた。
そんな中綾は朝の礼拝の後、即世話役の巫女や援軍と思われる巫女達に囲まれ
部屋へドナドナ…じゃなくて連れていかれ、いつもの礼拝着からこの日の為に仕立てられた
旅装に着替えさせられ、髪を結われ、髪飾りを付けられて…ベールと生花で盛られ…
これから旅に出るはずなんだが…白を基調とした旅装のお陰でこれから結婚式と言われても
疑わない出で立ちに…旅に何故ここまで盛る、仕える主を魅せるのが務めなのはラノベで熟知していたが、旅装は普通軽装だろう!
「これで本当によいのですか…?」
思わず傍にいた巫女にきいてしまう…
「これでも旅装ですので抑え目なほうでございます」
確かに旅装なので動きやすいが…
巫女姫の威厳を保つための旅装は花嫁衣裳か、そこまでしないと威厳が無い自分に…思わす巫女達に隠れてため息をつく…花嫁衣装は自分の世界で着たかった…相手は未定…心の中で涙する
そんな彼女を置き去りに、すべて終わったところで出立の準備ができたことを護衛騎士が告げに来た。
そのまま神殿の入り口までクローラ女史とお付きの巫女、護衛騎士を伴ってゆっくり歩く
そういえば、この世界に来て初めて神殿の外に出ることに気づいた
そう思うと少しドキドキしてきた…!
綾が神殿の入り口に立つと、いきなり辺りから大歓声が上がり
思わず飛び跳ねそうになった、周りを見渡すと…
どうやら周辺の住人たちが沿道に集まっているようだ
「えっと…これはどういう?」
戸惑っていると、傍にやって来たリーダスが答えた
「次期教皇の巫女姫様が現教皇の名代として聖樹参拝に行かれることをふれ回ったのですよ」
その為人々は集まり、一目綾を見ようとしていると…
召喚されてからずっと神殿内で生活していた綾は住人の歓声に気圧されしまった
その時リーダスが、民に向かって手を振ってから輿に乗るようにと言われ
その通りにすると民衆の歓声は一気に跳ね上がった。それと同時に綾を乗せた輿は動き出し
沿道から、近くの民家の窓から一斉に色とりどりの花が降り注いだ。
花の雨が降る中、雲一つない晴天が彼女の旅立ちを祝福しているかのようだった。
綾は輿から顔を出し、沿道に集った人々に向けて手を振り続けた…聖都の城門から出るまでずっと…
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