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滅びゆく世界ー巫女姫と魔術師の鎮魂歌ー  作者: 花菱(ハナビシ)
第一章 ~始まりと…~
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旅支度

お久ぶりに投稿です…

 聖樹への参拝の日が近付き、レドリアは徐々に寝台から起き上がることができなくなってきた。

回復魔法の得意な神官が毎日回復魔法をかけるが一時的な効果しか得られず、精神的、肉体的に心労が祟ったのではないか、新たな病魔に憑りつかれたのではないかと情報が錯綜していた。

そんな中、綾は師を心配して毎日緋蓮の宮へ足しげく通う健気な巫女姫として連日何があったか

をレドリアに報告していた。


「聖樹への参拝が近くなったからか、枢機卿や司祭達は右往左往してますよ」


ベッドに横たわるレドリアに一日のリーダス一派の動きを出来るだけ観察し

報告書にし手渡していた

それに目を通すレドリアの額には皺が寄っていてちょっと怖い…


「いくら私が寝込んでいても、参拝の準備をしている…か、私も嘗められたものだな」


ここまで浅慮な男であったとは…クククと自然と低い笑い声が寝室に響く

何時もの優しい声よりワントーン下がった低い声が綾の耳に届いた


向こう(リーダス)の越権行為は確実、これだけで罪に問えるのだが…私達の計画は順調に進んでいる。」


「そうですね、明日辺り私が師匠に代わって名代の指名と補佐の指名をしましょう…」


「それがいいね、誰か、紙とペンを持ってきてくれ」


控えていた侍従はすぐに希望の品を持ってきてくれた。

それに教皇レドリアの名のもとに参拝の名代と補佐の名を書いた書簡を制作して綾に渡した。


 そして翌日…夕刻の祈りが終わったのち、綾は皆をその場で待機させた。

皆何事かと囁いてるが、リーダス達は落ち着いた様子でその場に残っていた。

綾は大勢の前で話すのはあまり得意ではないが、腹を括ってお付きの巫女に書簡を持ってこさせ

深呼吸してから受け取った手紙の封を切切った


「この手紙は教皇猊下より託された書簡です。猊下の代わりに読み上げます…まず第一にご自身の体調不良により聖樹への参詣が出来そうにないため名代として巫女姫レリアを、外交面での補佐としてリーダス枢機卿を指名する…との事です。これは教皇猊下のご意思です。反論がある方は居ますか?」


そんな綾の問いかけに皆膝をついて恭順の意を示した。


「貴女様の補佐として恥じぬ働きを致します」


頭を下げている下で笑みを浮かべるリーダス


「リーダス卿と皆の同意を得られて猊下もお慶びでしょう」


その場にいた全員が跪いた事に内心ぎょっとしながらも、巫女姫モードの笑みを崩さなかった

自分を褒めつつ、自分はこのままレドリアの元へ行き報告をするという名目でその場を離れた。

荷造りやその他の準備の件は一切語らずに…


「そうか、これで奴らに大義名分が出来たわけだ」


巫女姫用の法衣のまま綾はレドリアの元に報告に訪れていた。

レドリアはベッドの上で体を起こし、侍従に用意させた紅茶を少しずつ口にする

綾も紅茶で喉を潤し軽く頷く


「今頃お仲間と高笑いして、今後の(レリア)の使い道でも考えているんじゃないですか?」


若干棘のある言葉を吐きながらお茶菓子に手を伸ばした。


「そうだね、奴らは(巫女姫)というカードを持っている」


こちらも上手く立ち回らなければ消されるのはラノベ、アニメの定番だ

下手を打たない様レドリアとお見舞いという短い時間で対策を立ててきた

現状、奴らがかけた傀儡の術がある、掛かっていると信じさせて、

言質を取りつつ、従順であるのが一番安全であると結論がでた。


「けれど、こちらも最強の手札がある」


紅茶を飲み終え、サイドテーブルにカップを置くと

レドリアはまた侍従にレターセットを持ってこさせ、インクが乾いてから

封筒に入れ、教皇のみが使える蝋印を押すと、綾に手渡した。


「君が参詣に行くシェルナ国にいる最強の手札へのカギだよ」


「え、あ、ありがとうございます」


最強のカードとやらが気になるが、綾はレドリアから手紙を受け取った

そこで面会時間が来たことを巫女が告げた。


 そのまま、綾は部屋に戻って…固まった

そこにはいつもお世話をしてくれる巫女達以外に何人もの巫女達が控えていた


「これは…いったい?」


若干引きつつ部屋に入ると、巫女頭やその他の巫女達が一斉に頭を下げた

本当に何事か…礼はすぐ終わり皆それぞれ動き出した


「巫女姫様の新しいお衣装を作るのです、僭越ながら聖樹に参拝するにあたり、それにそぐうお衣装が一着もない為、これをきにお衣装を新調することになりまりた」


「え、今まで着ていたのから持って行って着てはダメなのですか…?」


綾の居住している宮の一室には部屋着をはじめとした衣類やアクセサリー等がしまわれている

それで十分だと思っていたが、彼女達にとってはそれはそれ、これはこれなようだった。

あれよあれよという間に下着姿にされ採寸され…布地の色からデザインまで…綾を置いて

巫女達があーでもないこーでもないと服飾係の巫女と話し合っていた。

特に白熱したのは礼拝用の衣装についてだった、白を基調とした法衣をベースにしたそれは

ベールとそれを留める髪飾り、刺繍に至るまで凝りに凝って夕食前に漸く納得するものになったようで、いつもの世話係の巫女さん達以外は退出していった…いったいどんなのになるやら…

そんなこんなで聖樹参拝に向けて旅支度は着々と進んでいくのであった。









お読みくださりありがとうございます!

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