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滅びゆく世界ー巫女姫と魔術師の鎮魂歌ー  作者: 花菱(ハナビシ)
第一章 ~始まりと…~
17/23

真夜中の茶会再び

お仕事でバタバタしていたので、投稿がかなり遅くなってしまい申し訳ありません。

今回はちょっと長めです。


楽しんでいただければ幸いです

 綾が魔力制御を始めてから一か月が過ぎようとしていた。

水晶の中の赤い色もかなり薄くなっている。後半年もすれば完全に制御できるだろうと

レドリア(師匠)のお墨付きを貰えた。そのおかげか綾は俄然やる気になり

真剣に水晶に向き合った、頑張れば半年もせずに制御が可能なるかもしれない…

しかし、綾の疲れを察知したレドリアによって中断され、お茶の時間へと移行する

師匠の目は欺けない…しょんぼりしながら水晶に翳していた手を離した。


「頑張るのは良いけど、根を詰めると倒れてしまうよ?」


自分は夜毎図書室に籠って調べていることを棚に上げて手ずからお茶を入れる、今日のお茶はシナモンのような香りのするお茶だった。

綾は素直にカップに注がれた暖かいお茶に口にする。独特の爽やかさのあるお茶は疲れた体を癒してくれるような気がした。

お茶と一緒に出されたマドレーヌを食べ、お茶を飲む…それだけで心が落ち着く

『美味しいは正義!』そんなことを考えながら、自分用に用意されたマドレーヌを完食し

お腹を落ち着かせ、師匠の許可が下りたのですぐさま水晶と向き合い魔力制御の修行を再開した。



―――――――――



その日の夜…部屋着で魔法関連の本を読んでいた綾の元に使者がやって来た

クローラ女史が対応してくれていたが何だろう?と首を傾げる

暫くしてクローラ女史が戻ってきた


「何かあったんですか?」


「はい、リーダス枢機卿がお茶を一緒にどうかとのお誘いでした」


「それは今から?それとも明日でしょうか?」


「できれば今からとの事でしたが…いかか致しましょう?」


また夜…前と同じ庭園でのお茶会だそうだ、できれば前日に参加の有無を確認して欲しいなぁ…

と思いつつ、綾は誘いを受けることにした

前回同様部屋着だったため、使者を廊下で待たせ(少し意地悪の為に)時間をかけて

普段着に着替え軽くお化粧をしてもらい、髪も軽くセットして人に会いに行ってもおかしくない

ようにしてもらい、クローラ女史と護衛士をお供に奥庭の東屋へ使者と共に奥庭へと足を踏み入れた。前回は緊張からか良く庭を見ることが出来なかったが、通路の左右に間隔をあけて

発光する植物が植えられていた。その為庭全体をほんのりと照らしており幻想的な庭となっていた。そしてしばらく歩くと茶会の会場となる東屋にたどり着いた。例によってリーダスが先に来ており、綾をエスコートし、クッションの敷き詰められた場所に座らせる。

そしてお茶の準備が出来たらクローラ女史と護衛士、自分の従僕を会話が聞こえない位置まで下がらせ、綾の名を呼んだ。


「ようこそ、レミア・ミルレス…今日はお前にやって貰いたい事があってね」


綾は再び術に嵌ってますモードになり、「なんでしょうか?」と首を傾げ

どうせ碌でもない事だろうなぁと思いながら用意された紅茶に口にした。

リーダスは懐から綺麗な小瓶を取り出しテーブルの上に置いた…


(あの小瓶…絶対毒物だよね…)


愛読書達(バイブル)の中でも良く出てくる王道、小瓶に入った液体(毒物)


「猊下がご帰還された後、後継として傍にいるお前にならこの小瓶の中身を少しずつ猊下の口にするものに混ぜたり、掛けたりするだけ…簡単だろう?」


リーダスの黒い笑みに若干引きたくなる気持ちを抑えて大人しくクッションに身を任せる


(やっぱり毒物か…しかも回数を増やすイコール体調不良を起こせって事よね)


綾は机に置かれた小瓶を手に取ってしげしげと見つけ、服のポケットにしまった。


「リーダス様の恩為、遂行し望む結果に…」


座ったまま頭を軽く下げ演技を続ける


「期待しているぞ、巫女姫様」


リーダスは頷いた後、術を解いて立ち去って行った

残された綾はリーダスが見えなくなるまで演技を続け

完全にいなくなった後、せっかくのお茶とお菓子なので

夜だから少しだけお菓子をつまんで、冷めてしまったお茶を飲み干し

話が聞こえない範囲に居たクローラ女史の元へ行き、護衛の騎士に守られ

自分の宮へと帰って行った。


―――――――――


翌日、教皇レドリアの居室である緋蓮の宮に来ていた

そして昨晩の事をレドリアに報告し


「昨日の夜リーダスに呼び出されて“これ”を渡されました」


ポケットから小瓶を取り出しテーブルの上に載せた


「ふむ…奴はよほど次の聖樹巡礼に行きたいようだな」


レドリアは小瓶の蓋を開け、香りを嗅ぐと顔をしかめ

蓋を閉めテーブルに置いた。


「聖樹巡礼って半年に一度、隣国の聖樹の元に行く神事でしたよね?」


「そうだ、巡礼の役は基本的に教皇の仕事だ、今回なら君と私が行くんだが…リーダスは”それ”で体調不良になった私の名代になる君のお供をしたいようだ…」


物語では良く出てくる少量ずつ毒物を摂取させ、徐々に弱らせて最後は病死に見せる…

今回は白銀位である教皇に死んで貰っては困る…綾の教育も終わっていないからだ。

次期教皇の教育は現教皇が教えなければならない祈りの作法等があるからだ


「さて…どうしたものか…」


「逆にこれを使ったふりをして、リーダスを失脚させません?」


レドリアが悩んでいる所に、綾から爆弾が満面の笑顔付きで落とされた。

読んでくださりありがとうございます!

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