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56．日を重ねるごとに

　自分自身が大っきらいで、自分のことが信じられなかった。

　誰かを傷つけることが罪だと知っている中で、不器用すぎる僕がよく人を傷つけてるって事実を知った。

　僕があまり深く考えないで言った言葉が、僕がよかれと思ってやったことが、人が傷つく要因になっていることを認識した。

　僕がすることはすべて人を傷つける。そんなふうに自己嫌悪して、自己評価を下げ続けて、自分自身を憎みに憎んだ。

　僕は何も信じられなくなった。同級生の男子やクラスの委員長に、友達なんていないって言ってしまうくらいに。

　自分を呪っていると、関係ない人にとばっちりを食らわせることを知った。

　だから、自分の首に突き立てたナイフをしまうために、僕は自分が好きになりたい。

　一気に好きになることは難しいから、少しずつ、少しずつ。

「日を重ねるごとに、自分のことが少しずつ好きになれるように生きていきたい」

　もう、自分への憎しみで誰も傷つけたくないから。

　それに、自分で自分を苦しめたくないからね。

　嫌うことは簡単だけれど、一度嫌いになったものを好きになるのは難しい。

　だから、もう一度好きになれるように努力したい。