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41.染まってやるものか

 いろんなところで、パターン、っていうのがある。

 それらは本当にガチガチで、もうテンプレートと言っていいほどのものがほとんど。


 強い奴の周りに群ができていつの間にか砦を築き上げていて、その中に入らなった、懲りずに抗う人々(僕ら)は、故意的に下へ下へ落とされる。

 潰され、踏みにじられ、やがて消される。

 強い奴が罵倒すれば、周りの奴らもこぞって始める。自分だけじゃ何もできない、金魚の糞共のくせに。


 小説投稿サイトにも例外なくテンプレートがあって、それから外れる人々(僕ら)の数多なる作品たちは、日の目を見ないで埋もれていく。

 何も言われない、そもそも読まれないんだから。

 知られもしないうちに、どんどん深くへ沈んで行く。


 知られざるして消え行く光、語られざるして褪せ行く勇姿。

逸それる人々は、有りもしない法を基準に『イリーガル』とされ、真実なんて見られることもなく埋もれていく。

 周りの色に染まらなければ生きていけないようになるまで追い詰められていく。


 けれど、僕は言いたい。

 それがどうした、ってね。


 周りが全部一色なんだ。自分だけ違う色だと、押し潰されそうになるよね。

 でも、それは、染まらないと生きて行けなくなる、ということには繋がらない、繋がってたまるか。


 染まった人たちが上に行っても、所詮はただの群れ、それ以上に上に行けやしない。

 けれど、自分自身を鍛え続ければ、そんな群れを凌駕するほどの力量、光を手に入れることができる、かも知れない。


 同じ色で他と区別がつかなくなるなんて、どんなに上にいても、僕は絶対に嫌だ。

 何があっても、染まりはしない。


「僕は、僕のやり方で上り詰める。絶対に、見返してやる。周りの色になんて、染まってやるものか」


 周りと同じだなんて、結局は埋まってるのと変わりない。

 自分だけの色を、鍛錬に鍛錬を重ね鮮やかにした人が、はるか遠くまで行けるんだ。

 きっと、遠くの空まで飛んで行けるんだ。


 そのことを、僕は、証明してやる。

でも、証明できたら苦労しない。

だからって、それが諦めていい理由にはならない、ような気がする。

なぜなら、できることを証明するよりも、できないことを証明することのほうが、不可能に近いからさ。

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