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22.今、この地球に生を成していること自体が奇跡なんだ。

 もしも、生まれたのが地球じゃなかったら――なんて、考えたことある?

 昔々はなかったんだろうけど、今は物語で宇宙人が出てくるような時代だから、多分、誰でも一度はあると思うんだ。

 僕だってあるよ。もし、他の星に生まれていたら、ってね。


 でも、そんなことって、ありえないと思わない?

 そりゃあ、宇宙のすべてを語れるほどは偉くないけど、少なくとも、太陽系の中ではさ。


 金星は大気の96.5%が二酸化炭素で、火星でも95.3%が二酸化炭素、木星なんか、星自体がガスまみれで、地面に立つことすらできない!

 とてもじゃないけど、酸素に頼ってきた僕ら地球人が生きていけるような環境じゃない。


 人類が突発的で極端な突然変異を起こせば住めるのかもしれないけど、僕らはずっと、進化の過程でもずっとこの地球にいたんだ。まあ、無理だろうね。



 ありえない話だけど、仮にすべての星に生存することができたとすると、一人の人が、他の星々を蹴って、この星に生まれる確率って、いくらだと思う?


 夜空を見上げたときに僕らが見られるのは、せいぜい4000個強。

 でも、宇宙はどのくらい大きいか、銀河系はどれくらいあるのか、その銀河系1つあたりに一体何個の星があるのか、なんて、想像もつかない。


 そんな想像もつかないような数分の一の確率で、僕らは、この青い星に生きられている。


 そして、大気中の比率が人類に最適なのは、今見つかってる中では、地球しかないんだよ。

 こう考えると、今、生きてるっていうことがすごいことなんだ、って思えない?



「今、この地球に生を成していること自体が奇跡なんだ。僕達が生きていける場所は、どう足掻いても、ここしかないんだ」



 人生を棒に振ったり、生きる価値がないと言ってすべてが嫌になったり、未来を悲観して自殺を図ったり、自分と価値観が違うからって争ったりしている人。

 そうするのは勝手だけど、せっかく与えられた人生、生命なんだ。

 少しでいいから、今見えてるのとはまた違う場所に目を向けてみてほしい。


 人が、脆く儚い存在だからこそ、僕はお願いするよ。

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