第22話 燃え上がる街道
「貴様、私の技を利用していないで自分で戦え!」
グランシャリオが俺の戦い方に不満があったらしく文句を言ってくる。
「お前の技が強いからリサイクルしただけだ。もったいないだろう?」
俺は使える物はなんでも使う派だ。中二病をこじらせた技でも強いのだから使う。
「ザムさん、後ろ!!」
リルが叫び、アイスランスを投げつけてくる!!
「許さん、許さんぞおおおお!!!!」
振り返ると、消滅したはずのベトールが空間を割いて部品を再生しているところだった。
リルの投げたアイスランスはベトールに吸い込まれ、奴の再生が早まる。
「ならこれだよ!死霊弾をくらえ」
腐敗王の投げた死霊弾はしばらく拮抗していたがベトールの吸収力が上回った。
巨人といいこいつらは一度倒しても復活するようだ。そういえば魔王は結局あれをどう倒したんだろうか・・・まさかやられていないよな。
「ふん、エネルギーを与えるからいかんのだよ!エターナルフォースブリザード!!」
瞬時に熱を奪い、氷結粉砕するエターナルフォースブリザードとあいつらの相性は最悪なようだ。
「ぬがあああああ!!」
当たった箇所が砕け散る。ベトールが絶叫する。
「グランシャリオ、ありったけぶちこんでくれ!!」
「いわれずともそうする」
グランシャリオが放つ凍結粉砕攻撃を俺が再生し、再びくらわす。これを延々繰り返し、ついにベトールは完全に消滅した。
「また、空間を裂いて出てこないかな?」
リルが不安そうに虚空を見ている。
「念を入れてこの空間を永続再生エターナルフォースブリザード地帯にしておこう」
旅人が接触して粉砕されないことを願う。
「く、また私の技を使うとは!!貴様にはプライドはないのか!?」
「そんなものはいらん」
腐敗王が走り寄ってきて俺とグランシャリオを仲裁する。
「まあまあ、とりあえず敵はやっつけたし、おにーさんも治ったし街に行って休憩しようよ。僕お腹減っちゃったなー」
「ぬう、確かに少々空腹だな・・・。いいだろう。ザム、貴様との決着はまた後回しにしておいてやる」
グランシャリオはあっさり剣を引くと街へ向かって歩きはじめた。
「あ!?忘れてたけど、さっきのアイスドラゴンの羽ばたきで街まるごと凍結してたよ!?」
腐敗王がとんでもないことを言った。
「なんだそれは!?」
「む、そういえば何か後ろで砕ける音がしたが・・・まさかそんなことになっていたとは」
悪びれもせずにグランシャリオはほざいた。
「え、ひど・・・」
リルが悲しそうな顔をしている。こいつはやはり後で倒す!!
「やはりどこかで決着をつけないといけないな・・・」
しかしそんな俺の言葉などどうでもいいと言わんばかりに突如としてあたりが燃え始めた。
「え、え、火事!?」
街道沿いの木々が燃え、遠くに見える街の外壁も炎上しているようだった。辺り一面が真っ赤になる。
「奴がきたようだ・・・」
俺はファレグとの再戦を悟った。




