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生徒会長ガチ百合案件

「お、来たな」

「おまたせ」


 待ち合わせ通り、俺は校門前までやってきた。

 俺のクラスの担任は長話が好きなので、かなり遅くなってしまったのでひとまず謝ることにする。


 けれど、彼女もそれは理解してくれていたようなので笑顔で許してくれた。


「それじゃ、行こか」

「ああ……ってどこに行くんだ?」

「なんも考えてないなぁ。とりあえず公園でええやろ」

「分かった。とりあえず付いていくわ」


 俺は鳳の背中を追いながら、近くの公園へと向かった。

 公園と言ったが、本当にただひらけた場所のような物で遊具なんて一つもない。


 自治体が「これじゃあ公園って呼べるのか?」と考えた結果、ベンチがちょっとだけ設置されているだけだ。

 なんだか遊ぶわけでもなさそうなので、とりあえず近くの自販機で飲み物を買うことにした。


 俺は水を二本購入し、鳳に手渡す。


「お、気が利くやん」


 そして、隣に座って適当に水を飲んだ。


「で、どうしたんだよ改まって。何か悩み事か?」

「……お前、ちとやばいかもしれへんで」


 重々しく始まったトーク。

 彼女は割とすぐにふざけて「やばいでほんま!」と叫ぶタイプなのだが、今回はなにか違うような気がする。


「……面倒事なのか?」

「面倒にもほどがあるわ。小鳥遊がこの前、お前のことが大好きって叫んだやろ? まあ、あれで学校全体にお前は公認のカップルになったわけなんやけど。それでも納得がいっていないやつがいるんや」

「そりゃ天使様だからな。あんなデマを流されるくらいだし。んで、今度は俺に何が待ち受けているんだ?」


 尋ねてみると、鳳はむむむと唸りながら答える。


「生徒会長や。生徒会長、ガチで天使様のことが好きだったからな。もう激おこよ」

「え、生徒会長って女の子じゃなかったっけ?」

「ガチ百合なんや。もう天使様にメロメロで校則に『天使様保護法』なんちゅう面白いものを追加しようとしたくらいにはな」


 『天使様保護法』って……。なんかものすごいパワーワード出てきたな。

 でも生徒会長か。あの辺りは先生にも信頼されている立場になってくるから、俺のことを邪魔しようとしたらいくらでもできる。


「多分、近いうちに仕掛けてくるで。とにかく注意しいや。相手は一年からそうそう生徒会長に上り詰めたやつやで。うちと同じクラスなんやけど、ずっとこっくりさんに『天使様の好きな人は……』って聞いてて狂気すら感じるわ」


「うん、なんだかやばいのは分かった」


 俺はどうやら、かなりやばい人に目をつけられてしまったらしい。

 だが、これもいい機会だ。


 もしも彼女が前回の事件の犯人なら、直接捕まえることができる。

 別に捕まえてなにかしようってわけじゃないが、お叱りぐらいはしてやらないとな。


「あ、それとうちも喫茶店連れてってや。小鳥遊さんから聞いて羨ましかったねん」

「お前絶対それが本命だろ」

「バレた?」

「まあいいけど」


 いい情報をくれたのは間違いない。

 コーヒーくらいならいくらでも奢る。


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