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二十二話

今回はちゃんと間に合ったですよね?頑張って更新しますよぉ

~loading~


突入した門から比較的近くに壁上への昇降口は存在するようである。

一方、後方支援のために壁上へ移動すれば、城内の人数が減り戦域の維持が難しそうではある。現状、盗賊に嵌められたかのような状態において、門に壁、関所は重要なアドバンテージになると考えられるが、一方でその為に多くのリソースを割くのは大変危険である。現実的に昇降口を守る部隊、壁上を掃討する部隊、城内を掃討する部隊、その全部を達成するには人数が足りない。だが重要度で言えば、壁上の掃討>=昇降口の護衛>城内の掃討と考えられるが勘、もとい予測系スキルと同じ類の、直観とでもいうべきものが、重要度と反比例し、危険度が高い事を伝えてきている。

僅か数秒の門の通過。その内に戦力の割り振りを考える。


「おい、部隊を二つに分ける。三小隊を壁上、一小隊を昇降口の護衛に着ける。昇降口を一時的に封鎖して、戦闘中に乱入されないようにしておけ。ではここでいったん私は城内の掃討を行う、また会おう」


そう言い残して、門を通過した勢いそのまま突撃していく。静止の声を無視し、戦闘がし易そうな場所、大抵存在する訓練場。休憩所として使われているだろう、兵舎。他にも施設は存在するが、そこまで日常生活で使用されていない施設は特殊な事情でもなければ普通の盗賊は使わない筈である。つまり簡素な関所に輪をかけているはずの場所が少ないと考えられた。


…練兵所、建物のない畦道、空き地。遠目から見た分には人が一人もいなかった、一旦人が集まり易い広い空間の事は無視すし、見やすく存在している兵舎に突入する。


扉を蹴破り、中に突入した瞬間その体は幾つもの剣によって貫かれていた…。

息を殺し、前方にたたき出した幹と木片を組み合わせた適当な胴体に足がついた人形に喰いついた盗賊の存在を認識する。人形よりさらに下から最大加速でもって、認識した存在の足を切り払う。同時に認識が出来なかった場所、人形の奥、扉の裏。その他の資格へのけん制のためにも、人形をさらに奥に弾き飛ばすと共に、扉など周囲を確認する。大げさなクリアで安全を確保する。


「とりあえず三人」


容赦はせず、倒れた三人の盗賊の首を刎ねる。返り血を浴びないように頭が壁を向くように配置していたがおかしい事に気が付く。妙に肉付きがいいのだ。ありがちな皮鎧で上半身が見えないが、下半身は軽装。そこから見える輪郭が明らかに鍛えられているのだ。


走り込みなど下半身強化は上半身以上にきつい物が多い。その事を考えれば、食うに困ったか、唯の荒くれ・あぶれ者が鍛えるなど考えられない事だ。確信に変わった瞬間と言える。


「さて、と」


大げさなクリア、或いは威力偵察。大きな物音、断末魔に対し生き物の音は一切せず、物音もしない。よく訓練されているとしか言いようがない。

同様の方法による囮は今後効果も薄そうである。気が重たい。

玄関を抜け、通路に入ろうとする。又ざら奇襲である。しかし、先程の盗賊の力量に対し、よく訓練されている精鋭と考えた物の更に上の実力、刺突の伸びを感じる。


「ちっ」


舌打ちを挟めたことを奇跡か何かとでも思ったか、嘲笑の気配を感じる、だが。


「見えてたんだよ」

伸びて来ていた剣先に手を当てる。温い剣筋は刃筋さえもこちらにとっては丸見えである。どこかの達人の様に剣先はつかめないが、剣の腹からずらしていく。ここにはまず二人。そしてさらに隠れていた後方二人に上に一人。後ろの二人の実力は恐らくこの中で最低。玄関よりも強いが想像の範囲を超えない筈だ。左右は、想像以上だが対応可能。上は少々怖いが、タイミングである。掴ませない!


気合一閃。ずらした左右からの剣に、自らの剣をぶつける。強く握っていたのだろう、体が振り回され、哀れ右は後ろの一人に剣を突き立ててしまったようだ。左はどうにか手を離したようだが、隙を逃すつもりもない。


返す一閃。足を切り払う。動揺し動きが止まる後方の二人、腹に剣が刺さったとはいえだらしない。左右は足が切れ落ちてもこちらに一撃食らわせようとしているのに。

投げ物、ナイフからよけると共に、あたかもよろけたかの様に後方に近づく。


無傷の方の後ろの一人がよろけたのを好機と見たか剣を突き出してくる。かかった。驚いた表情を浮かべるその内心は、悪戯心に満ちた少年のそれ。寄りかかりの姿から、体をひねり突きを交わすと共に、捻りにより剣を放つ。


その一撃が後ろの二人を切るかと思われたその瞬間、唐突に…否釣り出され手練れの一人が天井から落ちてくると共に、綺麗に鎧と兜をよけ骨の隙間、心臓を狙う一撃を放ってくる。

此方も微かに体を回避させる為に動かすが、正確に追尾してくる。


まあ、実力は兎も角、分っていて誘い出したのだ。捻りに回避の動き。そのすべての動きから無傷の方に牽制を兼ねた横薙ぎから切り上げにより、頭上の盗賊の体に剣が刺さる。


剣と返り血を避けるために後方、二人の盗賊の方に足を引き付け移動する。刺した剣が中心を綺麗に切り裂き盗賊の体から飛び出ると共に、その血を躱す為に傷なしの手を掴み強引に割り込ませる。同時、回り込みと共に剣を突き刺す。その背骨を断ち切り、刃を体胞に入れ込む。剣を抜く前に、脇に差した鎧通しでもって傷アリの方の介錯をしてやる。


出来る事なら汚れたくないのは心情ではあるが、それを実践できる剣術がある事が新鮮且つ、どこか心地よい。少し異なる話だが、ゲームだから倫理が云々と言う訳でははないが、かなりというかリアルすぎるほどにリアルな描写であるが、それに対してあまり忌避化感を感じない事はゲームをしているうえでは大変ありがたい。が、同時に自分がどうにかなってしまったのではないかと思ったが、リアル描写の低減などある上に、自身に最低限の倫理、判断力はありそうであるため、きっとゲームだからとしか言いようがないのだろう。


少々場違いな考えに頭を重くさせながら、一方で戦闘による高揚を隠しきれず足取りを軽く、通路を進んでいく。


幾つかの戦闘を軽々とこなしつつ、一人で掃討を行う難しさをひしひしと感じていた。そんなときである。


「あ、なんだお前」


一人の男、筋骨隆々、単純に恵まれただけの体型とは思えない身に秘めた力を感じる。上背もこちらに対して一つか二つか大きい。力勝負は普通にする分にはこちらの不利は間違いない。


「あ~、私は騎士なのだが君は何だね。君はこの盗賊の砦にいるという事は囚われの者という事か?その割にはかなり自由に振舞っているようだが」


とりあえずソファーに寝転がる大男に声をかける。男は立ち上がり、一伸びの後に少し考えるそぶりを見せ、少しの間をおいて笑顔で近づいてくる。


「ああ、そうなんだよ。旅して疲れえているときにな…飯の為にな!!」


その瞬間、恐ろしいと形容できる剣戟がこちらを襲ってくる。単純な前切り。だがその速度だけで必殺の一撃を予感させる。

流石に怪しすぎた為に間合いは把握していたので比較的簡単に避けられたが、競り合いの中で出されたのならば対応できるか判らない。

此方の実力からすれば、相手の一部が完全にこちらを上回っている為に、中途半端な対応は此方の首を絞めるだけという事は容易く判る。


「あ~あ、さすがにこれで決まっちゃくれないか。面倒だが少しだけ付き合ってやるよ。さあ、俺と踊ろうぜ激しく、情熱的にな!」


やけに威勢がいいと虚勢を張りたいが、無駄口をたたく余裕はあまりない。

またもや上段と思いきや、力だけで剣を寝かしつけ斬撃の方向が斜めに化ける。

足を切られないよう大げさに動けばそれにより対応にワンテンポ遅れが生じる。切り上げの連撃に、地面につき切っていない足を地面につける事をあきらめ、かかとの力を生かし、足半分で切り上げを躱す。それに対して切り上げの途中から横薙ぎが派生で出てくる。


…やっかいだ


~continue~


今回は書くことないですね。取り敢えず最近疲れやすいか怠けるので…。最近日記化してますここ

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