新‘・8歳男子は自宅で無双する
タイムリーで今、『アレ』で自粛中なんスが。息子、8歳になりました。まあ、色々ありまして。去年、実母を爺ちゃん(舅・うちの母と友達)と妹の要請もあって、引き取り同居したり。妹もこっちの市に引っ越して来たり、で。なんかここにきて、ワチャワチャしてきました。
そして三月からこの方、旦那が休み以外は私が張り付いて勉強させている訳ですが。(ハムも仕事先が自粛なんで)
「え〜とぉ、コレなんて読むの〜?」
「あー、外国へ海を渡って旅行に行く事だな。”かい○○りょこう”…どう読む」
「ああ!“かいすいりょこうッ」
「潮干狩りかッ⁉︎」
「これ、“○で魚をかう”って、ナニ?」
「ほら、ウチみたいに水槽じゃなくて、お庭で魚かってるお家の話だよ。お庭でお魚いる処って何処さ」
「ああ!“みずうみ”⁉︎」
「国か!どんだけ広い庭だよ⁉︎」
ツッコミが追いつかない。誰か助けてくれ、勉強中、一定の間隔を空けて、『実はね…』と『ねぇ、話していい』を冒頭に付けて話し掛けてくる息子を叱り付ける波Hey並みに注意喚起して課題に引き戻しているんだ。
未だ習っていないが、ずっとククの表は風呂の壁に貼ってあるから一緒に入っている時は唱和させていたんですが、最近パパと入る時にはサボっていた様で、『しご…しご…』とネクロマンサーの如く唸っている。
「…風呂場の表を見てこい!」
「…うん(`・ω・´)!」
もう、ね。なーんも出来ないんですよ。その間。
そして謎の微熱が続いて、このクソ暑い中、家ん中でマスクして、手洗いして、アルコール消毒して、給付金の手続きして、換気して、縄跳びを午前午後にノルマの様に熟して(一度も跳べなかった息子のモチベ上げの為に前跳び百回、後ろ跳び百回、あや跳び十回←限界)。子供会グループ経由で保険福祉環境事務所感染症係の番号を教えて貰い、2日目にして電話。
掛かり付けに予約を取って貰い、行くも胸部レントゲン(肺炎の兆候がないかのチェック)と万が一の熱冷ましと風邪の漢方薬を戴く。家待機だと?もっと検査してくれ。(この辺はX活動報告に)
そして熱が下がっても自粛出来ない。給付金の手続きの一環で、まだ現役の爺ちゃんが世帯主になっていたので『運転免許のコピーくれ』と頼むも、逆に市役所に1人で行けない人なので『なら、持って来るから仕事で住民票取りたいから付き合ってくれ』と。
おい、マイナンバーカード作ったって言ってたやん。
聞けば、暗証番号をホニャララ、と。
よし、付き合ってやろう。何故ならこちらも爺ちゃんの年金口座の印鑑がドレがどれだかホニャララ(似た義理親子)。
丁度向かいに都市銀行が都合良くある。
一応、実妹は連絡したので私を遠巻きにしてる(修理工場のフロント)通販のチキンバーも玄関に投げてった。爺ちゃん経由で当座のマスクも分けて貰ったので外出どころか家でもしているが、がっつりビニテもしていくか…念の為。
しかし、こちらが幾ら警戒しても敵は『ウチ』にあり。
タブレットの方で落ちゲー入れてんですが、それが旦那のお気に入りで。(画面がデカいから)
「5度台〜7度台をウロウロとは言え、タダの風邪でも大黒柱に移す訳にはいかないから二階へ行けよ。ダブレット持って行っていいから。おい、信代(実母仮名)お前はそのお裾分け饅頭を置いて出て行け!何故のんびり座ってこの部屋で食べようとしている⁉︎旦那、休みなんだから黒曜(息子仮名)の勉強見てて‼︎あんたも座り込みやめろ!せめて縁側行け!窓開けろォ!黒、ス○イッチはママ達のはダメ。(ドラク○モデルでちょい高い)自分とパパの使って!どうせ大事に使わないから‼︎(ヌイさん並みに持ち歩いて、その辺に置く。そして肝心の所で充電切れ)」
そして各々言う事聞かねぇ。
「───────全員、出て行けぇ───────ッ‼︎‼︎」
ガチャ!「ママ、黒にぎゅー、とチュウを…」「…今は無理」
…全く理解してくれねぇ。
ガチャ!「ゆうかさん俺、具合が悪い気がする。体温計貸して」
ええッ⁉︎まさか「あ、平熱だ。ガーデン(落ちゲー)させて」
OKAY 一発、殴らせろ。
ガチャ!「(オタマを差し出して)ちょっと味見して〜」
そんなお椀に注ぎ入れるもんに直に口を付けられるかッ!
アホの子だろう‼︎お前ら。
ああ、ちょっともままならない自粛生活。
家族以外の誰にも合わず、三食しっかり作る生活に飽き飽きしてうんざりしている。
でも、縄跳び前跳びだって一回も跳べなかった息子が合計とはいえ今は二百回跳べてる。後ろ跳びだって、五回跳べてる。
ドリルもク○ンも文句言わずに二年生の所をやってる。
三月からうちで腐らずこの子も頑張ってる。
「ママは子供、好き?…この家で、俺とか…」
そう君が心細い声でこちらを見ないで小さく尋ねるから。
母は不敵に微笑んで自信満々に言い放つしか、ない。
「嫌いな奴の為にわざわざ朝から晩まで勉強付き合って、縄跳び前後二百回も跳ばねぇ」
にっこり笑う黒曜が「そっか」とドリルにまた向きあって。
長いね、緊急事態。でも、登校日も増えたから。
君の気鬱も私の日常も心配性なパパの身体の不調の訴えも、いつかはきっと晴れるから。
今日もバアちゃんは国語の教科書の音読を繰り返し聞かされて、私らはようつべの『がちゃピンとむっクの人外ラジヲ体操第一』を流して、庭で大きく身体を動かしている。




