四つの武器
みんなが席につくと、円卓の席はすべて埋まった。そして…
ガタン‼
皆「!!!」
テーブルが乗っている丸いプレートは音をたてながらグッと下がった。プレートが下がると、魔神によって回されて行く。回る負担で隣にいるるみかさんによっかかりそうになった。危ない危ない、そんなことしたら殺されかねない!!チラッとうーちゃんがわたあめによっかかってわちゃわちゃしていたのを見た気がした。気がした。
ヒュっと言う感じが来たヒュっと!語彙力!!エレベーターが十階分下がるときのあの感じ!ただ怖いのは、これシートベルトとか何もないんだよね!!必死に椅子をつかんでるけど!これ落ちたらどうするんだろう!?…想像したら力が入らなくなりそうだったからやめた。そして周りには信じられないくらい大きい洞窟があった。これ…広い!!サッカー場2つ分くらいはある。そしていつもの空間みたいに、松明が置かれており、様々な大きさの水たまりや岩が散らばっていた。すごい…
そしてフワッと陸地に降りた。あぁ、怖かったぁ…
魔神「というわけで、最初の武器を配ろうかのぅ…」
皆が何を発言しようか探していると、早速本題に入ったこの人。あ、人じゃないか。悪魔?
とか考えてたら。魔神はるみかさんの前に来て、杖を渡した。
るみか「えっ…」
魔神「そいつは結構やっかいだけど、お主なら行けそうやのぅ…!」
杖「うるせーよ、殺されたいのか?お前!」
るみか「!?喋っ…た…?」
杖「あっ…この人が主かぁ…!久しぶりだ。よろしくね!」
な、何か魔王に対してあたり強いなぁ…すげぇ…怖いまである…
るみか「よろ…しく!るみかです…」
そしてなんて反応すればいいかわからないるみかさんはとりあえず小さい「?」を浮かべながら自己紹介をした。るみかさんの紫髪ときれいに光る瞳に、魔法の杖はよく似合っていて、不思議な感じがした。杖は大半がメタリックな銀色で、先端が丸い玉になっていて虹色に光っている。武器って喋るんかい。
杖「私はげんって言うよー。人の姿もあるから驚かないでね」
るみかさんが杖…げんさんとやり取りをしているのを見ていると、魔神はわたあめの前に現れた。
わたあめはキラキラした目で魔神を見ていた。おいっ、何か羨ましい!
魔神「お前には…武器になる素質があるから呼んだのだ…魔法をかけさせてもらうかのぅ。」
わたあめ「え!?あ!?え!そっち?え!!」
魔神は何かを唱えながらわたあめに魔法をかけると、そこから毛先が赤色の黒髪の女性が消えた。魔神の手には、王冠とマントがあった。バリバリ喋っていた。
わたあめ「えぇまさか自分のことだとは思わなかった!!私もかっこいい武器を貰って無双したかった…!のに…!」
そしてそれをななに渡した。
魔神「これは、女王の王冠とマントだのぅ。かなり強いぞ…思い浮かべた物や生き物ををなんでも具現化できる武器のようだな。ただし、具現化できる時間が制限されていて、主の具現化する標的をイメージする強さと、武器としての慣れ次第で短くなったり長くなったりするみたいじゃのぅ。」
なな「え!?私か!!やった!ちょっと気になるからまず天ちゃんを具現化してみよう…」
わたあめ「あっ!!いいね!やろやろ…!」
あまだ「やろやろじゃないわ!!やめろ!!おい!」
そしておれが具現化されてゆく。でも所々おかしいおれが誕生していく。眉毛が顎に乗っていたり、唇がブカブカだったり、何かいろいろ顔が崩壊している。おい。
あまだ(具現)「うおっふぇう!!きへぇ!!!」
とんでもないこと言って3秒で消えやがった。やばすぎ。
わたあめ「ごめん…何か酷かった…ななの作ったイメージをもとにパーツを置くのが難しい……」
なな「いや、こっちこそごめん…うーん、目の前にいるのにイメージを保つのが難しい…でもでも!!叫び声はちょっと似てなかった!?」
わたあめ「似てたよね!!似てたよね!!」
あまだ「俺そんなに普段キチガイなのか!!??」
というツッコミを入れたけど、実験に夢中な二人には聞こえなかったようだ。またあたらしくおれの具現化を始めやがった。もう放置して、アユさんと魔神の会話に耳を貸してみる。
魔神「お主にも武器を授けよう。沢山動いてもらうぞ。」
アユ「え…あ…でもアユさんね、」
魔神「わかってるぞ。補助もしてくれる優れ物をあげよう。わしの集めた武器は皆異次元だからのぅ。笑 身体にまったく負担をかけないが、やってみるが早いと思うのぅ…これじゃ。」
魔神がアユさんに透き通った綺麗な青色に光る鎧を渡した。
魔神「ただしまぁ、そやつは静かなやつでな。みーと言うのだが、話し合えるまで行かないと武器としては機能しないぞ。お主なら大丈夫だろうがのぅ。」
アユさんは少し不安な顔をしたような気がした。それでも鎧に話しかけていた。
アユ「おはよう!元気かい?みーくんだよね?私はアユさん…!よろしくね!」
みー「うぅ…」
武器独特の、響くような声が聞こえる。恥ずかしそう…?人の心配をしていると、いつの間にか目の前にイケメンがいた。
あまだ「うわっ!!びっくりした!!」
魔神「ははは!!よそ見していると隙きが多くなるぞ…!」
あまだ「何だ何だ、俺にも武器をくれるのか!!」
魔神「??お前にあげるわけ無いだろう?お主の役目はここで終わりじゃよ」
え…がぁーーん…え…………………俺もしかして、これからずっと解説!?いやだ!?
あまだ「まじ…かよ…」
魔神「信じた!!笑笑ははは!!バカだ!!騙されたとは笑!残念ながら今のは冗談だ!ここに武器もある!」
あ!!??くっそまじでこいつ何か一瞬にして殺意を集める才能があるのか…初めて魔の部分を見た気がする。げんさんの態度もわかる気がする。
あまだ「悪魔かよ」
魔神「はは!本題へ入るかのぅ…お主にはこれじゃ。」
手に渡されたのは、一つの赤色に輝く盾だった。かっこいい……とても気に入った。でもこれ…
あまだ「武器説明してくれる…?後…攻撃手段は!?」
魔神「後にわかるだろう!だが守りがメインだと考えて方がいい。ちなみにその武器は私の知る中で一番強い盾だ。」
あまだ「まじで!?え、いいのかよ…?」
魔神「とても面白くなりそうだから細かい説明はやめておくかのぅ。めんどくさいし」
ん?面白くなるって…?っていうか
あまだ「めんどくさがってるんじゃない!!」
そして誰がこんな自体を予想したのであろう!!そのまま放置された。
盾「あ、あの、こんにちは…!!」
あまだ「あ、こんにちは…!あ、あの、人間の中でも雑魚の部類に入るあまだです!よろしくお願いします!」
盾「よろしくお願いします!私、らむ汰といいます!魔神さんは色々おっしゃってましたが…何というか、そ、そんなに大層なものじゃ…!」
あまだ「らむ汰さん…!いやー、女性の声でこれだけかっこいいだけで十分なのに…一番強い盾って…すごいですよ…!」
らむ汰「あ、いや、そんな…それに私は…」
魔神「武器とはもう十分にコミニュケーション取れたかのぅ?そろそろ練習として試合を始めるとしよう…!チームわけはそうじゃのぅ…あまだ氏とアユ氏、るみか氏となな氏で別れてもらおう。他の皆は観戦のためにプレートに乗ってくれ。」
と言ったあと、円卓の上に画面みたいな物が現れた。そして、僕含めての四人をおいて上がっていく。そして宙に浮いた。すげぇ。
魔神は指をパチっとならせた。
そして気がついたら岩の後ろにアユさんと座っていた。なるほど、スタート地点に移されたんだな。すごいな…あの悪いイケメン野郎結構強そうだな、だてに神じゃない…
あまだ「アユさん大丈夫そうか!?もう鎧はつけてるみたいだけど」
アユ「あ。何か動いてみたら大丈夫だった…!これほんとにすごいんやんなぁー…みーくんとも話せるようになったし!アユさん嬉しい!今もみーくんと話している!」
あまだ「まじか!それはよかった…!え?声が聞こえないんだけど…?」
らむ汰(潜伏モード)「あまださん!武器は戦いの時は、主の頭にしか声を響かせないようにしているのです!相手の武器に簡単に感知されやすくなるので!私の声もあまださんにしか聞こえていないはずです!」
まじかよ…なるほどな…頭いいというか、え、すげぇ…
らむ汰(潜伏モード)「ちなみに今のもすべて私には聞こえますよ!あまださんとのコミニュケーションはこうして静かにできるのです!」
え、それって思うこと全部バレるって事だよね!?変な妄想しないようにしよ!!
らむ汰(潜伏モード)「大丈夫です笑笑!誰にも言いませんので!」
そういう問題じゃないのだが…!
アユ「よし、そろそろ動く…か?」
あまだ「あ、お、おう、そうしようか」
盾を握る手に力が入る。あぁ、緊張する…よし、行こうか…!!
メッチャクチャ書いてしまった!!書いてて楽しい!!やばい!!次回は練習試合が本格的に始まります!さぁ、どっちが勝つかな…?
じゃんけんじゃぁなくてなにか他のことをしよう…
そういえば、ちゃんとみんなとの武器のペアは組めてるから、楽しみに!