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BOOK DIVER  作者: 手衣我
7/10

「でも、ストーリの結末は変わってないようだけど・・・」


確かに縁日のシーンではヒロインと櫂の2人はすれ違って会わなくなっているが、最終的には2人は結ばれてしまっている。


「うーん、そうなんだよねぇ。実はこの場面以外にも色々と改編をしたつもりなんだけど、結果が変わらないの」


2人はうんざりしているのか、少し疲労の色が見られた。


「ねぇ、その改編したところ私にも教えてくれないかな?」


2人の助けになりたいという気持ちもあったが、この漫画のストーリーがどう変わっているのか興味があった私はそう申し出る。


「えっとね、こことかなんだけど・・・」


改編を加えた箇所を見てみたが、櫂とのデートの約束を無かったことにする、悪い噂を流すなど、縁日のシーンと比べて大差がない細かなものだった。あまり効果がなさそうに感じるばかりか、後々には2人の仲を深める展開に繋がる逆効果なものも見られた。

どうやら店長とアリスちゃんはあまりこの漫画を読み込んではなく、的外れの改編を繰り返しているようだ。こういう時はファンの橘さんがアドバイスしてあげれば良いのだけど、彼女は彼女で憧れのキャラに会えた感動でそれどころではなかったのだろう。


ここは私の出番だ。


確かヒロインと練には結ばれるのに絶好のチャンスがあったはずだ。

そのチャンスには邪魔が入ってしまったのだけど・・・

そう思い過去の記憶を辿る。あれは確か比較的、物語の序盤だったような・・・


「・・・あっ!アリスちゃんか橘さん!単行本の5巻持ってない!?」


「私持ってますけど・・・」


「貸してください!」


橘さんから単行本を借り、目当てのシーンを見つける。そのページには海辺でヒロインと練が2人きりで良い雰囲気の中、今まさに練が告白をしようかというシーンで区切られている。


(連載時は先の展開が気になって読んでたなぁ・・・)


非常に気になる展開で次週まで待たされたのだけど、櫂の登場であっさりとなかったことにされたので当時は肩透かしを食らった気持ちになったのを思い出した。


「アリスちゃん、ストーリーの改編をするならここだと思うんだけど」


少し懐かしさに浸りながらアリスちゃんに提案する。


「でもストーリーで言えばまだまだ序盤だよ?ここで改編するのには早すぎないかな?」


「だけどここで展開を変えないと、この後はどんどんと櫂とのイベントが来てしまうから、ここしかないと思う」


このシーンでは練とは両思いだが、以降は櫂とのイベントが連続で起き、ヒロインの中で無視できない存在になってしまうのだ。この後で細かな改編を何度も加えるよりも、ここで一気に決めてしまうのがベストだと私は思った。


「私はこの漫画があまり詳しくないし、橘さんがそれで良かったらいいよ」


アリスちゃんは依頼主である橘さんに了解を求める。


「わ、私は結末が変わるのであればそれでも・・・」


橘さんはまだ夢見心地だったのだろうか。ハッと我に返った感じで答える。


2人の了解が得られた。後は店長の判断だけ・・・

そう思ったとき、一服を終えたのだろうか?店長が部屋の中へと帰ってきた。

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