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四話
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車と衝突し破損した案内板の破片がくるを直撃して首を抉った。
都内の病院にくるは運ばれ、施された縫合手術は無事成功し命に別条はないという。
事故現場から救急車に同乗し病院へ同行した八千代は、手術成功の報告を聞いたもののくるの顔を見に行く勇気が出ず、待合室の椅子に力なく腰かけていた。
全身雨に濡れていたので看護師からバスタオルを渡されていたが、身体が重く拭く動作すら出来ない。
椅子や床を濡らしてしまっている事を申し訳なく思いながら、思うだけで時間だけが過ぎていく。