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十二話
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八千代が瞼を開けると視界いっぱいに強烈な光が飛び込んできた。眩しさに思わず目を瞑る。
今度はゆっくりと、視覚に光を馴染ませるように瞳を開ける。先程感じた明るさは窓から差し込む陽光によるものだった。
白い窓枠から入り込むあたたかいそよ風が白いカーテンを柔らかく揺らしている。
頭を動かして真正面を見ると、白い天井が目に入った。身体は敷布に包まれている。
八千代はベッドの上で横になっていた。
ここは何処だろうか。
知らない部屋だ。
まるで、病室のような。
「あ、さっちゃん」
声が降り注いだ。鼓膜を通じて身体全体に染み渡る。