番外、九葉視点、ボス討伐パーティー
あえて、いきなり妹視点で。
こっちの方がインパクトあるかなって・・・。
それでは、お楽しみください。
∥九葉∥
武器屋をはなれ、広場まで行くと人だかりができていた。
「ちくしょう、何なんだよ、あのボス。」
「動きがありえねぇっす。」
「もっと仲間増やすか?ヒーラーとか。」
「そうっすね。」
(何です?聞いてみるですか。)
「すみませんですっ。」
近くにいた女性に話しかけてみる。
「はい。」
「あの人だかりは何です?」
「あれはね、さっき第1層のボスを討伐しに行ったパーティーなんだけどね。戦闘開始から1分も経たずに全滅して転送されてきたんだってね。」
「ふーん。ありがとうです。」
「はいよ。」
(いきなり美少女が参加して、華麗にボスを倒す。いけるっ。)
タッタッタッ
駆け足でパーティーに近づく。
「すみませんです。私もボス討伐に参加したいです。」
「おっ、かわいい娘じゃん。いいんじゃね。戦力足りないし。」
「ああ。私はギルド〈聖霊騎士団〉のマスター、ギールだ。確かに戦力が足りないが、弱すぎると連れてけないな。」
「大丈夫です。装備も問題ないと思うです。」
言いながら深闇の魔術書を差し出す。
「すげっす。B+っすよ。」
「確かに問題ないようだ。歓迎するよ。えっと名前は?」
「リーフですっ。」
「一時的だがよろしく、リーフ。」
「リーフちゃんっすか。よろしくっす。」
「そいつはうちの騎士のフィルだ。そんなだが、腕は確かなんだよなぁ。」
「そんなのって何すか、団長!」
「よろしくです。フィルさん。」
「よっしゃー、やる気でてきたっす。」
「待て待て。まず作戦を練ろう。リーフをみんなにも合わせないと。」
「そうっすね。じゃあみんなを集めていつものとこに先に行ってるっす。」
「分かった。先に始めててくれ。」
「うぃーす。」
フィルが人込みを走り抜けていった。
私たちはゆっくり並んで歩き出す。
「楽しい人ですね。」
「あぁ、うちのムードメーカーだからな。」
「そういえばギールさんってクラス何です?」
「私か、私は盗剣士なんだ。」
「盗剣士?聞いたことないです。」
「そりゃそうだ。私のユニーククラスなのだから。」
「ユニーククラスです?腕輪って何色ですか?」
「これだ。」
左腕を前に出す。
「半分が赤で、もう半分が緑なのです。それもクリアカラーなのです。」
「まぁ、これのせいで団長なんてやってるんだがな。」
「何か特徴とかないです?」
「長剣を二刀流にできて、盗賊と同じ動きで闘えることだな。」
「攻撃力が高くて、リーチの長い盗賊みたいです。」
「本当に、それだけなんだが。」
「それでも凄いです。そういえば、どこに向かってるです?」
「私たちのギルドホールって言っても宿屋の大部屋なんだが、そこだ。」
「どこの宿屋です?」
「あの右手に見える黒猫亭だ。」
「すまない。遅くなってしまった。」
「いいですよ、団長。用事があったのは、フィルから聞いてますから。」
「で、団長。そっちの娘がフィルの言ってたリーフっていう娘?」
「あぁ。紹介しよう。まず、今回のボス戦のみだが、こちらのリーフさんがパーティーに参加する。」
「了解です。」
「問題なし。」
「ずっと居てくれないっすかね。」
「フィルは黙っといて。」
「はーい。」
「右から順に、回復担当のスイレン。フィルと一緒の前衛、ミリサ。その横がフィルで。その左に居るのが、アサシンのシグレだ。」
「よろしくお願いします。リーフさん。」
「よろしくな。先に言っとくが俺は女だぞ。」
「俺はもういいっすね。」
「・・・・。」
「シグレは、基本話さないから気にしなくていいですよ。」
「ありがとうです。ええっと・・・、スイレンさんです。」
「そうですよ。一緒に頑張りましょう。」
「はいですっ。」
「それでは、ボス対策作戦会議を始める。」
(思ってた以上に楽しくなりそう。)
「よし。じゃあこの作戦で行くぞ。」
「了解。」
「うぃっす。」
「ラジャー。」
「オッケーです。じゃあ私このあたりで落ちるです。」
「お疲れさま。」
「じゃあね。」
「またっすね。」
「はーい、バイバイです。ログアウト。」
どうでしたでしょう。
この話もまたあとで繋がっていくみたいな。
そんな話が作れたらなぁ。
それでは。