第7話 妹、そして真実へ
お待たせで〜す!
夏休み一投目になります。短いですが・・・。
二投目はあるのかなぁ?
よろしくです。
「うわぁ〜〜〜!」
「何でこうなるのよ〜。」
「私まで巻き込まれるなんて。はぁ〜。」
不用意にポータルへ突っ込んだ結果、地面が遥か遠くに見える上空へ跳ばされていた。
「あのさぁー。」
「なんて〜?」
「どこに落ちるのかな?」
「レイ、まずはそこじゃないでしょ。」
「今は落ちても大丈夫か、ですよ。」
「落ちたら落下ダメージってあるの?」
「まず、高いところから落ちる機会がなかったわね。」
「あると思いますよ。高さによって10mごとに1%の割合で受けたはずです。」
「上空1000mなら即死、ね。」
「目測、900mくらいだね。」
「のんびり話してますけど、今も落ちてるんですが?」
「どうしようもないでしょ。どうにかなるわ。」
「そうそう。何だっけ、なんくるないさぁ。」
「もうダメな気がしてきました。」
「どれくらい落ちたかなぁ?」
「下を見た感じあと、100〜200ってところね。」
「死に戻り覚悟だね。」
「本当に大丈夫何でしょうか?」
「下に何もないね。本当の意味で。」
「ザ・焼け野原って感じね。」
「まだ、水だったら良かった〜。」
「ん?誰かいる。あれは九葉?」
「ここのは?誰それ。」
「妹なんだけど、あいつなら。メニュー、リーフに通話。」
認識しました。
「もしも〜し。お姉ちゃんからくるとは思わなかったです。どこにいるんですか?」
「九葉、緊急事態だ。何か衝撃を吸収するやつない?」
「あるですよ。何でです?あっ、すみません。先に街に戻っててです。」
「急いで真上に展開して。急いで!」
「よくわからないですが、わかったです。闇よ。光を遮り、暗黒世界の一部を具現せよ。生まれし暗黒物質、我が希望に答えよ。」
「ありがとっ。」ピッ
「レノ、あの黒いやつに突っ込んでっ。」
「怖いんだけど、あれ。何?」
「ダークマターって言ってた。でも、あれなら死なないと思う。」
「あれに突っ込むなら、死んだ方がましな気がする。やめていい?」
一言であのダークマターを表現するなら、真っ黒のスライム?かな。物質のはずなのにクネクネというかグニュグニュというか、何故か知らないけど動いてる。
確かにあれは嫌だ。でも、
「今は助かる方を選ぼ。行くぞっ。」
「えいっ!」
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!」
グチュッ、グチャッ、ベチャッ、ネチョ〜、
・・・・・。しばらくして、
「気持ち悪っ。」
「もうダメです、お嫁に行けません。」
「あなたたち、もうちょっとピシッとしなさいよ。」
「お姉ちゃん、大丈夫です?」
なかなかカオスな状態になっていた。
何故か動く謎のスライムに突っ込んでからここまでのことはご想像にお任せしよう。というか話したくない。
「ごめんです。なんとなく、衝撃を吸収するって聞いたからスライムの方がいいかなって想像してしまったです。」
シュンっとなっている九葉。絵になるくらい可愛いと思う。興味はないけど。あれ?なんだろう、違和感がこみ上げてきた。
「ねぇ。スライムを想像した理由って他にもある?」
「な、ないですよ。そ、そんなやましい気持ちなんて無かったたた、です〜。」
「正直に話したら許す。話さないならもう一生、九葉と口を聞かない。」
「ごめんです〜ごめんです〜。正直に言いますから〜。」
「じゃ、話して。」
「はい。それはですね。この前の連休の時に、霖さんに18禁の雑誌を渡されたんです。その時に、スライムの・・・。」
「ちょ、ちょっと待った。それでいいから。」
「許してくれるですか?」
「うん、もう許すから一つだけ聞いていい?」
「はいです。なんですか?」
「霖に渡されたんだよね。間違いない?」
「はい。霖さんですけど。」
(霖、私の中で君はたった今、死刑判決が出たみたいだよ。)
「その話し方って敬語に聞こえるわね。」
「ロールプレイなので特には気にしてないです。」
「ふ〜ん。ロールプレイね。あっ。」
「レノ、猫プレイはどうするの?」
「すっかり忘れてた。まぁいいわ。何かと面倒だし。」
「じゃ、街に戻ろうか。リーフ、まだ何かあるの?」
「みんなももう帰ってるし、何もないです。」
「オッケー、レノ、ナミ、帰ろっ。」
ピーーーーーーーーーー!
System message
管理者権限により全プレイヤーを街の広場へ転送します。その際、
・現在装備中のアイテム、所持品、などすべてのアイテムが破棄されます。
・現時点でのスキル、ステータスを初期化します。
・一時的に街内を戦闘禁止エリアに指定します。
ピーーーーーーーーーーー!
「な、なにこれっ。アイテムの破棄?」
「スキル、ステータスの初期化ですか?」
「あれ?私の管理者権限が乗っ取られてる!」
「街の広場に転送?僕たちを集めてなにをするつもりなんだ?」
「きゃっ!」
全員の真下に緑色の魔法陣が現れる。
「何かわからないけど、まずは街に戻ってからだ。」
「そうね。管理者権限を行使してるしプレイヤーじゃ太刀打ちできないしね。」
「ナミさんでしたっけ、そういえばさっきの管理者権限がどうとかって、何です?」
「えっ?あぁ。さっきまでネームの横に管理者マークが付いてたんだけど消えてたから。」
「そうですか。よくわかんないです。」
ふわっとした浮遊感を感じて僕たちは転送された。
次もまた遅くなるでしょうね。
でも、八月中にもう一話更新したいです!
それでは。