第6話、ゲームの真実[前編]
読んでくれた方、お久しぶりです。
とても久しぶりのに1日だらだら できたので、短いですが投稿します。
「あの、何があったんでしょうか?」
ティアナが辺りを見回して首を捻る。
「確か、昨日はお食事会があった後に疲れたから早めに寝るつもりで部屋に戻って、そしたら後ろに誰かが・・・。」
一つ一つ何かを思い出そうとしているようだ。
「レイさんたちは昨日のお食事会で初めて会ったのですよね?」
あれ?そっか。三百年も経ってるから記憶が改竄されてるんだろう。
「そんなわけないでしょ。」
「って、おい。」
なんて無感情な。
「え?あれ、私、・・・、何これっ。」
急に口調が変わった。
自分の装備を見て、あたふたしている。
「誰ですか、貴方たちは。ここはどこなんですかっ。」
「えっと、あなたはティアナさんですよね?」
「ティアナって誰?私は、ナミよ。」
「ナミ?NPCですよね。」
「そんなわけないでしょ。」
「・・・ですよね〜。」
いくら高性能なNPCでも感情豊かすぎる。
「ちょっと、レイ。こっち来て。」
少し離れたところでレノが呼ぶ。
「あの子、プレイヤーなのかしら。」
「もしそうだとして、通常プレイヤーだったらブラックすぎるよね。」
「だからといって、スタッフプレイヤーでも十分黒いわよ。」
「何を話しているの?」
「ズバリ、君は何なんだっ?」
って、聞いちゃうのかよ。
「私、レックの社長令嬢で、お父様が新しいゲームをやろうって。」
レックというのは、このゲームの制作に協力していた会社だろう。
「君は皇女というかプリンセスみたいな地位に。その社長が王様だった訳だ。」
「最初は何でもなかったんだけど。このゲームに搭載されてるAIがコントロールを取れなくなって、スタッフプレイヤーが全員、人じゃないみたいに。」
「気がついたら君も洗脳?されてたんだね。」
きっと、AIがこのゲームを乗っ取ったんだろう。王様の付属だった彼女は、王様が倒されて解放された訳だ。
「やっと思い出した。今日って何日ですか?」
「今日は7月26日だけど。」
「えっ?このゲームにログインしたのは8月
10日だったはずなんだけど。」
まさか1年近くログインしっぱなしなのか。
「君、制作の試作段階でプレイしてたんだね。」
「ということは、1年弱、このゲームに監禁されていたことになるわね。」
「そんなはずは、それならそれで問題が起きてるんだから、発売は延期になるはずじゃ。」
「もしかしたら会社の内部に主犯がいるのかもね。私たちにはあまり関係ない話だけど。」
「言っちゃうと、このままプレイできるなら何でもいいかなぁ、なんて。」
「助けてくれないんですか?」
「義理がないわ。」
「個人的には助けたいけど面倒そうだから。」
「薄情ですね。お二人とも。」
項垂れてイジイジしている。
「ま、助けれないけど一緒に行くことはできるわよ。ね、レイ。」
「そうだね。しばらく一緒に行動してもいいかもしれない。少しは情報が欲しいからね。」
「なら、まずは最初の街に帰りましょうか。ナミ、ポータルはどこにあるの?」
「設定では王座の前に出現するはずですけど。」
壊れた王座の前に立つと緑色の光の紋章が床に現れる。
「そういえばさ、転送先ってどこになるの?」
「えっとー、どこでしたっけ?」
「レノ、ちょっと待ってって。」
「遅いわよ〜。」
「うわぁ〜。」
「きゃ〜〜。」
次は、すぐに書きたいけどしばらく無理ですね。
気が向いたら明日、続きを書いてからまた放置になるかもです。
それでは。