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第二章『銀(しろがね)編』・・プロローグ・・

 地球が産まれし その昔から 神と呼ばれる者達は存在する。

 マグマが噴火し 黒雲が立ち込め。幾日も 幾日も 大雨を降らせ。窪地に雨は、溜まり続け、 海と陸地が 出来た。

 やがて、海の中に 生物が産まれ、陸地に上がり、植物がはえ、森と成った。

 そこで産まれし神が、総樹である。

 その最たる後に産まれいずる者こそが 人間だった。


 人間は、我こそがこの世の主とばかりに、動物を殺して肉を喰い、 やがては 戦を起こし始めた。

 そんな人間の中にも、自然を愛し、自ら この地球の一部として、慎ましい思考を持つ者が現れた。

 この者達は、神の声を聞く事が出来る 特別な存在として、人々から敬われ、巫女と呼ばれた。神も、そんな人間達に好意を持っていた。



 昔、傷付いた狼を 巫女が助け、手厚く看病した事が有った。

 かなり重症だったが、幾日も看病した甲斐が有り。狼は、日に日に良く成っていった。

 狼は、巫女に恋をしてしまった。

 元気に成った狼は、総樹の元を訪れ 人間にして欲しいと懇願した。

 神は、人間にする変わりに、幾つかの条件を出したのだった。

 しかし、狼は完全な人間にはなれなかった。


 一つ、人間の肉は、決して口にしない事。

 一つ、適合者としか 結婚出来無い事。

 一つ、適合者としか 子供は設けられ無い事。

 一つ、森を 傷付け無い事。

 それと、巫女に告白する前に 必ず自分の正体を教える事。

 受け入れられ無ければ、命は無い……と……


 この紋章を持つ者こそが、ウルフ族の当主と 成る。

 以上の約束を守れ無かった時、その時は、紋章を砕き 元の姿に戻す。


 只の狼に成り下がるのだ。

 心して生きて行くが良い。


 そう言われ、その足で、巫女の元へ向かった。


 巫女の前に立ち、狼男は 神に言われた通りに、全て打ち開けた。

 巫女は、狼男の心を素直に受け取り、自分で良ければ 永く傍に居たいと言った。

 村人達からは、虐げられ、追い立てられ、森の奥深くに 住居を構えた。





 人に恋をし、人間に成りたいと願った狼がいた。

 その狼に力を与え、人間の姿にした。しかし人の形を取っただけの者となった。

 数千年前に成るかな。

 しかし、あの者達は 暴れ過ぎた。

 あの力を、取り上げてしまいたいが。さて、どうするか……

 この森も 騒がしく成り過ぎた。

 又元の 静かな生活を送りたい物だ。


 あの紋章。あの紋章さえ、砕いてしまえば……

 しかし、人間の姿に慣れたウルフ族では 元の狼に戻してしまうのは、忍び無いか……

 どうした物か……


 紅樹よ 此処へ。

 はい 総樹様。お呼びですか。

 頼まれて くれるか……

 ……はい……



 しかし、黒樹の奴め 余計な事をしてくれた。

 ウルフ族の中でも、最も凶悪な者達に力を授けるとは……

 奴等は、人の愛情が無くても 生きて行ける。

 人の憎しみを妖力に換える事が出来る。


 ――――――厄介な事だ――――――





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