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5話.旅支度

明日の朝に出る、とアレックスに言われていそいそと荷造りを始めた。


・・・なんて言ってもほとんど着の身着のままで城を出てきちゃったからそんな荷物はないんだけどね。


服は、メイドの私服を頂戴してきたから動きやすいものを買ってもらった。



「ねーぇ、アレックス。次は何処に行くの?」


「ロゼの町だ。ちょっと遠いから今のうちしっかり休んでおけよ。」



ロゼはここから小さな村を1つ挟んだ先にある、少し大きな町なの。

商業が盛んで、王都との交流も深い。


気をつけなくっちゃ。

ロゼは大きな町だから、きっと近衛騎士もいるわ。

見つかったら連れ戻されちゃうわ!








「シルヴァンっ!」


荷造りを終えた(するほどの荷物も無かったんだけど)私は、久しぶりにシルヴァンに会おうと宿に隣接されている馬小屋に来ていた。


「ごめんね、シルヴァン。すぐにここに来てあげられなくて。元気にしてた?」


アレックスが許してくれなかったの、そう口にしながらシルヴァンの頭を撫でると、シルヴァンも甘えるように鼻先をすり寄せてくる。


シルヴァン〜

会いたかったわ〜


と、ここで再会のハグ。

互いの存在を確認しあうの。


「あの時、気絶した私をアレックスのところまで運んでくれたのよね。ありがとう、シルヴァン。あなたは自慢の友達だわ。」


シルヴァンに回していた腕をそっと離しながらこう言うと、シルヴァンは誇らしげにブルルっと体を震わせた。



わが友との久々の再会に思わず時を忘れてじゃれ合っていたら、アレックスが夕食だと呼びにきた。


私ってばどれだけ夢中でシルヴァンと話していたのかしら!


「じゃぁ、私は宿に戻るわ。明日から旅になるけれどよろしくね、シルヴァン。」


最後にシルヴァンに声をかけて馬小屋を出る。

外にはアレックスが待っていて、

「待っていなくても良かったのに。大丈夫よ。」

と言ったら、ちょっとは用心しろ、と怒られた。


宿はすぐ隣なのに。


うーん・・・

アレックスって心配性なのかしら。






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