1話
初めて連載小説を書くので温かい目でご覧下さい。
ガサガサ、奇妙な物音とムニッとした感触で目を覚ました。
「なんだ??」
俺は普通の高校に通うどこをとっても普通の男子高校生だ。ただ……今日をもってそれが終わる。
「ん……おはよう、幸也」
そう今日をもって俺、天津幸也(16)の日常は非日常へと変化していく。
そこには全裸の幼なじみ、彩月柑奈(16)の姿があった。
このムニッとしたものはなんだ?
一瞬思考回路が停止した。
(もしかしてヤッたのか?全く覚えてないぞ??)
そんな表情をする俺を見て柑奈はどうかしたかな?という表情をしている。
彩月柑奈は高校でも上位カースト。いわば手の届かないとても可愛くてファンクラブまでできる始末の子だ。キリッとした赤い目に腰まである赤髪、身長も170と俺よりも高い。まさかこんな可愛い子と一線を超えることすら出来るはずはない。
バチンッ
何が起きたか一瞬分からなかった。
今俺は叩かれたのか……?
柑奈は顔を赤らめて
「幸也のバカッ!」
ただ幸也はそれ以上に驚いていた。
「ここは……どこだ?」
柑奈も俺の一言で気づいたみたいだ。
「ここってどこ?」
周りは白い壁で囲まれており照明もないのにとても明るい。6畳ほどの空間に全裸の男女が2人。
部屋にあるのは妙に赤い布団1枚と近くに学生服が置いてあった。2人は慌てて服を着る。
「幸也、叩いてごめんね?」
ととてもかわいい顔を見せてくる。こんな顔で謝られて許さない男は男では無いだろう。むしろ襲いたくなってしまう。
「いや、大丈夫だよ。こっちこそごめんな。」
俺も頭をポリポリと掻きながら照れ隠しをする。
(というか今は叩かれた事よりヤッたのか?ヤッてないのか?)という疑問で頭がいっぱいになる。
その後は気まづくなり2人とも俯く。
「「あのっ」」
2人とも同時に声が重なってまた気まづくなり俯く。
「ゆ、幸也はどうしたの?」
と柑奈は聞いてきた。
「ここってどこだ?どうしたら出られるんだ?」
幸也は聞いた。
「え、わかんない」
そしてまた静寂が来たかと思った矢先ピンポンパンポンととても大きな音がした。しかしスピーカーらしきものは見当たらない。
すると壁の1枚に画面が写し出された。
どのような仕掛けか分からない。なぜ画面が写し出されたのか。そんなことはさておき画面に写っているこの人は誰だ?なんでダンボールなんて被ってるんだ?そんなことが頭をよぎる。
「初めまして人類諸君、私はゲームマスターのダンボール君です。現在ペアのグループが50グループあります。今から4つのゲーム行います。ゲームがすべて終わるまで出ることはできません。ちなみに出られるグループは1つのみです。頑張って下さい。」
そこで映像は途切れてしまった。
俺と柑奈は顔を合わせて笑った。なんかの冗談だと思った。すると画面に文字が現れ、またアナウンスが始まった。
「24時間以内にこの部屋にある扉を見つけ脱出してください。扉を開けるには鍵が必要です。力を合わせて頑張って下さい。脱出するにはお互いを信じる心が必要不可欠です。出られる組は先着30組とさせていただきます。出られない方はその場で失格とし死刑を執行します」
画面が残り時間へと切り替わる。
柑奈は涙目でこっちを見る。
「な、なんかの冗談だよね?」
と幸也の顔色を伺う。
幸也は何も言えなかった。
しかし画面の時間は刻一刻と進むばかり。
とうとう柑奈は泣き出した。
するとアナウンスが鳴った。
「第1ラウンド1つ目のグループがクリアしました。
クリア時間12分」
柑奈の肩が震え始めた。
「家に帰りたいよ。お母さんに会いたいよ。」
柑奈は涙を流しながら幸也に訴えた。
「冗談か冗談じゃないかはさておき脱出する方法を考えよう。」
幸也はそれ以外の言葉をかけられなかった。
幸也も怖かったのだ。「死刑」その言葉がやけに頭に残った。
「幸也……助けて……」
残り時間23:50
ピッ……ピッ……
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