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十話 赤髪、そして鳥。


「――――は?いや、嘘……だろ?」


衝撃の事実を伝えられた矢人は、口をあんぐりと開けた。

「嘘、ついてるように見えるネ?」

「いや…」

小柄な少女二人はにこりと笑うと回答に満足したのか、何度もうなずいていた。

それもそうだろう。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なんて言われたら誰だって驚く。

「飛び級ネ」

「まぁ、そうだとは思いましたが…」

ここは飛び級制度も勿論受け付けている、しかし、相当な知識・学力を持っていないと、飛び級なんてできない筈……つまり……

「――――超天才……」

「そうネ!」

「………えへん……」

ぽつりとこぼした矢人の言葉に、瓜二つの二人の少女――――双子 郁佳・三李は胸を張った。

「驚いた……」

「なんと……」

他のメンバーも思い思いの心情をつぶやく。

「はぁ………………」

矢人は怒涛の展開にため息をついた。





「で、じゃあ、次だねー」

そういって、矢人は辺りを見回す。すると、学年がひとつしたくらいの赤髪の少女がすくっと立ち上がった。

「くく………………遂に我の番が参ったようだな………………我が純白の翼が闇の底に散りし時、黒闇に染まる翼が貴様の元へ届こう…さあ、輝け我が天使よッ!」



「………え?」

(いや…今なんて言った??)

(ボクに聞くな!わかるわけないだろっ!?)

近くにいた椿とさっきの言葉の解釈を考えていると、少し涙目になった少女が続けた。

「………っふ…!どうせ我が神聖なる言語を理解するものなどとうに朽ち果ててしまっておるわ!」

やばい…これ以上話していると、脳がショートしそうだった。

「えーっと…ふ、普通に話してもらえないかな…」

「………なっ!」

いわゆる、厨二病を患っている彼女には少し酷なことだったのだろうか、少し狼狽の声をあげられた。少し考えた後、さっきより少し小さい声でつづけた。

「しょうがないし…私の言葉わかんないとかどうかしてるしッ。まぁ、いいや

私の名前は、磨羯(まかつ)瑛伙(えいか)。よ、よろしく…」

急に大人しくなった瑛伙にパラパラと全員の拍手が送られた。

これで全員の自己紹介が終わった。先生は、まだだろうか…それを丁度、皆に手早く伝えた時だった。



「………失礼するよーって完全に遅刻やな。うちもほんまあかんなぁ~」

そういって、一人の少女が窓から入ってきたのは。




「――――鳥」

矢人は無意識のうちに呟いた。背中から大きな翼を広げている少女をみて。



遂に登場☆

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