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36話

ん……ここは……

俺は気がつくと、ベッドの上にいた。

そうか。俺はターレの攻撃を受けて倒れたんだ……

そう。試合に勝つ事は出来たが、俺はターレの攻撃をまともに受けていたので、試合が終わると倒れた。

「今何時だ?」

「午後1時だよ」

「え?」

隣を見ると、ターレがベッドの上で寝ていた。

「やあ」

「そっか。ターレも気絶したんだったな」

「酷いな。君がやったんじゃないか」

「ああ、そうだな。悪い」

「まあ試合だし、いいけど。それにしても最後の特攻、驚いたよ」

「そっか。出来ればやりたくなかったけどな」

「普通はしないよ」

「だろうな」

「……あはは」

「……ははは」

何でか、俺達は笑ってしまった。

「それにしても、レイは強いね」

「そうか?」

「うん。だって、テレスやミカ、そして僕にも勝ったんだよ」

「まあそうだな。どの試合もぎりぎりだったけど」

「それでも君は勝った、それが事実だよ」

「そうだな」

「でも、次は大変だよ」

「ああ、分かってる。俺もエーレと戦ったから分かるよ。エーレは俺達より強い」

「そうだね。僕も彼女に勝った事はないし。と言うより、テレスもミカも勝った事ないんじゃないかな」

「マジか」

「うん。それぐらい彼女は強いよ」

そうか。俺も実際に戦ってみて、エーレに手も足も出なかった。あれから1週間、俺の実力が大幅に上がったわけじゃない。それでも、やるしかないんだよな。

「まあ、頑張ってみるよ」

「うん」

ガラガラ。

そうして俺達の話が一旦終わったところで、誰かが部屋に入って来た。

「あ、もう起きてるよ」

「マジか」

「本当だ」

「よかったです」

入って来たのはトーレス達だった。

「おう」

「おうじゃねーよ!」

「そうだよ!急に倒れるんだから!」

「無茶しすぎですよ」

「心配したよ」

そっか、それは悪い事したな。

「悪い悪い。でも、もう大丈夫だ」

「本当ですか?」

「ああ」

「あれ?エーレはどうしたの?」

ターレ王子が聞いてくる。

「エーレさんは別室にいるミカさんの所に行きましたよ」

「そっか」

「呼んできましょうか?」

「ううん、大丈夫。さっきまで一緒にいたから、気になっただけだから」

「そうですか」

ガラガラ。

「あ、ターレもレイも起きたんですね」

「心配したわよ」

「よう、難波レイにターレ」

そう言って入って来たのは、エーレとミカとテレス王子だった。

「テレス王子がどうして?」

「ああ、そこであったんですよ」

「そうだ。それでお前達の様子を見に行くって聞いて、ついて来たんだ」

「そうだったんですか」

「それにしても難波レイ、お前は一足早く今回の国際試合の優勝に王手をかけたな」

「え?」

「そう言えばそうだね。レイはテレスとミカと僕を倒したから、あとはエーレを倒せば優勝になるのか」

「確かにそうですね」

「本当だ」

「すげーな」

「もう優勝はすぐそこなんだね」

「そう簡単に言うなよ」

俺の最後の相手を忘れてるだろ。

「レイ」

そう思っていると、エーレが話しかけてきた。

「どうしたんだ、エーレ」

「私も負けませんよ」

エーレはそう宣言してくる。

「ああ、俺も負けねえ」

「はい!」

「おいおい、エーレは明日僕と戦うんだよ。忘れないで欲しいな」

そんなやり取りをしていると、ターレがそう言った。

「あ、すみません」

「いや、いいんだよ。ただ、僕も負けないよ」

「はい!」

「なあ、気になってたんだが、エーレもターレも難波レイの事を名前で呼んでるのか?」

そう話していると、今度はテレス王子がエーレとターレに聞いてきた。

「はい、そうですよ」

「うん」

「私も呼んでるわ」

ミカもそう言うと、テレス王子は俺に言ってきた。

「なら、俺もレイって呼ばせてもらえるか?」

「あ、はい」

「俺の事はテレスでいいからな」

「分かりました」

思ってたんだが、この世界の王族の人ってフレンドリーな人が多いのか?まあ他の王族を知らないから、何とも言えないけど。

「そうだ。ミカはもう大丈夫なのか?」

「心配ないわ。もう大丈夫よ」

「そっか。よかったな」

「ええ、ありがとう」

「そんじゃ、俺もそろそろ起きるか」

「大丈夫なんですか?」

「ああ」

「あまり無理しない方がいいよ」

「あんなに銃弾を受けたんだし」

「そうですね。真正面からターレの攻撃を受けつつ向かって行くなんて、どうかしてますよ」

「だがミカもやってなかったか?」

「私も同じような事をしたけど、レイみたいに捨て身じゃなかったわ」

「まあな。でも俺にはミカみたいな事出来ないからな。仕方なかったんだよ」

「仕方なかったって、レイ君は勝算があったんじゃなかったんですか?」

「ああ、その勝算が捨て身の特攻だよ」

「え!?」

「それは勝算があるって言わないんじゃ……」

「まあ細かい事は気にするなって」

「いや、流石に無理があるだろ」

「うん」

そうだよな。俺もそう思う。

「まあ勝ったんだしいいだろ。それより、行こうぜ」

そう言って俺はベッドから降りる。

「それじゃあ僕も行こうかな」

ターレもベッドから降りる。

「大丈夫なんですか?」

「ああ。大丈夫だよ」

「そんじゃ、行くか」

そうして俺達は部屋から出た。


その後はターレとテレスが宿へと戻り、俺達も帰る事にした。

そして俺は家に帰って来た。のだが……

「へえ、ここがレイの家か」

「広いね」

「本当ですね」

「いい家だね」

「こういった家には初めて来ました」

「中々綺麗にしてるわね」

何でかみんなもついて来た。

「何で俺の家に来てんだよ」

「いいじゃん!この前来た時は、レイがいなかったから入れなかったんだよ!」

「いや、だから別に中に入らなくてもいいだろ」

「ご迷惑でしたか?」

アリアが申し訳なさそうに言ってくる。

「あ、いや、別にそういうわけじゃないけど……」

「じゃあいいじゃん!」

「お前な……」

こいつ……

「はあ……まあいいか。リビングはこっちだから」

俺はそう言ってみんなを案内する。

「ここだ」

「おお」

「綺麗だね」

「そうですね」

「掃除もちゃんとされてるよ」

「あまり物がないんですね」

「もっとごちゃごちゃしてると思ってたわ」

何か酷いこと言われてるな。

「適当に座っててくれ」

そう言って俺はお茶を出すために台所に行く。

そしてお茶を用意して、持っていく。

「ほれ」

「お、サンキュー」

みんなにお茶を渡していく。そして俺も座った。

「で、家まで来て何するんだよ?」

「そう言えば、何も考えてなかったね」

「そうだね」

「おい」

何だよそれ。

「しゃーない。俺が知ってる遊びをするか」

「え!?何かあるの!?」

「まあな」

俺はそう言って、置いてあったトランプを出す。

「何これ?」

この世界にはトランプなんてない。だからみんなも知らないので、これで何をするのか分からないのだろう。

「これはトランプって言ってな……」

俺はトランプについて教えていく。先ずはババ抜きを教えた。

「面白そう!」

「早速やろうぜ!」

「分かった」

みんなにトランプを配って、始める。

「揃わねー」

「やった!上がりだ!」

「うわ」

「その反応で引いたの分かるよ」

「あ、揃いました!」

「全然揃いません……」

「あ、揃ったわ。これで上がりね」

そんな感じでトランプをしていた。ババ抜きの次は大富豪やポーカーなどもやったが、どれもみんな楽しんでくれたのでよかった。

「あ、もうこんな時間だ」

シュウが言うので時計を見ると、もう午後5時になっていた。

「そろそろお腹すいたね」

「そうですね」

「じゃあそろそろ帰るか」

「あ、じゃあ俺が何か作ろうか?」

「レイって料理作れるんですか?」

「ああ」

「意外だわ」

「まあ味は期待しないでくれよ」

俺はそう言って台所に行き、冷蔵庫から食材を出す。

「私も手伝います」

そう言ってアリアが来た。

「アリアは料理作れるのか?」

「簡単なものなら作れますよ」

「例えば?」

「そうですね。卵焼きやカレーはよく作りますよ」

「成る程。でもカレーの具材がないな。よし、俺が教えるから一緒に作るか」

「いいんですか?」

「ああ。あまり難しいのは作らないから、安心してくれ」

「分かりました」

そうして、俺とアリアは料理を作り始めた。

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