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248話

カラリアから4時間かけ、学園へと戻って来た。

時間は午後6時前。

もう既に太陽は沈み、辺りは真っ暗だ。

寮の前まで送ってもらい、理事長はそのまま車で帰って行った。

俺はそれを見送ると寮に入る。

すると、柚葉がいた。

「あ、おかえり」

「ああ、ただいま」

実はもうそろそろ寮に着くと、さっき柚葉にメールしておいたのだ。

だからこうして寮の入口で待っていてくれたのだろう。

「寒かっただろう。大丈夫か?」

「うん、平気。それより、早くレイの部屋に行こう」

「そうだな」

そうして、俺達は俺の部屋へと向かったのだった。


部屋へと入った俺達。

俺は荷物を置いて柚葉の方を向く。

「柚葉は晩ご飯食べたのか?」

「ううん、まだ」

「そっか。そんじゃ、何か作るかな」

「あ、それなら私も手伝うわ」

「ありがとな」

そして、2人で料理を作った。

作ったのは鍋だ。

昨日用意していたもので作ったから、殆ど準備はいらなかった。

そうして、俺達は2人で晩ご飯を食べていると、柚葉が口を開く。

「それで、防衛会の人からは何て言われたの?」

「ああ、それなら……」

俺は今日、黒瀬さんから言われた事を柚葉に話す。

「え!?それってすごい事じゃない!」

そして俺が防衛会から推薦状を受け取ったと言うと、柚葉は少し興奮した様子でそう言った。

「まあそうなんだろうな」

「え、何でそんな反応なの!?それってすごい事よ!?」

そんな事言われてもなあ……

「それで、レイは卒業したら防衛会に入るの?」

「それなんだけど、柚葉の意見も聞こうと思ってさ」

「私の意見?」

「うん。柚葉とこれから先も付き合っていくなら、俺の進路も柚葉には関係なくないだろ?」

「それもそうだけど……私としては、レイが決めた進路なら何でも応援するよ?」

そう言われて、俺は少し照れ臭くなる。

こうも真っ直ぐに応援するなんて言われるとなあ……うーん、どうするか……

「どうするか迷ってるの?」

「ああ。防衛会に入ってもいいんだけど、あそこってほら、住み込みだろ?そうなると柚葉と一緒にいる時間がなあ……」

俺がそう思っていると……

「え、別に拠点に住むのは強制じゃないわよ」

「……え?」

「あそこは住みたい人だけが住んでるの。家から通ってる人もいるわよ」

……マジ?

「……もしかして、知らなかったの?」

「……ああ」

俺が頷くと、柚葉は呆れたといった表情になる。

「……レイって、偶に抜けてるわよね」

「そ、それは!今回は偶々だって!」

俺は恥ずかしくなり、必死に誤魔化す。

「ふふっ、そういう事にしておいてあげるわ。それにしても、そんなに私と一緒にいたいなんてね……」

柚葉は妖しく微笑む。

どこか余裕そうな柚葉に、面白くないと思った俺は口を開く。

「それなら、柚葉は俺と一緒にいれなくてもいいのかよ?」

「それは嫌」

すると、間を置かずに柚葉が否定する。

「私はレイに嫌われない限り、これからもレイと一緒にいるわ」

そう宣言する柚葉は言った後で恥ずかしくなったのか、顔を赤くしていた。

そして恥ずかしさを誤魔化すためか、柚葉は俺に聞いてくる。

「レイはどうなの?」

「俺だって嫌さ。だからこうして柚葉と一緒にいるために、色々考えてるんだよ」

俺がそう言うと、柚葉は恥ずかしそうだったが、満足そうでもあった。

「まあ、これは後々答えを出すよ。それより、今は鍋を食べようぜ」

「そうね」

そうして、俺達は再び食べ始めたのだった。


それから更に2週間が過ぎた。

そろそろ試験があるという事で、みんな頑張っている。

「今回の試験はペアなんだけど、レイは出れないの?」

放課後、柚葉達と一緒に教室で話していると、そんな事を聞かれた。

「どうも、今回は俺がいないと2年生のソウル・リベレイターの人数が奇数になるらしくてな。だから理事長に今回は出てくれって言われたよ」

「え、そうなんですか!?」

「それはまた……」

有紗と英玲奈がすごく驚いている。

どうしたんだ?

「レイさんはまた柚葉さんとペアを組むんですよね?」

「ああ、そのつもりだけど」

「どうか当たりませんように」

英玲奈はそう祈る。

ええ……そんな事言われてもな……

そんな事がありつつも、遂に試験の日となった。


結果を言うと、俺と柚葉のペアと有紗と英玲奈のペアは当たらなかった。

その時、有紗と英玲奈はすごくほっとしていたのが印象的だった。

……俺ってそんなに戦いたくない相手なのかなあ。

そんな風に思いながらも試験は進み、有紗と英玲奈は特に問題なく勝っていた。

俺と柚葉も苦戦する事なく勝った。

そして後日、試験の結果が発表されると……

「やっぱり、レイさんがランキング1位で柚葉さんがランキング2位ですか……」

試験の結果、俺がランキング1位で柚葉はランキング2位となった。

「でも有紗はランキング4位で、英玲奈はランキング3位じゃないか」

「ですが、レイさんがいなければ、私がランキング2位でしたのに……」

すごく残念そうな英玲奈。

それはどうか分からないけどな。

「それは分からないわよ。私だって強くなってるんだから」

柚葉もそう言う。

本当、みんな負けず嫌いだよな。

そんな風に試験が終わり、終業式も無事終了した。

これから冬休みに入る。

そして、俺はまた年末年始に八神家にお邪魔する事となったのだった。

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