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222話

俺は黒瀬さんに攻撃する。

しかし、黒瀬さんはそれを盾で弾く。

俺はそれでも何とか食らいつき、二刀流ならではの連撃を放つ。

だが、それでは黒瀬さんには通用しない。

それでいい!

俺はその間に呪文を唱え始める。


「我、手にするは覇王の力」


「!」

俺が呪文を唱え始めた瞬間、黒瀬さんの目つきが変わる。

その瞬間、俺の集中を乱そうと盾で攻撃してきた。

だが、俺はそれを躱したり刀で受け止めたりしながら、呪文を唱え続ける。


「力を求め、力に溺れる」


しかし、どんどん黒瀬さんの攻撃が激しくなってきた。


「我が魂、その力を掴み」


ガンッ!

遂に俺は攻撃を食らって吹き飛ばされてしまう。

だが、もう遅い。


「赫く染まるこの世の果てへと連れて行く」


「オーバーロード・ソウル・ドライブ!」


その瞬間、俺の体は紅く輝き出す。

そしてそれが晴れると、俺は紅い光を纏って紅いマントを羽織り、更に刀も紅く染まっていた。

よし、出来た!

俺は態勢を立て直し、黒瀬さんと対峙する。

周りのギャラリーは、俺の姿を見て驚いている。

「……この間とは色が違うな」

「まあ、こっちも色々と手札があるんですよ」

俺はそう言って左手の刀を前に出し、右手の刀を右肩に置いて刀を担ぐような格好で構える。

「成る程、面白い……来い!」

「行きます!」

俺は一気に駆け出した。

「その技は先程見たぞ!」

そう、黒瀬さんが言う通りこの剣技は既に見せている。

と言うより、この30分を超える戦いの中で、もう見せていない剣技の方が少ない。

それでも俺は構わず走った。

そして俺と黒瀬さんの距離があと1メートルとなった時、俺は左の刀を盾にぶつける。

「はあああああ!」

「ふっ!」

ガキイィィィィィン!

今までで一番大きな衝撃音がする。

そして火花が散るが、盾は少し動いただけだ。

これでは駄目だ!

俺は力を込めてジリジリと押していく。

「くっ!」

だが、黒瀬さんも負けじと押し返してくる。

うっ、何て力だ!

覇王化は攻撃特化の変身だ。

その状態での攻撃を受け止めるやつなんて、今までいなかった。

……やっぱ、この世界のソウル・リベレイターはすげーや!

俺はそう感心するが、決して力は抜かない。

それどころか、いつも以上に力を込めていく。

「うおおおおお!」

「はあああああ!」

俺はそのまま力の限り押し込んでいく。

だが、それでもまだ足りない。

少しずつ少しずつ、逆に俺の方が押されていく。

何でだ!?

俺は何かがおかしいと思い、そのまま刀に力を込めつつ考える。

すると、手応えがない事を感じた。

俺の力が受け流されているような感じだ。

すぐ確認すると、黒瀬さんは盾を揺らして少しずつ俺の力を受け流しているようだ。

マジか!

この状況でそんな事するとか、尋常じゃないぞ!

俺は驚きつつも、どうするか考える。

こうなったら……

俺は一か八かの勝負をする事にした。

……今だ!

俺はその瞬間、ふっと力を抜く。

「!?」

すると一瞬、黒瀬さんが前のめりになった。

俺はその瞬間に再び力を込め、刀で盾を押す。

すると盾が少しだけ弾かれ、黒瀬さんの胴体が見えた。

俺はその隙を逃さず、一気に右の刀を振るう。

「心証流奥剣ー紫電・双剣」

「くっ!」

だが、体勢が悪かったからか浅かった。

そして俺は全身全霊の攻撃を繰り出した後だ。

はあ……結局負けか……

俺はそう思ったのだが、黒瀬さんは攻撃をしなかった。

何で?

そう思っていると、黒瀬さんが話しかけてきた。

「……今の攻撃、中々よかった。今日はここまでにしよう。ありがとう」

そう言って、黒瀬さんは手を出してきた。

「え、あ、はい、ありがとうございました」

俺は何が何だか分からないが、取り敢えず握手はしておいた。

その瞬間、ギャラリーが湧いた。

うわ、気づいたらすげー人数になってんな。

俺は改めて周りを見て、人の多さに驚いた。

まあ、それだけ集中してたからな。

俺は覇王化を解き、ソウル・ウェポンを消した。

その後、俺達はその場にいた生徒達とエントランスへ戻る事になった。

どうやら、もう既に全員マラソンを終えたようだ。

時間は、俺と黒瀬さんが戦いを始めてからもう40分も経っている。

エントランスに戻って来ると、この後の事を伝えられる。

みんなはこの後、再びトレーニングをするようだが、俺は部屋に戻っていいと言われた。

正直、すごくありがたい。

何せ、黒瀬さんとの勝負でかなり疲労したからな。

今すぐにでもベッドで寝たい。

だから俺はその指示に従い、そのまま部屋へと戻ったのだった。


部屋に戻って来ると、一気に疲労感が押し寄せて来る。

「ふう……」

俺は服を脱いでタオルで汗を拭き、新しい服に着替える。

風呂は部屋についていて、いつでも入れるのだが、それよりも今は睡眠を優先する。

それ程、今の俺は疲労困憊だった。

「……晩ご飯の時は、誰かが起こしに来てくれるか」

まあ、最終飯を食わなくてもいいのだが……

俺はそれよりも早く寝ようと思い、ベッドに横になった。

そして襲って来た睡魔に逆らわず、そのまま眠ったのだった。

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