↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/278

14話

「あー、先生強かったなー」

「そりゃ先生だからな。弱いわけがない」

「そりゃそうだけどよ」

「まあいい線いってたんじゃないか?」

「そうか?」

「ああ」

今は昼休み。俺達は昨日の先生との戦闘について話しながら屋上に向かっていた。

ガチャッ。

ドアを開け、外へ出る。今日はいい天気で、心地よい風が吹いている。

「あれ?」

俺とトーレスが昨日座っていた所に女の子が2人いた。

「もうここの屋上に来る新入生がいるのか」

「俺達が言えた義理じゃないけどな」

因みに、まだ2年生と3年生は春休みだ。俺達新入生は少し早く授業が始まっている。

そして2人もこちらに気づいたようだ。

「あ!」

「君は!」

「ん?」

「俺?」

何だ?トーレスの事を知ってるのか?

「違うよ!君の隣の子!」

「ああ、俺か」

「そう!君は難波レイ君だよね!」

「ああ、そうだが」

ん?あの2人ってA組の子じゃないか。

「2人は同じA組の子だよね?」

「そうだよ!」

「はい」

「やっぱりか」

「そんな事よりも、こっちで話そうよ!」

「俺はいいが、トーレスは?」

「俺もいいぜ」

「じゃあ行くか」

そう言って俺とトーレスは2人の前に座った。

「私、ミリーナ・ケリー。よろしくね!」

「俺はトーレス・マーラルだ!よろしくな!」

「あ、私はアリア・テレサです。よろしくお願いします」

赤みがかった茶髪で明るく元気な女の子がケリーさんで、ダークブラウンの髪で大人しそうな女の子がテレサさんか。

「俺は難波レイ。ケリーさん、テレサさん、よろしく」

「ミリーナでいいよ!」

「私もアリアで大丈夫です」

「分かった。俺の事もレイでいい」

「俺もトーレスでいいぜ!」

そんな風に自己紹介が済んだところで気になった事を聞いてみた。

「何で俺達を誘ったんだ?」

「それはね、レイと1回話してみたかったからなんだ!ね、アリア」

「う、うん」

「話してみたかった?」

「うん!レイはさ、あの入学試験の時の試験官の人を倒したでしょ?」

「まあな」

「私は武器が盾なんだ。それであの試験官の人の盾の使い方を見てすごいなと思ったんだよね。そしたらレイが倒しちゃうじゃん?それで興味が湧いてね」

「成る程」

「アリアは?アリアも話してみたいって言ってたよね?」

「え!?う、うん」

「アリアも?」

「う、うん。実はね、私も武器が剣でね。あんなすごい剣術を使うレイ君と話してみたいなって思って」

「そうか」

「俺もそうだぜ!入学試験の時のレイを見て、すげーやつがいるなって思ったからな!」

俺はどうやらすごいやつって認識らしいな。

「レイ君は今までどこかで剣術を習ってたの?」

「まあな」

「そうなんだね」

「私も剣術を学んでいたんですが、レイ君のものは見た事がありませんでした」

「まあ、そうだろうな」

「確かに剣を使うやつって型はあるけど、レイみたいな技っぽいのはなかったよな」

「そうですね。でも東の方のウェルス王国に行けば流派と言うものがあると聞いた事があります」

「流派?」

「武芸にはそれぞれ様式化された技があってな。それを継承していく集団の事を流派って言うんだよ」

「何かかっこいいね!」

「よく知ってんな」

「まあな」

「もしかして、レイ君もどこかの流派を継承してるんですか?」

「まあ一応な」

「え、すごい!じゃあ入学試験の時のも流派の技なの?」

「ああ、そうだ」

「それで技が使えるんだね!」

「何て言う流派なんですか?」

「心証流だ」

「心証流……」

「なあ、見せてくれよ!」

「いや、勘弁してくれよ」

「そこを何とか!」

「……じゃあ、トーレスが俺を追い詰めることが出来たら見せてやるよ」

「無理じゃね!?」

「無理だと思うから無理なんだよ」

「そんな事言われてもなー」

「じゃあさ、今日の実技の授業で私と戦ってよ!」

そう言えば、次の実技の授業はクラスメイトとの戦闘訓練だったな。

「そうだな。いいよ」

「やったー!」

「わ、私もお願いします!」

「ああ、分かった」

「ありがとうございます!」

「俺は?」

「お前は無理なんだろ?」

「いや、俺も戦うって!」

「まあいいか」

実技の授業が楽しみだ。


「今日は昨日も言った通り、クラス内での対戦を行いたいと思います。各々、対戦相手を見つけてください」

先生がそう言うと、それぞれが2人組となって対戦を行う準備をする。

「レイ!早速やろう!」

「ああ」

ミリーナが俺の所に来た。そしてお互いに準備してから構える。

「いつでもいいよ」

ミリーナは盾だから自分からは動かないのか……いや、まだ分からないな。

「分かった」

そういって走り出す。そうして斬り上げをする。

「てい!」

ミリーナは盾を構えて、俺の攻撃を防ぐ。しかし、これは分かっていた事なので、俺は返す刀で水平斬りをする。これも防がれる。

中々軸がぶれない。それなら……

「はっ!」

俺は足元を狙う。

「うえ!?」

すると急いで盾を足元にやるが、それはフェイントだ。

俺は刀を素早く戻し、がら空きになった肩を斬りつける。

「うっ!」

「ここまでにしよう」

俺はそう言って刀を鞘に納める。

「負けちゃったかー」

「まあ筋はよかったよ。軸が全然ぶれなかった。最後のフェイントには引っかかったけど」

「あれは仕方ないじゃん!まさか足を狙われるなんて思わなかったし!」

「これからやっていくなら、ああいった事もあるって知っておいた方がいいよ」

「……そうだね」

そうしてミリーナとの対戦は終わった。

その後少しミリーナと話していると、トーレスとアリアが来た。

「お待たせしました」

「いや、いいよ」

「いやー、アリアって強いな。負けちまったぜ」

「へー、トーレスが負けたのか」

「いえ、そんな。偶々ですよ」

トーレスは短剣を武器としてラッシュを仕掛けてくる戦闘スタイルだ。それを剣で相手するのは中々しんどいんだが、勝ったとなると余程剣の腕がいいんだろう。

「じゃあやるか」

「そうですね」

そう言って、俺はアリアと距離を取って構えた。アリアの武器はショートソードか。

「いつでもいいぜ」

「では、こちらから行かせてもらいます」

アリアは一気に走って距離を詰めてくる。中々のスピードだ。

「はっ!」

そして剣を振り下ろす。俺は右に躱して避ける。すかさず手首を返して斬り上げをしてくる。それも避ける。しかし、すぐに剣を戻して上段から斬りつけてくる。

……これは中々だな。流石に習ってただけあっていい攻撃だ。恐らく、このクラスの中でも上位に入る実力だろう。

でも、負けるわけにはいかないな。

そう思った俺は、アリアの斬撃を刀で逸らし、攻勢に出た。一気に懐に入り、そのまま刀で斬る。

「ぐっ!」

そうしてアリアに攻撃を加えると、俺は刀を鞘に納める。

「ここまででいいか?」

「そうですね」

こうしてアリアとの対戦も終了した。

「次は俺な!」

「分かったよ」

今度はトーレスと対戦する。

「いくぜ!」

「来い」

そうしてトーレスは俺に向かって短剣で斬りつけてくる。それを刀で往なしながら隙を伺う。

……ここだ!

「はっ!」

「何!?」

一瞬だけトーレスの動きが止まった。そこを見逃さず、俺はトーレスの腕を斬る。

「俺の勝ちだな」

「くー、負けちまったかー」

トーレスとの対戦を終え、2人の所に行く。

「やっぱりレイは強いね」

「そうか?」

「ええ。私、途中まではいけるかなって思ったんですけど、駄目でしたね」

「俺も思った。でも一瞬でやられたな」

「そうですね」

「私はフェイントかけられたよ」

「まあ、みんなも強かったよ。俺もうかうかしてたら抜かれそうだ」

「俺はレイを追い越すぐらい強くなるぜ!」

「私もー」

「私も頑張ります!」

そうして、今日の実技の授業は終わった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。