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107話

「助けてくれてありがとな!」

さっきアギトアントを倒した男の子は、そう言ってこちらに来た。

「ああ、偶然通りかかっただけだから、気にしないでいいよ」

俺がそう言ったところで……

「難波さん、大丈夫ですか!?」

待機していたローデンさんがこちらに来た。

「え、ギルド職員の人!?」

「何でここに!?」

ローデンさんの登場に、4人は驚いていた。

「ええ、大丈夫ですよ」

「そ、そうですか。あれだけのアギトアントを一瞬で倒すなんて、流石ですね」

そう言うローデンさんは、ダンジョンに来る前は俺の実力を疑っていたとは思えないな。

「あ、あの……」

そこで、さっきの男の子が話しかけてきた。

「あ、あなた達も大丈夫でしたか?」

「あ、はい。それより、何でギルド職員の方がここに?」

そこで、ローデンさんがなぜここにいるのかを4人に説明する。

「そうだったんですか」

「でも、さっきの彼の攻撃を見る限り、大丈夫だと思いますけど」

「ええ、私もついて来てそう思いました」

そんな話をしていると……

「あの、さっきはありがとうございました!」

俺が最初に助けた女の子がお礼を言ってきた。

「ああ、別にいいんだよ」

「本当に、ありがとうございます。私、マニー・ウェークっていいます」

「俺は難波レイ、よろしく」

「はい!よろしくお願いします!」

俺達がお互いに自己紹介をしていると……

「あ、俺はグリズ・オーグ。よろしくな」

「私はナタリー・デリジーよ。よろしくね」

「俺はケイン・デイユース。このパーティーのリーダーをしてるんだ。よろしく!」

他の3人もそう自己紹介してきた。

「ああ、よろしく。俺の事はレイでいいから」

「それなら、俺達の事も名前で呼んでくれ。それと、その剣なんけど……」

それについて、俺はまたいつものように誤魔化す。

「そうなのか。それで、レイ達はどこまで行くんだ?」

ケインがそう聞いてくる。

「そうだなあ……10階層までは行きたいかな」

俺がそう言うと……

「10階層!?」

ローデンさんが驚く。

「え、駄目ですか?」

「駄目に決まってますよ!10階層にはボスモンスターがいるんですよ!」

「ボスモンスター?」

「そうです!10階層にはアイアンオックスという、普通のモンスターとは別格の強さのモンスターがいるんですから!」

そんなやつがいるのか。やっぱゲームみたいだな。

「確か、アイアンオックスを倒すために、5人パーティーが挑んだんでしたっけ?」

ナタリーがそう言う。

「はい。ボスモンスターは1度倒すと、1週間の間は復活しません。しかし、その5人パーティーが倒したのはもう2週間程前です。既にアイアンオックスは復活しています」

それでも行きたいなあ。

俺はローデンさんを何とか説得してみる事にした。

「ローデンさん、俺の実力はここまでに見てきましたよね?」

「え、ええ」

「それなら、俺が大丈夫だって事は分かってもらえたはずです」

「それでも、1人でボスモンスターを倒すのは無理です!」

「でも、俺はまだ本気を出してませんよ?」

「え……」

「俺はまだまだ余裕を残してます。だから、信じてください」

俺がそう言うと、ローデンさんは考え込む。

「……分かりました。今日行かなくても、どうせ行くんでしょうし」

少し投げやりな感じだが、了承してくれた。

「ありがとうございます」

俺はお礼を言う。

「それじゃあ、行きましょう。ケイン、俺達は行くよ」

すると……

「なあ、俺達も一緒に行っていいか?」

そう聞いてくる。

「え!?何言ってるのよ!」

「そうだぜ。さっきのアギトアントにすら遅れをとったんだ。この先のモンスターと戦えるとは思えないぜ」

ナタリーとグリズはそう言う。

「私は行きたいです!」

しかし、マニーは行きたいと言い出した。

「え、マニー!?」

「本気かよ!?」

ナタリーとグリズも驚いている。

「私、レイさんならアイアンオックスも倒すと思うんです。だから、その瞬間を見たいんです」

そう言い切るマニー。

さっきの俺とアギトアントの戦いを見て、そう思ったようだ。

「2人とも、行こう」

ケインもナタリーとグリズに言う。

「……分かったわよ」

「仕方ねえなあ」

「2人とも、ありがとう!」

「ありがとな!レイ、俺達もついて行くぜ!」

何か、断りにくくなったな……仕方ないか……

「分かった。よろしくな」

「ああ!」

そうしてやや強引だが、ケイン達がついて来る事になったのだった。


「はっ!」

「そっち行ったぞ!」

「おう!」

「こっちは倒したわ!」

「そっちに行きますね!」

俺達は6階層へと行くと、今度はカマンティスというモンスターに囲まれた。

カマンティスとは、腕の部分が本物の鎌のようになっているカマキリのようなモンスターだ。

そのモンスターが4体現れた。

俺は2体を担当して、残りをケインとグリズ、ナタリーとマニーのペアとなって1体を相手にしていた。

ケインは剣、グリズは籠手、ナタリーは槍、マニーは銃を武器としていた。

ナタリーとマニーは今カマンティスを倒したようで、ケインとグリズの所へ向かって行った。

俺はというと……

「はあ!」

「グギャ!」

カマンティスの腕を弾き飛ばす。

「ギャ!」

そこに、もう1体のカマンティスが攻撃を仕掛けてきた。

来た!

「心証流秘剣ー円」

俺の刀とカマンティスの腕は、お互いに弾かれる。

そして、俺はその勢いを利用して回転し、もう1体のカマンティスを斬りつける。

「グギャア!」

そのまま、カマンティスは消滅した。

「ギャギャ!」

もう1体のカマンティスが再び攻撃を仕掛けてきたので、俺は上に飛ぶ。

そして刀の切先をカマンティスに向け、そのまま落下する。

「心証流秘剣ー雫」

「ギャギャア!」

その一撃で、カマンティスは消滅した。

見ると、丁度ケイン達の方も終わったようだった。

俺は魔晶石を拾って鞄に入れ、ケイン達の所へ行く。

「終わったな」

俺がそう言うと、ケイン達も頷く。

「みなさん、大丈夫ですか?」

後方で待機していたローデンさんもこちらに来る。

「俺達は大丈夫です」

「レイのおかげで、すげー楽だったぜ」

「ありがとね」

「ありがとうございます!」

「いや、いいんだよ。それより、先へ進もう」

みんな頷いたので、俺達は通路を進んで行ったのだった。


俺達はその後、7階層、8階層と進み、途中で出て来るモンスターを倒していった。

そうして進んで行き、遂に9階層へと到着した。

そして通路を進んでいると……

「ブフー」

イノシシのようなモンスターが現れた。

「あれはクラッシュボアです!」

「クラッシュボア?」

「はい!あのモンスターは冒険者に向かって突進して来ます!」

成る程。それで名前がクラッシュボアか……

俺がそう思っていると……

「あ!」

「来たぞ!」

グリズが言うように、クラッシュボアが突進して来た。しかもかなり速い。

そしてそのまま、俺達の方へと向かって来た。

「俺に任せろ」

俺はそう言うと、走り出す。

「心証流秘剣ー颯」

俺はクラッシュボアとすれ違うと、そのまま斬りつけた。

「ブフッ!」

そのままクラッシュボアは消滅する。

「え、あんな簡単に!?」

「確か、クラッシュボアってかなり強いんですよね?」

「ええ。冒険者でも、ある程度の実力がないとやられてしまいます」

「それをあんな簡単に……」

みんな驚いていたが、俺からしたらこの程度のモンスターは敵じゃない。

俺が魔晶石を拾っていると、みんなもこちらに来たのだった。

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