表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

世界を歩む

外に出れば、突風が吹き荒れた。

いや、豪風の中に自ら入ったのだろう。風がやまない。

地面を掴んではいるが、この中では脚を上げれば飛ばされるだろう。

身を低くし、なんとか凌ぐ。


改めて見渡せば、ゆっくりながらも歩く者がちらほらといる。

もちろん、亀だ。

ひとり、不思議そうな目をしながらこちらを見ながら歩いているがどうやらこちらに来る様子はない。

何故ゆっくりながらも歩けているのか。

彼らの足元を見れば納得した。

地に脚を沈めていたのだ。


早速ひとつひとつ脚を沈めていく。

なるほど。よくできた身体だ。

沈まない為のカンジキ構造だと思ったら、飛ばされない為のものでもあるとは思わなかった。

脚を沈めれば流線型の甲が風を受け流す。

これでなんとか歩けるようにはなった。


"この世界を巡り、様々なものを見てみたいものだ。"


そんな探検欲が湧いてきた。

まず、目につくのは、住宅である。

亀の流線型が1番風を受け流すのに適しているためか、甲と同じ形状である。

そして、真上に小さな窓がある。まぁ、ここからでは見えないが。

振り返れば、もちろん自分の住宅がある。

外壁は内側と違い硬いようだ。

空気はあいも変わらずゆらめいている。

甲で壁をコツコツと叩いてみる。

うむ、いい音をしている。


さて、そんなことはおいておくとして、これからどうしようか。

とりあえず集落を出てから決めようか。

私は、ゆっくりと歩き出した。


「ようムゥ、出かけるのか?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ