第2章2-13 シェイドドレイク戦終了
レインの攻撃が炸裂し、シェイドドレイクは光の塵となって消えた。
「う、ぐ」
レインは膝をついてその場にうずくまった。
力を酷使したせいか全身に力が入らない。
「大丈夫か、レイン!」
シオンが駆け寄って来た。
「少し休めば、大丈夫だ」
そう言って、レインは回復薬を取り出し、飲んだ。
「じゃあ、俺はコアの回収をしてくるから、休んでてくれ」
シオンが言った。
「すまない。よろしく頼む」
レインはそう言うと、床に寝そべった。
シオンはその言葉を聞くと、シェイドドレイクがもといた場所に向かった。
シオンはその場所に到着すると、コアを探した。
コアはすぐに発見することができた。
「お、あったあった」
落ちていたコアは全部で5つ。
この前倒したロックゴーレムのコアよりも一回り小さめだった。
シオンは落ちていたコアを全てを拾い、レインのもとへ戻った。
「戻ったぞー」
そう言うとシオンはレインにコアを見せた。
「お、5個もあったんだな」
レインも驚きを見せる。
シオンはレインにコアを手渡した。
「レイン、体は大丈夫なのか?」
シオンは心配した様子で言った。
「まあ、何とか動ける位には回復したよ」
レインは立ち上がった。
戦闘中に紅く染まっていた目は既に元の青色の瞳に戻っていた。
着ている服は血や土等で汚れていた。
「俺たちで掴んだ勝利だ。シオン、ありがとう」
そう言ってレインは拳を差し出した。
「こちらこそだ、レイン。おつかれさん」
シオンは差し出された拳に自身の拳を合わせた。
「そろそろ行くか、クレアやアンネローゼの事も気になるし」
レインはそう言って歩き出そうとした。
それをシオンが呼び止めた。
「レイン、お前、剣はどこやったんだ?」
レインは始め鉄でできた剣持っていた。
しかし、力を解放した時には既にその剣は持っていなかった。
「あ―――!」
レインは叫ぶと、辺りを探し回った。
すると、無数のヒビが入った剣が出てきた。
レインが力を解放した時に放り出されたようだ。
最後にレインが魔力を解放した時に剣も巻き込まれていたらしい。
「これじゃもう使えないな」
レインは渋々剣の事は諦めた。
街に帰ったらまた剣を新たに買わなければならなくなってしまった。
「シオン、行こうか・・・」
レインは落胆して言った。
「そんなに肩を落とすなよ。そんなこともたまにはあるさ」
シオンが慰める。
二人は部屋の奥に道が続いているのを見つけた。
「あれが道の続きみたいだな」
「そうだな。早く行こう」
二人はその道を進んで行った。




