第1章2-4 試験までの3日間
レインは温泉から上がった。
廊下への扉を開けたが、まだけクレアの姿はなかった。
―――クレアはまだみたいだな。
しばらくして、クレアが出てきた。
彼女は持っていった浴衣を着ている。
まだ髪が乾いていないのか、彼女の髪はしっとりしている。
いつもの姿とは違うせいか、少し違和感を感じる。
「遅くなってしまってすいません、レインさん」
「気にしなくて良いよ。それより、温泉どうだった?」
「とっても良かったです!1日の疲れがじわっと取れていくのが分かりました」
「そうか。それなら良かった」
そんな会話を交わしつつ、二人は部屋に戻った。
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部屋に戻ってしばらくしてから、クレアから声がかかった。
「レインさん、そろそろご飯にしませんか?」
「そうだな。ちょうど良い時間だ。食事処へ行こう」
少し歩いて、食事処に着いた。
二人は中に入って、席につく。
「ご注文はいかがなさいなすか?」
女将さんから声がかかる。
「おすすめってありますか?」
「今日は良い魚が取れましたので、魚の煮付けがおすすめです」
「じゃあ、それとご飯と野菜のおひたしと味噌汁をお願いします。
クレアはどうする?」
「私も同じものをください。それとデザートにわらびもちをお願いします」
「かしこまりました」
女将さんは奥に戻っていった。
「そういえば、クレア。温泉で聞いたんだが、今度の実技試験
かなり危険なものになるらしい」
「そうなんですか。ちょっと恐いですね」
「街を歩いていてちらっと聞こえたんだが、実技試験の内容、
闘技アリーナでのエネミー討伐らしいんだ」
「ほ、本当ですか!ギルドの受付の人も言っていたように
かなり危険みたいですね」
「下手をしたら死んでしまうかもしれない。その覚悟はしておいた
方がいいと思う」
「そうですね。分かりました。覚悟はあります。何かに挑戦しないと
はじまらないので」
そんな会話をしていると、料理が運ばれてきた。
「わぁ!美味しそうですね」
「そうだな。ではさっそく、いただきます」
魚の煮付け。魚にはほどよく脂がのっており、とても美味しい。
とても良い魚を使っているに違いない。
他の料理もとても美味しく、故郷を思い出すような味だった。
あっという間に完食してしまった。
「とても美味しかったですね」
「ああ、そうだな。特に魚の煮付けが美味しかった。
おすすめだけはあるな」
「それより3日後は試験です。試験まで2日あります。
どうしますか」
「そうだな・・・」
レインは自分たちが何をすべきか考えた。
「明日からは、試験に向けて街で情報収集をしよう」
「分かりました。明日は闘技アリーナ周辺で情報収集というのはどうですか」
「それ良いな。では、明日から頑張ろう」
二人は部屋に戻った。
「では明日もありますし、早く寝ましょう」
「そうだな。また明日」
「はい、おやすみなさい」
レインとクレアは明日に向けて眠った。
いかがだったでしょうか。
次の次くらいから戦闘に入る予定です。
次もよろしくお願いいたします。




