第二話 妹との空腹な再会
「恵〜。お腹減ったよ〜」
「知らん。草でも食ってろ」
どうも、第一話からでてたけど名前が出てこなかった恵です。
ちなみに、空腹を訴えてくるのは僕の妹で小6の飛鳥です。
僕は一人暮らしです。なのになんで妹が入り浸っているかのというと。
約一時間前
僕が部屋で暑さと闘っている時のこと。
◆◆◆◆◆◆
ぴーんぽーん。
あれ、誰だろ?珍しいな。僕はそんなことを考えながらドアを開ける。
「やっほー、恵」
そして閉める。
「まてまてまてまて!!おかしいから!!とりあえずなんかリアクションとっとけよ!!」
普通にうるさい。ご近所さんに迷惑だからドアを開けて対応する。
「とりあえず中に入って」
◆◆◆◆◆◆
で、最初みたいになってるわけだ。
「で、何しにきたの?特に何も用がないのにこんな所に来るなんてことはないだろ?」
飛鳥は両手をパチンと合わせ、「あっ、そうそう」と何かを思い出したような仕草をする。
「あのさぁ……」
「私もここで住むから」
・・・・・・・。
「なんで?」
「父と母が仕事するのに都合が悪いからって」
僕の父と母は仕事のため家をよく出るから飛鳥の世話が出来ないから、らしい。
ちなみに僕の一人暮らしの理由はいつか話すよ。って言っても、どーでもいいような理由だけどね。
「で?ここに住むよ。いいよね?」
「いやだ」
僕はキッパリと断言する。
「ファイナルアンサー?」
飛鳥はミリオ○アのみのも○たのようにジーッとこっちを見てくる。
「ざーんねん。答えは『どうぞ、ゆっくりしていってください。飛鳥様』でした。っつーわけで住むから」
「いいよ」
「いいのかよ!?」
「だって、嫌って言っても住むんでしょ?」
「そりゃそうだけどさぁ、もうすこし粘らない?」
「うん」
「うわぁ〜、つまんねぇ男だなぁ」
むっ。言わせておけば、コノヤロウ。
ってゆうか、腹減ったな。
「腹減ったからそろそろ飯作るわ。なんか食べたいもんあるか」
「あんたの右手をミディアムレアで」
「グロいわ」
「じゃ、左手」
「同じや」
コイツどんな教育受けてんだ?
「じゃあ、オムライスがいいな」
「よし、じゃあ作るか!!」
「あ、卵ねぇ。つーか、冷蔵庫ほぼ空だわ」
「えー。今、オムライス食べる気満々だったのに」
「じゃあ、買いもん行ってくるしかないなぁ」
「そんなにも待てないよー」
文句が多い奴だなー。まだ一つ目だけど。
「今からなんか作れー」
あ、二つ目になった。
「できるか!調味料しかないんだぞ」
「うー。なんか食べれるものないかな…………あったっ」
ん?なんか飛鳥がこっちをみてるぞ
「じーーっ」
「自分で言うな」
飛鳥がみてるのは僕の右手あたりか。右手……。
「まさか?」
「あんたの右手をミディアムレアで」
「グロいわ」
「じゃ、左手」
「同じや」
うーん。ほんと困ったな。なんかないかな?
あっ、そういえばあれがあったな。
「カップラーメンあるぞ」
「誰がそんなもんたべるかっ!」
「じゃあ、僕だけ食べよ」
「ああっ、待って。今日はやっぱり我慢して食べるっ!」
「そこまでして食わんでも」
「だって、今日は8月18日だよ?」
「それがどうした?」
「嫌々食べようカップラーメンの日」
「勝手に作んなや」
「作るっ!!!」
「死ね!」
「死ぬっ!!!」
「違うから。ポジティブな方にもってけよ。んな自殺願望叫ばれても」
「それじゃ、ただのパクリじゃん」
なんで、コイツはこんな無駄なとこで真面目なんだよ。しかし、やるじゃねぇかコイツ。そんな信念持っちゃって。
「やるなぁ、お前」
「でしょ―?やはり、人のギャグを自分の物にするのは良くないとおもうの」
「そうだよ、そのとおり。でも『作るっ』も『死ぬっ』も、ちょっと変えただけで軽い盗作行為だと思うぞ」
「生きるっ!!!」
「このタイミングで使うんかい。つーか、とうとう100%純粋な盗作かい」
「パクるっ!!!」
「ぶっちゃけ過ぎだ」
腹減った。そろそろ三分だし食べよ。
手を合わせて
「いただきます。」
「いただきます……って、あれ?私の分は?」
「準備してないよ。」
「なんで!?」
「いらん、って言ったじゃん」
「その後にいる、って言ったじゃん」
「時間切れってやつさ」
大人世界は時間に厳しいのさ。って言ってもまぁ、僕はまだ高二のガキだけど。
「まぁ、元気だせ。カップラーメンぐらい自分で準備できるだろ。てゆうか、ポットつかえ。ボタン押すだけでお湯出るから……って聞いてないな」
「う゛ー、絶対食べてやるからな」
「カップラーメンをか?」
「あんたの右手をミディアムレアで」
「まだ使うんかい」
8月18日が『嫌々食べようカップラーメンの日』っていうのは
『嫌々』→『いやいや』→『い818』→『8月18日』
という訳です。
自分で作ったつもりですが元々あったものかもしれません。
○○の日って無理矢理作ったようなのもけっこうあるらしいので。