表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/51

エピローグ

 壁の一面がモニターで埋め尽くされた部屋で、とある画面を注視している者が一人。


「見抜かれたか。やりおる、やりおる」


 悔しがるのではなく、手を打ち鳴らして網綱を称賛するのは邪神だ。

 自分が送り込んだ手先の正体がバレたというのに、悔しさはない。いっそ清々しいぐらいだ。

 それよりも、未だに手元に置き続けている網綱の豪胆さに感心しているように見える。

 気が遠くなるような時間をこの塔で過ごしてきた邪神だったが、挑んできたプレイヤーの中で網綱はトップ10に入る実力者だと確信していた。

 それどころか彼の実力は自分の想像を超えるのではないかと胸が高鳴る。

 これまでも期待以上の活躍を見せてはいた。だが、あのやり取りを見せつけられると……いやがうえにも期待が高まる。


「七階層を突破できるか、否か。越えられたとしても次なる難関はどうだ。楽しい、ああ、楽しいよ、網綱」


 顔面を両手で覆うが、指の隙間から歓喜の笑い声が漏れ出る。

 浮かれた気分を隠す気もないようで、モニターに背を向けると軽い足取りで部屋の反対側へ向かい、設置されているジオラマのような精密な模型をいじり始めた。

 要塞のような建物に置かれていた人形を更に増やしていく。

 それでは物足りぬようで、一度離れ作業台の前に移動すると粘土のようなものを使い、何かを作り上げようとしている。


「歓迎の準備を整えておくとするか。彼ならこの程度では満足しないだろう。もっと、もっと、もっと、もっと、もっと……」


 モニターに背を向けて一心不乱に作業をする姿は、邪悪な神というよりは遊びに夢中な子供のようだった。





ということで二章の終了です!

三章についてはのんびり書いております。が、別作品の執筆や新作もありますので、すぐにというわけにはいきません。


三章もいずれ投稿する予定にはしています。さすがに一章と二章ほど間が空いたりはしませんので!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
5年ほど更新を待っています! まだまだ根気よく楽しみに待ちたいと思います。
久しぶりに読み直しました。 続きが更新されるのを楽しみにしています。
そろそろ続きこないかなー
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ