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「あの人は、お目付け役というかなんというかってかんじなんだけど…」
その言葉だけでも、みんな興味がありますっ!って感じの顔をしていた。
「まぁ 一応執事ってゆー役職なんだ」
みんなは、涼架くんの声すら聞いたことがなかったから、まずそこの時点でびっくりしていた。
まじかー。予想的中!とゆーか、すごくない?執事だよ!執事。あの本とかマンガとかさ、そーゆーかんじのお話に出てくるかんじのやつ。
また女子に囲まれる。だけど涼架くんはなれてるかんじ。
やっぱり、よく囲まれてるからだろうか。
いや、でも学校に来てなかったのか。
じゃちがうか。
というか、自分はさっきから
何を考えているのだろうか。
私は、わかっている。なぜなら自分はただ現実逃避したいだけ…
それは、今日はテストがいろいろ返ってくるから。
わかってる。わかってるけど…
この気持ちは、みんなと一緒だろう。
だからみんな涼架くんに話しかけて、現実逃避してるんだ。きっと。きっと…