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担任が話始めた。
「えー、みんな気になっていると思う
が、灘恩寺 涼袈くんだ。初めて学校
にきたから、知らないこともたくさん
あると思う。いろいろ教えてやれ」
「はぁ~い」
涼袈くんのまわりには、すぐに女子が
集まった。
「どこに住んでるの?」
「何で来てなかったの?」
女子の質問ぜめで大変そうだ。
とかいうけど、私も一応そのなかの
一人だ。
一応、というのはみんなが集まってい
るから空気をよんでいるからで、もし
KYでいると、いつも一緒にいるグループ
で生きていけないからだ。
男子としては女子が一人の男の子を囲ん
でいるのは、面白くない。
だから、不満が男子からきこえてくる。
「なんだよ」
「女みたいな名前でカワイーですね笑」
女子は反論していたけど、私はすこし
思っていたことだったから、ちょっと
面白かった。
まぁ、確かに女の子みたいな名前だけど
顔も女の子みたいだから、特に違和感は
ない。
涼袈くんが一生懸命とめようとしてい
る。
「チョット、ケンカシナイデヨ」
すごくかわいい声だなと思った。
私はみんなにいってみた
「涼袈くんが困ってるよ」
シーン………………………
教室がいっきに静かになった。
「ごめんね。もぅそんなことしない」
女子が謝り出す。
男子としてはそれもまた不満らしい。
ずっと女子をにらんでいる
確かに男子の中にも、その集まってい
る女子の彼氏とかがいるから、それで
破局してもこまる。
私がそんなことを思っていたら、一人の
男の人が、教室に入ってきた。