芒
誰も彼もが気付かぬうちに
町はずれを埋め尽くした
お前は何を
隠しているのだろうね
どんな秘密を
有しているのだろうね
素知らぬ顔をして
風に揺れるままに
何処まで続くのだろう
何処から続いているのだろう
この地の果てでもあるまいに
この世の果てでもあるまいに
風が渡ってゆく
今は誰も立たない、この場所に
どれほどの時を経たのだろうか
紅蓮に染め上げられたあの時から、
焼野原になったあの時から、
彼の鳥は飛び立った
もう二度と戻ることはあるまい
もう二度と現れることはあるまいに
あの白い翼を、
お前は何度も夢にみるのだろう




