神秘の泉で目覚めた存在 ~木こりはその時、何を見たか~
泉の女神は昼寝をしていました。とても気持ちよく眠っていたけれど、突然何かが当たって目を覚しました。
「ん?なんだか外が騒がしいわね…何が起きたのかしら?」
女神は泉の中から顔を出して、周りを見渡しました。
すると、泉のそばに一人の木こりがいました。彼は泉を見つめながら、うなだれて何かをつぶやいています。悲しそうな様子に、女神は不思議に思いました。
木こりは女神の姿を見て、びっくり仰天して女神の顔をじっと見つめました。
さては、私の美しい顔に見ほれてるのね。女神はやさしく木こりに声をかけました。
「どうしたの?そんなに悲しそうにして…何かあったの?」
女神が優しい声で話しかけると、
「ひゃああああっ!ごめんなさい!許してください!」
木こりはそう叫ぶと、女神を振り返ることなく、全力で逃げ出してしまいました。
「えっ?ちょっと、待ちなさいよ!」
泉の女神は訳が分からず少し当惑しました。
何がそんなに怖かったのかしら…そう考えていると、女神のひたいに何かがたれてきました。指で触ってみると、それは血でした。
泉の女神はその時、頭に斧が突き刺さっていることに気がつきました。
この話が面白かったら、第二弾も、ぜひお読みください。
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