3話(2)
カキンカキンと金属がぶつかり合う音がするなんんてことは一切なく試験は始まった。
殺し合いではないから武器は全部木で出来ている。
とは言っても当たり方が悪ければ骨折もする。
あたりからは木剣がぶつかっている。
が相手は一向に攻めてこない。
そして自分も攻めない。
違うです。
攻めないのではなく、攻め方が知らないです〜。
このまま何もしなければ1つ目の試験の評価はゼロになってしまうかもしれない。
仕方なく攻めることにした。
思いっきり踏み込んで切りに行ったナイフは空を切った。
ありゃりゃ。
相手が少しニヤついているような気がする。
なんかムカつく。
今度は相手から攻めてきた。
ひ〜。怖いよ〜。
頑張って避け続ける。
「それまで」
ぜぃぜぃ
「終わった。」
相手が少し不服そうな顔をしている。
頑張って回避して結局一発ももらうことがなかったからなのかな。
そうであれば攻めを捨てて全力で回避したかいがあったな。
「少し休憩して次は戦闘力をはかる。」
「あそこにあるカカシが見えるか。あれを攻撃して威力をはかる。質問がある奴はいるか。」
カカシを攻撃するのか。避けることはできるけど攻撃はからっきし。
結果酷いものになりそうだな。
俺の番が終わった。
内容は割愛させてくれ。
あまりにも酷いものであまりのやつからは笑い物、試験官のギルって人も苦笑いしていた。
「全員終わったな。最後に連携力の試験にうつる。
各々でメンバーを集めてパーティを組め。」
「そのパーティで魔物に挑んでもらう。」
「では今から少し時間を取る。その後森に向かう。以上だ。」
よーしこれで巻き返すぞ。
「あのパーティ組みませんか。」
この美形(多分)を利用すれば組めるはずだろう。
男と組むことになるのはあまりいい気分ではないがこれも試験を突破するため致し方なし。
「あー。ごめん。」
「え。」
断られるとは思ってなかった。
どうしよう。
いやこのパーティに断られただけだ。
他をあたればすぐに。
「ごめん」
「いやー。ごめんね。」
ちーんと放心してると追い討ちをかけるように
「そろそろ組めたか。」
と声がかかった。
もうマジでかよ。
だれか入れてくれそうなパーティは。
辺りを見渡してみる。
あれすみに誰かいる。
一応声をかけてみるか。
「すいません。パーティ組みませんか。」
「あああ、えーと私ですか?」
「はい。そうです。」
顔がわかりやすくぱああっと明るくなった。
ここまでわかりやすい人いるだ。
この人声を聞いた感じ女の子っぱいな。
男と組まなくて良くなったのを喜ばしいことだ。
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